日々・ひび・ひひっ!

五行歌(一呼吸で読める長さを一行とした五行の歌)に関する話題を中心とした、稲田準子(いなだっち)の日々のこと。

車のキーが見つかったことと、社用車でビデオ返却したこと。

2007年12月09日 | 夫との日々
夫は明日直行で行かなくちゃいけない、
営業所があって、
今日、私が仕事にいっている間に
会社へ自家用車で行って(その車を会社に置いて)、
社用車で帰ってきたのだという
(その帰りの際、ナルミ ルコさんのビデオを借りたらしい)。

社用車で、私用(ビデオ返却)を済ませる……。
私はますます、ついて行くのが嫌になる。

が、その前に聞いておきたい事があった。

夫は、からだを曲げながら、タコメーターを取り付けている。

     ★

私は、この前のブログを書き終えてから、
「あれ?辻褄があっていないぞ」と思っていたことがあり、
夫に疑問を投げかけた。

「車のキーのことですけれど」と私。
「はい」と夫。

「車のキーでエンジンをかけなければ、車は動きません」
「……はい(何を今更?)」
「Yさんは、あの日の朝、車の予備キーをもらって行きました。
が、車のキーを泉佐野の営業所に忘れたといっていました」
「はい」
「どうして、営業所に車のキーがあって、
車の予備キーで自宅から車に乗れたのでしょう?
どうやって、泉佐野から車を動かしたんですか?」
「……やっぱり俺の話は、ちゃんと聞いてくれてへんのやな」

夫はため息をついた。

「へ?」
「あの日、俺の車は、本社のところにありました」
「はぁ」
「どうしても遅刻ができなかった日なので、車で会社に行きました。
そこから、社用車で、
もうひとりの会社の人と泉佐野へ行きました」
「はぁ」
「その泉佐野の営業所で、自家用車のキーを忘れました」
「はぁ……」
「キーがないのに気づいたのは、いざ、家に帰ろうと思ったとき。
会社の机から、かばんの中から一切合財探しましたが、
見つからず、
『泉佐野へ行ったとき、忘れたとしか考えられない!!』という考えに至り、
自宅の鍵が返ってきたにも関わらず、すっかりブルーになりました」
「はぁ(泉佐野は自宅の鍵と違って、逆算的で、未確認だったのかよ……)」
「で、翌朝、
準子ちゃんに予備キーを出してもらって、
行きは、電車で会社に行って、
帰りは、その予備キーで自家用車で家に帰ってきました」
「そういうことだったのかぁ」

私はようやく腑に落ちた
(これら一連のことをブログで読んだ人に、
どこまで説明できたかは自信がないが……)。

納得した上で、引き続き。

「それで、まだ泉佐野の人には車のキーを確認出来ていないの?
それって本当に泉佐野なの?
あぁそれから、車に乗らないときは、予備キーは家に置いていってや。
あれ失くしたら、もう、どうにもならんし。
家で鍵を置く場所決めてるんやから、ちゃんとしてぇや」

夫は黙って、上着のポケットをごぞごぞして、

「持ってけ、ドロボー」と予備キーを私に渡した。

なんでドロボーって言われなあかんねん、と思いながらも、
受け取る。

「でも、明日はいるんちゃうの?
明日の仕事の帰りは、自家用車で帰ってくるんやろ?
このキー、今、私に渡して大丈夫やの?」

「あるもんねーだ!!」

夫は、本来の車のキーを見せびらかした。

「なんや!あったんかいな。はよ言いぃや。ずっとむかついてたのに。
泉佐野の人と会うことが出来たん?届けてもらったん?」
「かばんの中にあってん」
「はぁ???」
「泉佐野へもうひとりの会社の人と一緒に行ったっていうたやんかぁ。
その子が、そこで拾ってくれてて、
『あ、これ、Yさんのやわ。渡さなくっちゃ』
と、思って、自分のポケットの中に入れててん」
「そうなの?」
「うん。ところが、うっかりそのまま、家に持って帰ったらしい。
で、俺は、
そのうっかり持って帰られた日に、
机の中やかばんの中を探してて、『ないっ!ないっ!』って状態になって。
その子も家に帰ってから、
『やばっ!持って帰ってきてもうた!』と思ってたから、
翌日、俺のかばんに、
こそっと、車の鍵を入れてたらしいわ」
「えぇぇえ?Yさんに声をかけずに、こそっと?」
「そうやねん!
俺も一回かばんの中を散々探しているから、
さすがに、翌日は探せへんやんか。
で、なんか数日経って、ふと、
そいつに、鍵がなくなっていることを話したら、
『あれ?かばんの中に入れといたんですけど、気づかなかったんですか?』
って言われてん。
……そんなん気づくわけないやんなぁ」
「う~ん……気づくような気もするし、気づかないような気もするし……」

わからんでもないが、同意もしきれない。

それにしても。

「ならそれならそれでさぁ、なんではよ予備キーを返してくれへんかったん?
あんたはいつもそうや。
人に言われて、初めてなんかする。
君に親切心を与えた人々の、
『あれからどうなったんだろう。なんとかなったんだろうか』
という、声なき声に対するリアクションをホントしない。
いずれ、そういうところから、足元が崩れていくよ」

ああ言えば、こう言う的に、
夫の落ち度を山ほど言いたくなってきて。

夫はそれには答えず、車を動かし始め、
「ほら、テレビついてるねんで」
と、社用車についているナビのテレビをつけた。

ナビに慣れない私は、
「いいから消して。安全運転してほしいし」と、
夫の意図を打ち消した。

     ★

夫はそれからは、運転しながら、
ナルミ ルコさんの映画のあらすじをしゃべりだした。

あらすじは、面白いと思いながら聞いていた。
ただ、夫のようなテンションになるほど熱くはならず。

レンタルビデオ屋についた。

私は、
あらすじを語る夫を遮って、
「Yさん、すぐ帰ろうね。
こんなにデカデカとロゴが入った車を、
ここに留めておくのは、なんか嫌やわ」
と言った。

夫は、それには答えず、
「やっぱり、準子ちゃん、俺の話聞いてないわ」
とふてくされる。

私はため息をつきながら、
「聞いてるって。八千草薫がおばあちゃん役で、
出てきてんやろ。
面白い話やなぁと思ってるって。
ただ、映画そのものを見ているわけじゃないし、
Yさんのようなテンションにはなってないだけや」
となだめる。

はぁ……。

帰りは少し考えて、
夫の話にオーバーアクションで反応を返したりした。
が、やっぱり、
「俺の話、わかってないわ」と文句を言われる。

もう、好きに思って!とナげた頃に家に着いた。

果てしなく疲れて。

台所の洗い物もそのままに。
お風呂も入らず。

朝の夫が出て行ってから、全部しようと決め込んで、
再びTVを見始めた夫を無視して、寝始めた。

本当にめんどくさい人です。夫は。

……いや、全国の『夫』という人種は、
多かれ少なかれ、そうかもしれませんなぁ~。

(……と、夫も私を、
めんどくさいとおもっているんだろうけどねーだ!)。

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