日々・ひび・ひひっ!

五行歌(一呼吸で読める長さを一行とした五行の歌)に関する話題を中心とした、稲田準子(いなだっち)の日々のこと。

2007年10月の東大阪歌会⑤

2007年10月07日 | 五行歌な日々
ドーナツ、一気に食べたら、
ムカムカしてきました……××。

晩御飯食べれるかなぁ~。

     ★

       近づき過ぎると
       いやがられ
       離れ過ぎれば
       せっつかれる
       難しい車間距離


作者は下濱和子さん

作者自身は、運転しないのだそうだ。
だけど、助手席に乗りながら、
よく思っていたことだそうで。

同じような距離でも、
「イヤだな」と思う車もあれば、
なんとも思わない車もあり。

それは、人間関係にも通じること。
実際、人間関係のことを言っていると、
作者自身からも聞いていた。

っていうか、コメントを聞いていたら、
どの人も、
人間関係として捉えていた。

つまり、
作者が一番いいたいことは、
決して言葉のまんまの「車間距離」という訳ではないし、
実際、
そういうこと前提で、読み手にもちゃんと伝わっている。

不思議だな、と思う。

例えが、連想しやすいものを
扱っているとしても、
私には、不思議。

前提……このよっかかれそうで、よっかかれないもの。

素朴な心で、言葉という媒体の不思議を垣間見る。

       ユニクロ
       ケータイ
       スタバ
       横並びの若者達の
       カタカナのシアワセ


作者はいぶやんさん

歌会では、少し時間がなくなって、
駆け足気味で申し訳なかったな、と思う。

キャッチーな歌。

川原ゆうさんも仰っていたが、
何かのポスターの横に書かれてあると、
きっとインパクトを残したんじゃないかと思う。

面白い要素があったのに、
ちょっと周囲の歌に埋もれたかな、という感じがある。

もしかしたら、順番を変えていたら、
また印象が違ってたかもなぁ……とも。

作者によると、
もともと、ネットのどっかで発表する予定になっていた歌だとか。

ネットなら違う印象かも、と思う。
そして、それならきっと、目を引く歌だろうな、と。

三次会でも、この歌は話題にのぼった。

誰だったか、
「この歌が、もしも、4人ぐらいの普段の歌会で出されていたら、
もっと掘り下げたと思う。
例えば、カタカナはカタカナでも、
何故、『ユニクロ』『ケータイ』『スタバ』なんだろう。
それぞれ、何かを象徴してるのかな?」と、
言っていた。

奥底にあるものは、何かものすごく、興味をそそられるのだ。

あぁ、繰り返しになるけれど、
時間がなかったのが、本当に申し訳ない!!

ところで。
話が微妙に変わりますが。

関東のほうでは、
『スターバックス』を『スタバ』と言わないんですか?

叙子さんが、
「『スタバ』って何?」と聞かれていました。

「叙子さんが知らないだけ説」もあるにはあるのですが。

「マクド」のことは、「マック」なんでしょ?関東って。
ひょっとして、『スターバックス』は『バックス』??
とか、考えたりしてして。

いぶやんさんの歌は、関西限定の若者の歌なのでしょうか?(笑)

そういう意味でも、
この歌は、「場所を選ぶ歌」だったのかもなぁ、と(笑)

       夢の残骸さえ
       崩れていく
       君をも
       守れきれない
       僕の手の中で


作者は美雨さん

どうも、私のこの歌の印象は、
『エヴァンゲリオン』だった(笑)
オープニングの主題歌が、頭の中を駆け巡る。

そして、「夢の残骸」が「崩れていく」さまは、
蚊取り線香の灰で……。

想像力が貧困かも(笑)

須賀さんは逆に、
「恋のせつなさ」みたいなものを、
この歌に重ね、ちょっとうっとりされていた。

だが、現実は。

同じ職場の二十代半ばのフリーターの男性が、
未だに夢を追いかけてて(?)、
頼りないのだそうだ。

「そんなんじゃ、あんた、恋人出来たら、どーすんのよ!!」

ぐらいに、横目で(?)見ているとか。

おぉ!!
「エヴァンゲリオン」も「恋のせつなさ」も、ぶっとびー!!

あと、三次会で聞いたのだが、
時間がなかったので、
公の場で、仰らなかったのだろうけれど、
四行目、
「守きれない」というのは、
「守きれない」なのではないか、
という意見があったのだそうだ。

あぁ、言ってほしかったなぁ~と、司会者の私は思う。

ただ、言えることは、
決して打ちミスではないということ。

もし、美雨さんが、このブログを読んでいたら、
教えてほしいです。

どういう意図のニュアンスがあったんでしょうかねぇ……。

     ★

はぁ~。十二首全部書けたぁ。

家の掃除が出来ませんでしたけど(笑)、
やっぱ、書くとストレス発散するなぁ~。

これで、心置きなく、
明日からまた仕事に励めます(笑)

2位と3位が曖昧ですが、
ほしかわさんが、
ちゃんと歌会レポートを書いてくれますから、
そこでわかるようになってますから(笑)
(集合写真も、送りますから・笑)

今度はいつブログを書けるかなぁ~。

次は、
よっぽどのことがない限り、
この歌会の裏話が書きたいんですけどね。

熱が冷めてなきゃいいんですけど。

こうやって、仕事の合間に、
東大阪歌会のことを書いて、
あっという間に、
全国歌会になだれ込みになりそうですね。

それはそれで、わくわくだな(笑)

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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
光縫さま (いなだっち)
2007-10-14 14:36:26
スタバはスタバでも、
「マクド」は「マック」なんだ~!!

そっちのほうが、妙に気になったりして(笑)
そして、軽くショックだったりして。

「名古屋よ、おまえもか」という、
名ゼリフ(ないない……)を思い出しました(笑)

クライマックスシリーズでの、
阪神に対する、
中日の圧倒的勝ちっぷりと重なって、
おぉぉぉおおと思ってしまいました。

歌に絡ませることなくのリアクションでした。
えへへへ
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美雨さま (いなだっち)
2007-10-14 14:26:20
>ご指摘の「守れきれない」は「守りきれない」の間違いです。

こちらこそ、
三次会のときまで、
全然気がつかなくって、
とても申し訳なく思います××。

美雨さんの歌では、
二回目ではないでしょうか。

今回こそはない、と思っていたのに、
どうして「ん!?」と思えなかったか、
反省しきりです。

これに懲りずに、
またお越しくださいませm(_゛_)m
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いぶやんさま(^_^) (いなだっち)
2007-10-14 14:19:44
ふふふ。やはり、読まれていたのですね

>この歌は、「スタバ」を発見するまでは、お蔵入りにしていた歌でした。

スタバ。
いろんな意味で、話題提供してくれるわぁ~(笑)

今年始めの頃には、
名前の由来や、ロゴマークの人魚も、
みんなで考えたり調べたりして(笑)

でも「コンビニ」「パチスロ」では、
ダメだったと思います。この歌。
私の主観かもしれませんが、
「若者文化」とはくくりがたいカタカナだと思います。

>当世若者風俗を、皮肉な視点で捉えた歌なのでありますが、価値判断はあまり強く出したつもりはありません。

ここの価値判断が強く出なかったところが、
今回の歌会の歌群の濃さに、
対抗しきれなかったところのような気がしますが、
どう考えても、
巡り会わせが悪かっただけですね。

この歌のよさとは関係ないし、
他の方々のヨミの浅い深いとも関係ない。

クラス替えで、
全国番長連合が集まった不良のクラスに、
ごく普通の良さも悪さもある学生が、
一年間クラスメイトとして一緒になったような、
巡り合わせの悪さです(笑)

でも本当に、それだけのこと。

広い目で見れば、不良たちのほうが、
絶対、世の中を居心地悪く生きているのですから(笑)

いぶやんさんの歌は、
今までだって、東大阪歌会に、いろんなことを、
投げかけてくださっています(具体的には割愛・笑)。

そして、それは、
どれだけ、私や他の方々を立ち止まらせ、
歌についての考えを、
進化させてくれていることか。

お忙しいでしょうけれど、
また、ぜひいらしてください。

一年に一回と言わずにね!


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名古屋も (光縫)
2007-10-13 22:37:07
スタバって言いますよー。
マクドナルドはマック、
ケンタッキーはケンタ(あるいはケンタッキーのまま)です。
この辺りは東西の食文化両方が混ざるとかで、
うどん屋さんは鰹だしのお店と
昆布だしのお店それぞれあります。
あ、どん兵衛は鰹だし。
関西は昆布だしだそうですね。

歌には全く触れず書き逃げですけど、
ご容赦いただけましたら
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Unknown (美雨)
2007-10-13 00:16:13
ご指摘の「守れきれない」は「守りきれない」の間違いです。
稲田さん宛に送ったメールを確認したところ確かに自分で「守れきれない」と打っています。決して稲田さんの入力ミスではありませんので…
自分でもその事に全く気づかずにいました。
何ともお恥ずかしい話しです(-_-;)
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読みました (いぶやん)
2007-10-12 22:23:56
読みました(^^)
詩乃さんのコメント

>「膨大な選択肢から、自分にとってより馴染みやすく手軽で身近なもののみチョイスして
世界を構築している気がする。
良くも悪くも身の丈を超えないというか 」

は、正に作者冥利につきるものです。
痒いところに手が届いた、というか、こういう若者風俗を歌にしたかったのだと思います。

>その象徴としてのカタカナ

も、作者の意図したところであります。

この歌は、「スタバ」を発見するまでは、お蔵入りにしていた歌でした。
「スタバ」のところには「コンビニ」だとか、「パチスロ」だとか、もろもろのカタカナコトバを当てはめていたのですが、どれもすっきりしませんでした。
「スタバ」を見つけた時、あ、これで歌になる、と喜びました。

当世若者風俗を、皮肉な視点で捉えた歌なのでありますが、価値判断はあまり強く出したつもりはありません。それは読者にまかせたつもりです。

今はそういう時代なのかなあ、と、おじさんは傍観者として思うだけなのであります(^^)

引用させていただいた、詩乃さんの文章は素晴らしいですね。
感銘をうけました。
ありがとう(^^)




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きっと読んでくださってます(^_^) (いなだっち)
2007-10-12 18:59:48
昨日ひととおりブログを書き終えて、
メルチェをしたら、
すでにいぶやんさんは読んでくださっていました。

詩乃さんのコメント、
「嬉しかったです」とありました
きっと、このコメントも、
どこかから読んでくださるでしょう。

>「膨大な選択肢から、自分にとってより馴染みやすく
手軽で身近なもののみチョイスして
世界を構築している気がする。
良くも悪くも身の丈を超えないというか 」

この文章を読んで、
いぶやんさんの歌のタンスに、
取っ手をつけてもらったような気がしました。

引き出しが、引きやすくなって、
奥に手が届きやすくなったというか(笑)

シニカルな歌だな、と思っていたのですが、
引き出しを引いてみると、
案外、今の若者を、
素直に見たまんま感じたことを詠われたのかな、と。

この歌に関しては、
歌会でも、探っていきたかったのに、
司会の不甲斐なさで(笑)、
奥深くにまで手を突っ込んでいけなかったので、
ここで、ナイスなコメントを聞けてよかったです



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こちらでもスタバですよお (詩乃)
2007-10-12 00:21:33
普通の熟年層はあまり知らないと思われます。
スタバは完全禁煙だし客層も若干限られるのもあるかも。

昨今の若者について自分のmixi日記にも書いていたものですから
共感も多分にありました。ちょこっと引用すると

「膨大な選択肢から、自分にとってより馴染みやすく
手軽で身近なもののみチョイスして
世界を構築している気がする。
良くも悪くも身の丈を超えないというか 」

みたいなことを書いてまして、その象徴としての
カタカナを作者は感じ取ったのかなと思いました。
で、作者が判った私の感想は
「努力家だなあ」と。
普通のおじさんはそういうふうに自分の世界を広げようなんて
発想はできません。さすがスタバを知るに足るいぶやんさんですとお伝えください(笑)。
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