「資金繰りが限界だ!」コロナ渦、会社も自宅も失う経営者が続々…あまりに凄絶な現実

2022年07月30日 | 政治社会問題

「資金繰りが限界だ!」コロナ渦、会社も自宅も失う経営者が続々…あまりに凄絶な現実

7/9(土) 11:01配信



コロナ渦が長引くなか、自営業者や零細企業の破綻が徐々に増加しています。これまでは給付金や融資返済のリスケジュールなどで耐えてきた企業も、資金繰りが限界に達して行き詰まるケースが目立ちはじめました。限界まで追い込まれてしまった経営者たちの苦しい実情を見ていきます。
念願の飲食店をオープンしたが、残ったのは借金だけ…

事業資金を金融機関から借入している自営業者や中小零細企業は、ほとんどの場合で代表者が個人で連帯保証しています。そのため、万が一返済ができなくなると個人で保証しなければならなくなり、払えなければ自宅の売却や自己破産を迫られることになります。

Aさんは10年以上飲食店に勤務し、新型コロナが流行する約1年前に念願だった自分の居酒屋をオープンしました。開業資金は、自己資金に加えて金融機関から1,000万円の借入をして賄ったそうです。

オープン直後はお店もまずまず盛況で、このままリピーターが増えてくれば軌道に乗りそうだと思っていた矢先に新型コロナが流行し、客足がパタッと止まってしまいました。給付金などで何とか凌いでいましたが、お店の維持費や返済で資金が足りず、さらに収入もほぼゼロになったため、生活費も確保できない状態に陥ってしまいました。

しかもAさんは、住宅ローンも4,000万円近く残っており、収入が止まったことで自宅の維持も困難になっていきました。そして、生活費や住宅ローンの返済を賄うためにやむを得ずカードローンやキャッシングを繰り返すようになります。

しかし、コロナ渦が長引くなかでお店の客足は戻らず、次第に膨れ上がったカードローンやキャッシングの返済にも行き詰まるようになっていきました。もうこれ以上は続けられないと判断したAさんはお店を閉店する決断をします。結局、念願だった自分のお店はわずか2年で幕を閉じ、開業資金1,000万円とカードローン・キャッシング200万円の借金だけが残りました。
経営をあきらめ、自宅を処分し、自己破産へ…

Aさんは自分のお店を閉じてほかの飲食店に再就職しましたが、残った借金と住宅ローンをいまの給料で払い続けることは不可能だと考え、自宅を手放して再出発することになりました。住み慣れたマイホームを手放すことは苦渋の決断でしたが、このままずっと返済に追われ続ける生活は精神的も限界だったといいます。

自宅を任意売却した結果、住宅ローンも400万円以上の残債が残り、開業資金1,000万円とカードローン・キャッシングの200万円を併せて、自己破産の申立をすることになりました。コロナ渦が、Aさんのお店と家と生活すべてを奪っていったのです。

建設会社社長、元請け会社のクラスター発生で窮地に

Bさんは、主に店舗や倉庫など建設を請け負う、社員10人ほどの小さな建設会社を営んでいました。経営は元々決して楽ではありませんでしたが、長年の実績で築き上げた信用で大手建設会社から安定的に下請けの仕事があったといいます。

しかし、そんなBさんの会社をコロナ渦が襲います。大口だった元請けの大手建設会社でクラスターが発生し、工事がストップしてしまったのです。さらには自社でもコロナ感染者が出たことで、ほかの現場も工事現場に出ることができなくなってしまいました。

工事がストップすれば当然売上も入ってこなくなり、元々資金が潤沢であったわけではなかったBさんの会社は、たちまち資金繰りに窮してしまいます。銀行も当初はリスケジュールによる返済猶予に応じてくれましたが、結局それも期限を迎え、返済はもちろん従業員の給与や建築資材の仕入れ代金の支払いも遅れはじめてしまいます。
社長自身の自宅をリースバックして資金調達

資金繰りに行き詰まったBさんは、とにかく従業員の雇用だけは守りたいと必死に活路を模索します。しかし、そのためにはもう自分の自宅を売却して資金を調達するしかないところまで追い込まれます。

一方で、自宅には高齢で体の弱い母が同居しており、そんな母を慣れ親しんだ家から引っ越しさせるのは申し訳ない気持ちでいっぱいでした。

そこでBさんは、リースバックという手法で売却する方法を採ることにしました。リースバックとは、自宅を投資家や不動産会社に売却し、売却後に買い手から賃貸として借りることで、売却後もそのまま住み続けるという売却手法です。

これにより、Bさんは自宅を売却した代金で会社の資金繰りを補填し、何とか事業を継続することができました。それと同時に、自宅は賃貸としていままで通り利用することができ、母親も転居させずに済みました。

とはいえ、リースバックにより、今度は自宅の家賃負担も発生するため、いまのままの状況が続けばいずれまた運営資金が枯渇するかもしれません。そのような不安と闘いながら、以前と同じような日常が1日でも早く戻ることを祈って、それまで耐えていきたいとBさんはいいます。

返済を「滞納する前段階」で、金融機関に相談を

もし、住宅ローンや事業資金の返済が苦しくなった場合にまずやるべきなのは、できる限り早く借入先の金融機関に相談することです。

コロナ渦の影響などによる一時的な収入の低下であれば、元金の返済を猶予してくれたり、返済期間を延ばしてくれたりなどの相談に応じてくれることがあります。これをリスケジュールといいます。これにより、一時的な資金繰りであれば凌げる可能性が高まります。

重要なのは、実際に滞納してからではなく、滞納が発生しそうな段階で先に相談することです。滞納してから相談しても、まずは滞納分を解消しないと相談に応じられないといわれてしまうことも多く、滞納前の方が金融機関も柔軟に対応してくれます。
それでもダメならリセットも考える

リスケジュールは一時的に返済を猶予してもらえるため、短期的には資金繰りが改善するメリットがあります。しかし、返済期間が延びることで金利負担が増えるため、長期的には支払い総額が増えてしまいます。

そのため、慢性的に返済が厳しい場合は、自宅の売却や債務整理などで一度リセットすることも選択肢として考えることをお勧めします。

いちばんやってはいけないのは、既存の債務の返済のために新たに消費者金融などから借り入れをすることです。お金を返すためにいまよりも更に金利の高い金融機関から借り入れをすることは多重債務の入口であり、ますます自分を追い込むだけになってしまいます。

その場凌ぎで借り入れを増やし続けても、結局最後まで払いきれないのは目に見えており、破綻を無理に先延ばしても苦しい時間が長引くだけです。毎日返済に追われる苦しい時間が長引けば、精神的に参ってしまうのも当然で、無理をしすぎた結果うつ病を患ってしまう方もこれまでに数多く見てきました。そのようなことになる前に、どこで一旦引いてリセットするかを冷静に判断しなければなりません。
リセットして再出発へ…重圧から解放された元経営者

悲劇的な事例として冒頭でAさんのケースを紹介しましたが、実は後日談があります。

Aさんはコロナ渦で自宅も念願だった自分のお店も失いましたが、いまはもう再就職して一から再出発に向けて歩みはじめています。自己破産の手続きが終わった後にもう一度お話を聞くと、晴れ晴れした様子で次のように語ってくれました。

「返済を続けているときは、もう本当に苦しかったです。お金を返さなきゃいけない。お店も守りたい。そして何より家族の生活とこの家を守りたい。でもとてもじゃないけどお金が回らない。もう不安とプレッシャーで押しつぶされそうでした。精神的にも参ってしまい、家族に当たってしまうこともありました。当時、家の雰囲気はものすごく悪かったですね。

これはもうどうにもならないところまで追い込まれた時に、妻から『もう一度一緒にゼロからやり直そうよ』といわれて、ようやく自宅の売却と自己破産をする決心ができました。

自己破産してお店も家もすべてを失いましたが、精神的にはすごく解放されました。それまでは毎月の返済のことが頭から離れなかったのですが、それがなくなって気持ちに余裕ができました。逆にそうなって初めて、それまで自分がどれだけ追い詰められていたかということに気が付きました。

家は以前よりも狭い賃貸になりましたが、それでも返済のプレッシャーから解放されたことで、これまでのように家がギスギスすることがなくなり、家族の笑顔も増えたように思います。

こんな自分についてきてくれた妻と子供たちに心から感謝しています。恩返しができるように心機一転、こらから頑張っていこうと思います」

加藤 康介
ライフソレイユ株式会社 取締役



Singo6日前

飲食店を開業する人に貸借対照表、損益計算書を理解している人はほぼいない。
仕入れ、家賃、光熱費、減価償却費、人件費を計算。
そこから売値、売上高の計算が必要。
一般的に計算すれば、そのままサラリーマンを続る方を選択する。
コロナが無くても、飲食店で10年以上に渡り同一労働時間でサラリーマンと比較して成功する人は1割もいない。
金貸しのプロであるベテラン銀行員。飲食店だけは独立開業しない。

・_・
・_・6日前

プロ経営だと極限まで費用削減と効率化するから、個人店はどこかで無理させられる。家族総出で働いて人件費削ったり、赤字スレスレのランチ営業したり。上手に原価を下げつつ客の満足度を上げられるメニューを開発しても、ちょっと評判になるとライバル店に真似される。起業を薦める人も飲食店の開業だけはやめとけと言ってました。

cho*****
cho*****3日前

個人飲食店経営者です。
先日、地元の中学校職業体験を受け入れました。 女の子で成績は学年トップらしく、
食に興味あるとの事。
終了後の面談で、理数系が強いのなら
食品メーカーで研究開発などの分野に
進む選択もありますよと話しました。
どの分野も現場は、、、

物言う竜胆
物言う竜胆6日前

ラーメン屋の3年以内での廃業率は70%とか言われてるしね。
飲食店ひっくるめると2年以内で50%廃業だから、この業種自体がコロナ禍以前に壮絶かつ厳しいんだよな。
生業としてやるには、田舎で持ち家で営業して良い客持てれば何とかって感じじゃないかな。

pen*****
pen*****6日前

飲食店経営を何歳の時から何を学んで開店にこぎつけたかが分かると判断できる。
経営のけの字も学ばず、「料理が好きだから始めました。」これでは人生を運任せで生きているように思える。
統計学が示されていて5年程度で70パーセントの飲食店が店をたたむことも分かっている。
潰れて自己破産してもだれも同情しないと思う。

mac*****
mac*****6日前

まぁ町の個人商店のレベルで経営者と言えるほどの人は中々居ない。

美味い飯は作れてもお金の勉強が圧倒的に足りない人ばっかりだから。。。
殆どのの個人店がプレイヤーレベルのまま独立してる。

だから潰れる。

uiyuk*****
uiyuk*****6日前

コネがないと仕入れで苦労する。味と価格に大きく関わる。変わった料理を扱うなら尚更。

gt2*****
gt2*****6日前

だからチェーン店だけが残るんだ。

M
M6日前

つまり夢みる夢おや夢子ちゃんは気をつけてってことでいい?

ひでぽよ{You Tube配信中}
tai*****
tai*****6日前

新規オープンする飲食店の7〜8割は3年以内に廃業に追い込まれるのも事実。
コロナによる無担保ローン融資と各種補助金により、本来撤退する事業者が生き延びているのも事実。

メーカーや宿泊施設等の一度廃業すると再開が困難な事業に公費を投入するのは理解できるが、普通に廃業して、速やかに新店舗ができる飲食店に公費を投入し続けるのは賛成できない。

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oya*****
oya*****6日前

コメ主さんのおっしゃる通りで飲食店はコロナ禍以前から生き残る店は少ない。コロナ禍前は閉店してもすぐに他の店が入店するので一般人は閉店が気がつかなかった。今は閉店するとそのままだから目立っている。飲食店は休業補償で継続していたが、これからが厳しいと思う。

gli*****
gli*****6日前

「起業はセンミツ」と言う。
飲食店だけでなく、新たに起業して10年後にまともに
生き残ってるのは1000のうち3つ程度で、
それ以外は、廃業か借金と目先の資金繰りにあえいでいるということ。

tai*****
tai*****5日前

コロナにより家賃を含む初期費用が安くなっているので新規開店が増えている。

ひでぽよ{You Tube配信中}
sma*****
sma*****6日前

事実ならもっと大々的に公表し、問題提起して欲しい。事業主の手腕の問題で窮地に追い込まれているなら別だが、社会問題、社会事情でそうなっているならそれを伝えないと、一般消費者の多くは金銭面でしか判断しないので、費用をかけて正当に商売している店を助けはしない。生産者と消費者が直接かかわりあう職種か、工場のような部品製造で直接消費者とかかわりがない職種かでも違うと思う。後者なら一般人が苦境を理解するどころか知ることもないだろう。
メディアは伝えることに使命感をもって臨んで欲しい。

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uru*****
uru*****1時間前

住宅ローンと事業資金の借金をひとくくりにしてる人があまりに多くてびっくりです。
コロナのような騒動が起こるのを予想できてた人なんていません。この人は運がほんとうになかっただけ。もちろん居酒屋経営は厳しいけど都内だとはるかに地方よりかは成功の可能性は高くなりますし。
事業を始める当初は資金はあるならあるだけいいので借金してでもお金を借りている方がいいし。
カードローンは余計でしたがそのころには冷静な判断ができなかったんでしょうね。

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met*****
met*****5日前

飲食店について

実際に開店に漕ぎ付けてから継続に向けて努力し始める経営者のお店は早々に廃業されます

先に継続させる為の準備、対策を練り上げ立地に関するマーケティングリサーチを徹底してから開店していかないといけないのですが
偶に見かける「住宅街に見つけた隠れた名店!」な記事や報道に感化されて『美味しければどこでもやっていけるんだ』と勘違いしてしまう方が多いです。
20年以上飲食店を経営しておりますが世間的には「大成功まではしてない」レベルの店です
自家物件でも無くテナントとしての店舗です
同業からは「大したもんだ」と言われましたが

振り返ると『幸運』に助けられた部分が多く
とても自分の子供には勧められない道ではあります
けど、コロナ禍を通して感じたのは同業者の多さがどれだけ心強かったことか
厳しい業界ではありますが是非とも同業者が増える事を期待しております

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coc*****
coc*****6日前

事業は有事がある。
それは始めようとしない人でもしってて、始めようとした人達はもちろん覚悟してる。
運良く時代に乗って大儲けする人もいれば、そのまま時代に潰されてしまう人もいる。
誰が悪いわけでもなく、運が悪かったんだろう。
もし潰れた原因が「時」のせいなら、等しくみんな廃業。しかし、「運」も含む債務超過であったり、代替の売上が作れないことであっても、すべからく、「個」の問題でしょう。
残酷だから、普通の人は開業しない。
残酷でも「やりたいから始めた」事。
リスクは分かってて始めてるのに、他責にするなら、どのみちそこを乗りきっても、「潰れた」と思います。

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xip*****
xip*****6日前

人口減少かつコロナ禍による生活スタイルの激変、さらにインフレ。
特に飲食業これからはどこも厳しく一層競争が厳しくなるだろう。
コロナが終わっても元に戻らない可能性が高い。傷口が小さい内に業態転換するとか、
転業する等見直した方が生活が破壊されないのではと思う。

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牌鬼屋
牌鬼屋6日前

特措法 第六十三条の二(事業者に対する支援等)
 国及び地方公共団体は、新型インフルエンザ等及び新型インフルエンザ等のまん延の防止に関する措置が事業者の経営及び国民生活に及ぼす影響を緩和し、国民生活及び国民経済の安定を図るため、当該影響を受けた事業者を支援するために必要な財政上の措置その他の必要な措置を効果的に講ずるものとする。

内閣府新型コロナウイルス感染症対策本部(第 68 回) 配布資料
52頁
今後も感染状況や経済・国民生活への影響を注意深く見極め、公平性の観点や円滑な執行等が行われることにも配慮しつつ、引き続き、新型コロナウイルス感染症対策予備費の適時適切な執行により、迅速・機動的に対応する。
54頁
⑦ 政府は、地方公共団体と連携し、対策が長期化する中で生ずる様々な社会課題に対応するため、適切な支援を行う。
・ 営業自粛等による倒産、失業、自殺等。

これを国に追求しよう!

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bbq***
bbq***6日前

世の中、「運」の悪い人も居るね。

自分は年齢と体力を考慮して3年前に会社を廃業した。
取引先などに説明し、黒字決算が続いている内に辞めた方が良いと判断した。
幸い社員も全員65歳過ぎで年金受給も開始していた事もあるけど。。

廃業は簡単では無い。各種手続きやら工場設備の処分など。。約1年がかりで行った。 退職金も少ないが払えたし、莫大な税金も納めた。

完全に清算手続きが終わり、少し気が抜けた時期もあったが。。その後、コロナ禍が始まり、今となっては・・「運」が良かったと思える。

こぅいう事を言うと非難されるかも知れないが、人生って「努力3割」「運7割」の様な気がする。

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つかもうぜ!金◯ボール♪
つかもうぜ!金◯ボール♪6日前

お疲れ様でした。

私も運に助けられた方だと思いますし、同時にそれを引き寄せるのは結局その人の「決断」になると思います。

kam*****
kam*****6日前

運も実力のうち!今後は自分の好きな事して生きて下さいね。

ひでぽよ{You Tube配信中}
konma**
konma**6日前

記事のようにコロナの影響が直撃した人や業種があるのは事実。そしてコロナ不況に陥って3年。「コロナが収まれば~~」と展望を持っている人は記事のようにリセット決断が必要かも

外国人観光客をアテにした商売は今後に復活する要因はあるが、3年以前と同じは見込めないかな。そもそも入国人数的に完全復活はまだ先なうえ、旅行形態や消費マインドも変わるかな

インバウンド需要に関係ない業種も「3年も赤字や閑散な商売」なら もう戻らないと思う。お金の流れが変わったので既存の商売や流れを変えないと無理な気がします

いろんな面が複合的に関与しているので「元に戻らない」と思う。言葉で言うのは簡単だけど、何もしないでそのまま!以前と全く同じやり方では低迷のままかと

国民の半分がコロナで影響(収入減)無しと言われてます。ジリ貧のままでは差が開く一方になる気がします







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