うちの歌会の人で、
マメに来られる方は、
比較的五行歌以外の
縁故関係がある。
I(もはや全国歌会以外来ないが)は小学校からの幼馴染みだし、
Gさんは、そのIの高校時代の同級生だ(私も高校のころから知っている)。
O西さんは、大学の頃、文芸部で書いていたものに手紙を下さったのがご縁だし、
Kさんは、そのO西さん子育てサークルで知り合って、連れてこられた方だ。
まともに歌のみは、
Leeさんぐらいか。大阪歌会で知り合って、続いているから。
一時期、このつながりは、
どうなんだろう……と思っていたことがある。
上手くいえないが、どうなんだろう……と。
★
「でもね、うちの歌会の人で、
『誘われたから仕方なく』とか、
『ここを断れば、別の関係も気まずくなる』とか、
そういうのは、ないでしょ?」
と、その時、Gさんは言った。
そういえば、そうか、とその時思った。
かなり目からウロコ的に。
皆さんなんらかの縁があるから、
誘い合ったりしたところはあるけれど、
東大阪歌会に義理で来られていることはない。
義理になるくらいなら、しばらく休んではるし、
私もそうすることを、勧めてる。
逆に、断りきれない人ばかりが来た歌会って、
たとえ理想的な人数が集められても、
想像しただけで、気が重い。
★
あっちこっちの歌会に行ってて、
めったにうちの歌会に来れない人でも、
うちの歌会に申し訳なく思う必要は、
全くないと思っている。
例えひとりでも、
歌を読んでもらいたいと出してくれる方がいたら、
それで十分、歌会は成立すると思っているから。
作者の名前を隠しての講評とか点数をつけるという、
ゲーム性は
無意味になってしまうけど、
「歌を読んでもらって、
感想を聞いたりお話をしたりすることって楽しい」
という本質を、
保持する自信は、すんごくある。
『歌会とはこういうものだ』とするイメージがあって、
それに人数が当てはまっていかないという発想はない。
『これだけの人数でこんな人たちが来るから、
だからこそできる歌会はどんなだろう』
という考え方をする。
具体的に、先月とかは、
Nさんとふたりきりの歌会だったけど
ちゃんと基本の歌会はできたと思ってるし、
でも、時間はあまるだろうから、
歌誌『五行歌』を持ってきてもらって、
掲載歌の話をしたりした。
成り行きで
横道逸れた話もしたけど、
水増しは、なかった。
★
逆に、
たとえ、何回来ていても、
お客さん的な意識が取れないと、
その人のことは
素通り気味になる。
歌以外のところは、
あまりその人をいじろうとはしないので。
どんな仕事をしているとか、家族構成とか、
あまりメインにならないし、
歌の流れと関係なく、
そういうのを中心に持ってこられても、
「へぇ~」の点数が低いトリビアになってしまう。
逆に、
失礼な言い方だけど、
どんなに稚拙でも、
歌に対して真面目に取り組むので、
(取り組みすぎて、
発言できない作者を置いてきぼりにするのが、
たまにキズだけど)
一生懸命書いて、
心臓が口から飛び出てきそうな程
緊張して来られる方は、
終わる頃には、楽しくなっていると思う。
歌会のメンバーがどんな人なのか、ということを、
楽しみにするより、
自分が持ってきたその歌で、
(決して余裕がなくても)
自分を楽しもうとする人のほうが、
うちの歌会は面白いと思う。
★
こういうことは、言うべきではないかもしれないけれど、
私は、合同歌会というのは苦手だ。
嫌い、ではなく、苦手。
ニコニコとお話をしながら、
「この人本当にこの歌会を楽しみにしていたんだろうか」
とか、疑ったり、
「そんなに楽しみにしていたんだ~」と鵜呑みにしたら、
社交辞令で、
かえって相手の気を重くさせてしまったりする。
逆に、ものすごく喜ばれるほど、
「どうしよう、義理で来たのにこんな約束しちゃって……」
と、内心涙目になったり、
本心で言ったつもりが、
「……あ、お世辞と受け取られてる……」と思ったり。
ものすごく、細部で、
嘘だったり、本心だったりが、
行き交う、飛び交う、交じり合う。
歌以外のところは、何も知らないから、
歌でつながってると思いたいのに、
信じきれない。
信じることを押し通そうとしない。
自分の器の小ささを感じずにはいられない。
だから、苦手。
★
東大阪歌会の人たちって、
結果的には五行歌以外の縁故もある人が
主要になっているけれど、
みなさん、私のまず「歌ありき」の考え方を、
理解してくださっているのだと、
今更ながらに気がついた。
「歌ありき」その次に「人ありき」。
そういう歌会なんだ、東大阪歌会って。
他の歌会では、ぶっちゃけ、
「人ありき」その次に「歌ありき」
ってところ、ある気がする。
どっちも大切なんだけど、
僅差だろうがなんだろうが、
順番が違うことって、あると思う。
★
それはそれで、とてもいい。
というか、むしろ、尊敬するときすらある。
自分の中の厳密さや頑固さに直面したりする時、
他の歌会の代表さんたちの柔軟さに、
「すごいなぁ~」と感嘆するときが、しばしばある。
だから、苦手でも、
一回ぐらいは合同歌会は引き受けるし(二回目はわからねー)、
歌会の代表をやってんだからと、自分に鞭打って、
合同歌会に参加しようとする。
多分、代表やってなかったら、
行こうとは、まず、しないだろう。
というわけで、これからも、
自分のビジョンを大切にし、
他の歌会のビジョンを尊敬しつつ、
歌会を続けて行きたいと思います。でした。
マメに来られる方は、
比較的五行歌以外の
縁故関係がある。
I(もはや全国歌会以外来ないが)は小学校からの幼馴染みだし、
Gさんは、そのIの高校時代の同級生だ(私も高校のころから知っている)。
O西さんは、大学の頃、文芸部で書いていたものに手紙を下さったのがご縁だし、
Kさんは、そのO西さん子育てサークルで知り合って、連れてこられた方だ。
まともに歌のみは、
Leeさんぐらいか。大阪歌会で知り合って、続いているから。
一時期、このつながりは、
どうなんだろう……と思っていたことがある。
上手くいえないが、どうなんだろう……と。
★
「でもね、うちの歌会の人で、
『誘われたから仕方なく』とか、
『ここを断れば、別の関係も気まずくなる』とか、
そういうのは、ないでしょ?」
と、その時、Gさんは言った。
そういえば、そうか、とその時思った。
かなり目からウロコ的に。
皆さんなんらかの縁があるから、
誘い合ったりしたところはあるけれど、
東大阪歌会に義理で来られていることはない。
義理になるくらいなら、しばらく休んではるし、
私もそうすることを、勧めてる。
逆に、断りきれない人ばかりが来た歌会って、
たとえ理想的な人数が集められても、
想像しただけで、気が重い。
★
あっちこっちの歌会に行ってて、
めったにうちの歌会に来れない人でも、
うちの歌会に申し訳なく思う必要は、
全くないと思っている。
例えひとりでも、
歌を読んでもらいたいと出してくれる方がいたら、
それで十分、歌会は成立すると思っているから。
作者の名前を隠しての講評とか点数をつけるという、
ゲーム性は
無意味になってしまうけど、
「歌を読んでもらって、
感想を聞いたりお話をしたりすることって楽しい」
という本質を、
保持する自信は、すんごくある。
『歌会とはこういうものだ』とするイメージがあって、
それに人数が当てはまっていかないという発想はない。
『これだけの人数でこんな人たちが来るから、
だからこそできる歌会はどんなだろう』
という考え方をする。
具体的に、先月とかは、
Nさんとふたりきりの歌会だったけど
ちゃんと基本の歌会はできたと思ってるし、
でも、時間はあまるだろうから、
歌誌『五行歌』を持ってきてもらって、
掲載歌の話をしたりした。
成り行きで
横道逸れた話もしたけど、
水増しは、なかった。
★
逆に、
たとえ、何回来ていても、
お客さん的な意識が取れないと、
その人のことは
素通り気味になる。
歌以外のところは、
あまりその人をいじろうとはしないので。
どんな仕事をしているとか、家族構成とか、
あまりメインにならないし、
歌の流れと関係なく、
そういうのを中心に持ってこられても、
「へぇ~」の点数が低いトリビアになってしまう。
逆に、
失礼な言い方だけど、
どんなに稚拙でも、
歌に対して真面目に取り組むので、
(取り組みすぎて、
発言できない作者を置いてきぼりにするのが、
たまにキズだけど)
一生懸命書いて、
心臓が口から飛び出てきそうな程
緊張して来られる方は、
終わる頃には、楽しくなっていると思う。
歌会のメンバーがどんな人なのか、ということを、
楽しみにするより、
自分が持ってきたその歌で、
(決して余裕がなくても)
自分を楽しもうとする人のほうが、
うちの歌会は面白いと思う。
★
こういうことは、言うべきではないかもしれないけれど、
私は、合同歌会というのは苦手だ。
嫌い、ではなく、苦手。
ニコニコとお話をしながら、
「この人本当にこの歌会を楽しみにしていたんだろうか」
とか、疑ったり、
「そんなに楽しみにしていたんだ~」と鵜呑みにしたら、
社交辞令で、
かえって相手の気を重くさせてしまったりする。
逆に、ものすごく喜ばれるほど、
「どうしよう、義理で来たのにこんな約束しちゃって……」
と、内心涙目になったり、
本心で言ったつもりが、
「……あ、お世辞と受け取られてる……」と思ったり。
ものすごく、細部で、
嘘だったり、本心だったりが、
行き交う、飛び交う、交じり合う。
歌以外のところは、何も知らないから、
歌でつながってると思いたいのに、
信じきれない。
信じることを押し通そうとしない。
自分の器の小ささを感じずにはいられない。
だから、苦手。
★
東大阪歌会の人たちって、
結果的には五行歌以外の縁故もある人が
主要になっているけれど、
みなさん、私のまず「歌ありき」の考え方を、
理解してくださっているのだと、
今更ながらに気がついた。
「歌ありき」その次に「人ありき」。
そういう歌会なんだ、東大阪歌会って。
他の歌会では、ぶっちゃけ、
「人ありき」その次に「歌ありき」
ってところ、ある気がする。
どっちも大切なんだけど、
僅差だろうがなんだろうが、
順番が違うことって、あると思う。
★
それはそれで、とてもいい。
というか、むしろ、尊敬するときすらある。
自分の中の厳密さや頑固さに直面したりする時、
他の歌会の代表さんたちの柔軟さに、
「すごいなぁ~」と感嘆するときが、しばしばある。
だから、苦手でも、
一回ぐらいは合同歌会は引き受けるし(二回目はわからねー)、
歌会の代表をやってんだからと、自分に鞭打って、
合同歌会に参加しようとする。
多分、代表やってなかったら、
行こうとは、まず、しないだろう。
というわけで、これからも、
自分のビジョンを大切にし、
他の歌会のビジョンを尊敬しつつ、
歌会を続けて行きたいと思います。でした。
いなだっちのブログを見つけて、
「おおっ!」
いなだっちは、五行歌のなかでも自分の文章を書けるうちの一人なので、期待しています。
期待だなんて、恐縮してしまいます。
長い文章ばかりですが、
ひまつぶしにでもなれば、幸いです。