家の裏手を自転車で走っていたら、
垂れている稲穂の群れの中に、
後姿の人がいる。
なにを見上げて、もの想いにふけっているのか。
なんだか、素敵な後姿。
こっそり、ケータイで写真を撮ろうかと思ったけれど、
ケータイをうっかり忘れていて、
胸に焼き付けるだけで、通り過ぎた。
★
数時間後。
また同じところを通ったら、
全く同じ人が、全く同じ姿で立っていた。
……案山子でした。
案山子を、素敵な人の後姿と思うなんて、
カラス並みの認識力……。
ケータイは持っていましたが、
ショックで、撮れませんでした(泣)
垂れている稲穂の群れの中に、
後姿の人がいる。
なにを見上げて、もの想いにふけっているのか。
なんだか、素敵な後姿。
こっそり、ケータイで写真を撮ろうかと思ったけれど、
ケータイをうっかり忘れていて、
胸に焼き付けるだけで、通り過ぎた。
★
数時間後。
また同じところを通ったら、
全く同じ人が、全く同じ姿で立っていた。
……案山子でした。
案山子を、素敵な人の後姿と思うなんて、
カラス並みの認識力……。
ケータイは持っていましたが、
ショックで、撮れませんでした(泣)
でもでも、いいと思う。ほんとうに!
案山子を、その立ち姿をすてきだと思えるのは、
農家の方が託した思いが、その案山子に宿っていて、
それをいなだっちが察知したからだと思うのですよ。
もうちょっと厳密に言うとね、
近くに人がいて、
余計に恥ずかしさ倍増だったのです。
その場から離れたくって!離れたくって!
麦藁帽子をかぶったなで肩の人が、
空を見上げて、
何を思っているんだろう。
刈入れの前に、
今までのことが、
走馬灯のように巡っているのかしら。
なんて、甘く思っていた自分が、
とにかくとにかく、恥ずかしくって、
本当に穴があったら入りたい気持でした(笑)