狸便乱亭ノート

抽刀断水水更流 挙杯消愁愁更愁
          (李白)

言海

2009-04-04 14:33:15 | 本・読書
            
大言海には、昭和57年に冨山房創立95周年記念版として、見出し語を現代仮名遣いに、変体仮名を普通仮名に新改めた「新編大言海」全1冊本と、これより少し前に出版された「新訂大言海」全がある。
また、大言海の親辞書とも言える「言海」は、2004年筑摩学芸文庫として復刻された。辞書が文庫化されたのも驚きだが、この分厚い文庫本は、わが町の書店に購う顧客の現れるのをしばらく待っていたが、(訳1年間位は書棚に1冊おいてあった)今は愛書家の許へ収まったようだ。

内容(「BOOK」データベースより)
近代的なスタイルの国語辞典の第1号『言海』は、「読める辞書」としても絶大なる人気を誇ってきた。語釈には「堂々めぐり」がほとんどなく、意味の本質に迫るキリッとした名文づくし。とりわけ動物・植物・鉱物などの語釈がシブい。ユーモアすら漂う。明治時代の俗語もまじり、方言などの注記もある。用例も豊富で、古典のアンソロジーのような一面も。巻頭の「語法指南」は日本最初の近代的な文法書として愛用された。明治のことばの辞典として、また古語辞典としても役に立つ。国語辞典として使うための詳しい解説つき。縮刷版(明治37年)の内容をそのままの大きさで覆製。

巻頭「言海」の題字の後にある、次の「御達」も復刻されたかどうかは、立ち読みしていて気がつかなかった。

宮内大臣ヨリ編者ヘノ御達
日本辞書 言海 四部
右今般編輯ノ趣ヲ以テ
天皇陛下
皇太后陛下
皇后陛下
皇太子殿下ヘ献上被致候ニ付夫々
御前へ差上候右ハ斯道ニ裨益不少
善良ノ辞書ニシテ精励編輯ノ段
御満足ニ被思召候此段申入候也
明治二十四年七月二十三日
      宮内大臣子爵 土方久元