日々・ひび・ひひっ!

五行歌(一呼吸で読める長さを一行とした五行の歌)に関する話題を中心とした、稲田準子(いなだっち)の日々のこと。

ミスチルの新しいアルバム。

2005年09月24日 | 音楽な日々
ミスチルの新しいアルバム『I  U』を買った。

それにしても、読みにくい歌詞カードだ(笑)

     ★

すげー。胸が熱くなって、言葉が出なかったのは、

『隔たり』

王道でんな。比喩表現ばっちりでんな。

『Worlds end』

ものごっつー、「今どき」の言葉(「みのもんた」とか「プリン体」とか)
が、入っているけど、
いつか、この言葉がわからない未来になっても、
その時は、その時代の大学教授あたりが、
『タガタメ』の「ディカプリオ」とかと一緒で、
解釈を探り出して、伝え続けてくれるだろうし、
そのくらい、そこらへんの意味がわからなくなっても、
十分通用すると歌詞だと思いましたわ。

『跳べ』

澄んだ水の中に潜って、苦しくったって、
出来るだけ遠くまでいくのが、
「生きてるって感じ」なんて言っちゃったりして、
息苦しいことこそが、生きているということなのね、
でも、それも、ビール飲んで「ぷはー」とする快感の
ためでもあるのね。
パラドックスだわ。なんだか、パラドックスだわ。

『潜水』


などなどなど……。

私好みな、
「散文のような歌詞。でも、槇原敬之ほど、あらすじっぽくない」
この歌詞たちの感じ。
絶妙なバランスだわ。
(※でも『槇原敬之詩集』は私の宝物です。へへへ)

     ★

初期の頃の作品の歌詞は、
プライベートが滲み出て過ぎているものが、
私には少し、ネバっと思えて、
受け付けなかったものもあり、
好き嫌いが激しかったのだが、

『It’s a wonderful world』あたりからは、
アルバムの全曲が、ある程度、
安定してて、好き嫌いの偏りがあまりなくなった。

もちろん、歌詞だけじゃなく、
楽曲というか、メロディも、
そして、桜井さんの声も素晴らしく。

あぁ、桜井さんの声は、少年を思わせる声だ……。

なんて、どこの誰でも言うような感嘆をつぶやいてしまう。

特に、
『and I love you』の高音とか、
『Door』のシャウトするような原始的な歌い方とかも、
揺さぶられちゃう。ちゃう。ちゃう。ちゃう。

     ★

感想というか、思考的になったというか、
思ったことを言葉にしやすい歌は、
『未来』だった。(←ポカリスウェットのCMソングね)

初めて、歌詞カードを見ながら、
最初から最後まで聞いた。

あぁ、「年を重ねる」とは、こういうことか、と思った。

     ★

例えば、今、私は36歳だけれど、
36歳ということは、
過去に35歳だったり、30歳だったり、
24歳だったり、17歳だったりするというわけだ。

言い方を変えると、
何か、きっかけさえあれば、
35歳や30歳、24歳や17歳に戻れる、取り出せる、
内包しているということだ。

今はまだ18歳の人には、
例えば24歳は、
具体的にはわからないだろう。
だが、私にはわかる。
「年を重ねる」とは、そういうことなのだと思った。
(※ただし、今の18歳がわかるということではない

一番最初の歌詞のところで、
私は(自分の中の)14歳ぐらいに戻っていて、
一番最後のフレーズ、
「ヒッチハイクをしている 僕を迎えにいこう」
のあたりで、36歳にもどって、
向こうのほうに、
自分の「40歳の背中」の蜃気楼を
見たような感覚が
胸にした。

つまり、自分の約22年間分ぐらいをさかのぼって、
歴史の勉強で、年号を覚える速さで、
今の私に戻っていき、
『未来』に目を向けさせられたような感覚。

「回想した」というには、あまりにも凝縮されてて、
スピード感があった。

おそらく、
私は、
自分の約22年間を、この歌の速さで費やして、
聞いたのだと思う。

私より年上の人になると、
もっと長い年月を凝縮して、あの速さについていって、
あの歌詞を追いかけるということになる。

(速すぎてついていけない人もいるかもな。
そしたら、この歌は、切れたゴムになって、
ピンと来ない歌になるかもしれないな)

凝縮されれれば、凝縮されるほど、
胸は年月の摩擦で、熱くなるだろう。

私の年齢では、漠然と目を向けた未来には
「40歳の背中」が、あったのだが、
私より年上の人になると、
もはや、人の姿の未来ではないかもしれない。

ただの「青さ」だったり、
人によってはただの「地平線」かもしれない。

その領域の年齢に達していないから、
私には見えないし、わからないけれど。

     ★

逆に、
まだ、10代・20代の人なら、
生きている年月が、少ないから、
この歌のスピードは、そんなに速くはないかもしれないし、

むしろ、最後のフレーズまで行かなくても、
2番の歌詞で自分の『未来』を語られていると、
思うかもしれない。

『未来』とは、決して「未知」という意味ではないのだな、
「未知(道)の途中」なのだな、というのが、
手の感触でわかるような、歌だった。

ナチュラルに涙が出る、という歌ではなかったが、
意識的に、
「ここで泣けたら、どんなにいいだろう」という、
衝動には駆られた。

まだ、泣くわけには、いかないのですが。

     ★

機会があれば、聞いてみてください。

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2 コメント

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まだ買ってないの。 (しづく)
2005-09-27 17:11:38
買って聞いてみてからコメントかかせてね。

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はーい。 (いなだっち)
2005-09-27 22:47:06
いつでもよろしおすえ。(←何故に京都弁)
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