日々・ひび・ひひっ!

五行歌(一呼吸で読める長さを一行とした五行の歌)に関する話題を中心とした、稲田準子(いなだっち)の日々のこと。

2007年2月の東大阪歌会

2007年02月04日 | 五行歌な日々
東大阪歌会。

先月と同じメンバーで、4人でした。

歌、お披露目。

     ★


       茶を点てる静寂は
       日々の句読点
       ゆっくり
       と
       味わう        ほしかわ なお


       お星さま お星さま
       キラキラしながら
       乾かして
       干し忘れてた
       洗濯物を       稲田 準子


       おおぞらに
       端正な
       言葉を
       鏤(ちりば)める
       寒桜         増田 幸三


       ふと見下ろした
       水たまりに
       映った
       人を見下した顔に
       ぞっとする      楽   人


     ★

ほしかわさんの歌は、
お茶の席での、
ゆっくりした、まったりした
時間の流れが、よく表れていて、好評でした。
竹やぶが見えてくるような(笑)

ご本人曰く、
カルチャーセンターで、
今、習っているそうですが、
忙しくなると、行くのをやめようかと思うのだけど、
一週間飛ばすと、やはり、感覚的なものが鈍る(?)とか。
で、無理をして、時間を作って、
通うと、ものすごく、「時間の整理」(だったっけかな?)
ができるのだそうです。

茶を点てるだけの空間の中で、
日々のいろいろなこと、
「あぁ、掃除をしなくちゃいけないな」とか、
そういうことを考えるのだとか。

だから、お茶の時間は、
日常から切り離して、という感じではなく、
その流れの中の「句読点」なのだそうです。

稲田のは、
この時、ブログを書いた後、
「あ、五行にまとまりそう!」ということで、
電話のメモ書きに書いたもの。

説明いらず。そのまんま、とほほなこと(笑)

増田さんの歌は、
漢字にした部分、あえて、ひらがなにした部分の、
効果が生かされている感じがして、
大好評。

私が「端正な言葉ってどんな言葉だろう」
ってところから、
「端正なとくると、私の中では端正な『顔立ち』っていうのを、
思い浮かべるのだけれど、
で、
『端正な顔立ち』と言えば、私の中では、
若い頃の草刈正雄なんだけど……。
寒桜って、
一個一個のパーツが、くっきりはっきりしていて、
春の桜の百花繚乱な感じじゃなくて、
まとまっても、ハンサムというか、
そんな感じかなぁ」

とかいうと、

「えー!?草刈正雄は濃すぎるよ。
どっちかっていうと、ヒガシのような感じじゃない?」

ということで、盛り上がってしまった(笑)

増田さんの弁によると、
どちらとも言わなかったけど、
あらわしたかったのは、
寒桜は、
「ヒガシ」ようなすっきりしたもののように、
伝えたかったようでした(笑)

楽人さんの歌は、
ガラスに写った顔とかでは、
自分の顔を「見下した」とは思わなかっただろう、
ということでした。

うつむいたときに、
街灯に照らされた水溜りに、
仕事帰りの自分の顔が、
「見下していた」から、ぞっとしたそうで。

下を向く動作と表情が連動して、ぞっとした、と。

作者がわからない最初のときは、
四行目と五行目が重なって、
私個人としては、
自虐性がきつくって、いただけなかったのですが、
作者の説明を聞いて、納得したりしました。

     ★

普段は、分かり合っているけれど、
自己紹介なんてして、
近況のお話をして、ウォーミングアップしてから、
歌会に入るのですが、

今回はなんか、採点が終わってから、
そのまま歌の世界へ入ったほうがいいみたいな感じになって。
歌が、よかったんですね。

休憩もなしに、四首一気に鑑賞しあいました。

そのあとは、
関西新年合同歌会のお話とか、
先月、私がいけず、
ほしかわさんが初参加した、
芦屋歌会のお話とかを聞いたりして。

で、二次会、三次会と、四人でずーっと過ごしました。

私の着物のこと、細かいところは、また後日。

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