日々・ひび・ひひっ!

五行歌(一呼吸で読める長さを一行とした五行の歌)に関する話題を中心とした、稲田準子(いなだっち)の日々のこと。

笑わせたモン勝ち。

2007年01月17日 | お仕事な日々
昨日、派遣元のところから、電話があった。

「急で悪いねんけど、明日ヘルプで入れませんか?」

と、いうものだった。

その電話の声の主は、
私が日ごろから
「苦手だなぁ~」と思っている人で。

怒り方がヘタで、
「相手を正す」ということを上回って、
「あなたの尻拭いは私がしなくちゃいけないの。あほっ!」
というような感情が押さえ切れなくて、
相手にぶちまけるような感じで怒る。

その怒り方が私の中で、尾を引くので、
近づきたくない人なのだ。

そんな人の
そのヘルプを頼む声は、
ものすごく、マイッタというような、
本当に困っているという、余裕のない声で。

ひょっとすると……と、思う。

本来なら、今度の日曜日まで、
仕事はしないで、
風邪を完治させようかと思っていたけれど、
もしも、仕事がなかったら、
微熱が出やすい状態なので、
4時あがりにさせてほしいとお願いした。

だが、もしも仕事があれば、ちゃんと引き受けるし、
マネキンのドタキャンがあれば、
それもちゃんと引き受けるから、と。

その条件をのんでもらって、引き受けた。

苦手意識を克服するチャンスを、逃してはいけない。

     ★

で、今日。

「昨日大変だったんですよ~」

朝の出勤報告の電話待ちをしているとき、
内勤のバイトをしている女の子が言った。

「夕方になって、決まっていたヘルプスタッフが、
ふたりとも、ほぼ同時刻に電話してきて、
キャンセルするんですから。
知り合いでもなんでもないのに、偶然、一緒に!」

そこから、電話をかけては断られ、の繰り返しだったそうで。

     ★

昼になっても、マネキンのドタキャンはなく、
内勤のデスクでの仕事をしていた。

「今週と来週の土日にお仕事あるんですけど、
入れませんか?」と、
ケータイに電話をかける仕事。

時々、息が伸びなくて、コホコホ言いながら。

13時をすぎて、フレックスで、
苦手な人が出勤してきた。

15時になって、新しい仕事をもらった。
その仕事がノッてきたところで、
苦手な人が、
その私の仕事の指示をくれた人に、

「稲田さん(ここでは仮名)、4時になったから、帰ってもらって」

と、指示をだした。
私は、

「いや、でも、中途半端ですけれど、これ……」

と、言ったけど、
結局、もうひとりのヘルプの人がいるから、ということで、
その人にやり方を教えて、帰ることになった。

私は、苦手な人に、
「お気遣いありがとうございました。お先に失礼します」
と、一礼した。

すると向こうは、会釈を返して、
「お疲れさま。ありがとうございました」と言った。

とてもいい笑顔だった。

あぁ、やっぱり。
この人は基本的に、
顔がムスッとしているし、
怒ったりすると、とてもこわいし、ヤな怒り方なんだけど、
単に感情が制御できないだけなんだ。

怒りの感情だけに限らず、
困ったときには、困った感情が。
ちょっと嬉しかったりしたら、ちょっと嬉しかった感情が。

そんなところを糾弾できる、
私ではない(人のことは言えないってこと・笑)

苦手だと思った人を微笑ませて、
「勝った!」と、胸の中でガッツポーズ。

この人に勝ったのではなく、
ひとつの印象だけで、決め付けなかった自分に。

最新の画像もっと見る