日々・ひび・ひひっ!

五行歌(一呼吸で読める長さを一行とした五行の歌)に関する話題を中心とした、稲田準子(いなだっち)の日々のこと。

アウトプットからインプット生活に入る・後編

2007年07月11日 | 言葉や思いをめぐらす日々
金さんが手紙をくれたのは、
私が金さんへ手紙を送ったからなので、
決してサプライズではないのだが(笑)

     ★

金さんとは歌会では、
明石に引越しする2ヶ月前に会ったっきり。

あ、でも、明石に行ってから一度、
歌会をやめたい気持ちに、
ブレーキをかけた頃に、
個人的に喫茶店であったりはしてたな。

いずれにせよ、一年以上お会いしていない。

それからお互い、
私は引越ししたり、
金さんは諸事情からブログが炎上したり、
いろいろあって。

金さんはやがて、
様々な理由から、
歌会へいらっしゃらなくなり、
今春からは、ツキイチで送ってた、
歌会締切日の案内も、
家庭のご事情を察して、やめていた。

でも、
ちょっとした用事があって、
金さんだけにではないのだけれど、
私は何人かの人に、歌会がらみで、手紙を送った。

まだ、時間的には少し余裕のある用事だったので、
特に金さんへは、
「このタイミングで、この手紙を出していいんだろうか」
という迷いがあったのだけど、
わからない状況に気を使っても仕方ないと思い直して、
書いてから、2,3日置いてからポストに入れた。

読まれてすぐ、金さんは返事を書いてくれたようだった。

     ★

喫茶店で新しい小説を読み始めた余韻の頭から、
晩御飯を作らなくては、という切り替えの狭間に、
金さんの手紙は訪れた。

もちろん、先に手紙を開封する。

内容はここでは言えないのだが、
一読して、
じわりと涙が出てきた。

私の手紙が、
決して金さんの現実を変えることはないし、
現実を変えていく力を持つ金さん自身でさえ、
今は様々に起こってくる出来事に、
受身で対処せざるを得ない現状だ。

それでも、金さんにとって、
この返信を書く時間は、
まぎれもなく大切な時間となっただろう。
そんな気がした。

想像すると、
一瞬一瞬に手が抜けない状況の中で、
手紙を書き終えて、切手を貼って、
ポストに投函するところまで、
よくできたな、と感慨深くなる。

なんでもないことだけど、
手紙の内容から察するに、
そのなんでもないことでさえ、
奇跡的だと思った。

書いてる途中で、内容自体、
立ち消えになる可能性だってあった手紙が、
無事に私の手元に届いて、私を泣かせた。

五行歌の会を退会する気持ちがあることを、
春の頃に聞いていたけど
私の手紙だけの理由じゃないが、
思いとどまられる方向へ傾いたようだった。

手紙の内容を読んで、
「今の金さんにとっては、そのほうがいい気がする。
退会のことは、もう少し後でもいいよ、金さん」
と、思った。

いつになるかわからないけど、
また会える日が来るな、と確信した。

そしてその、
小説のようなフィクションじゃない、
手紙から、
「小説だけじゃなく、ちゃんと人の中へ、
コミットメントしていかないと、
私もヤバイな」と気づく。

小説もまだまだ擬似。
泥にまみれながら、吸収しなければ。

でもやっぱり、手っ取り早く、
どっか旅行に(っていうか、歌会行脚だが)、
行きてぇなぁ~(笑)

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