狸便乱亭ノート

抽刀断水水更流 挙杯消愁愁更愁
          (李白)

マヤの一生を読んで

2007-10-31 20:30:14 | 日録
小学3年生の「読書感想文」を読んだ。優秀作品選考の委員に、どうした間違いだったのか、選ばれてしまったのである。

 ぼくの部門別(小学生3~4年生部門)の委員は3名で、現学校教師が2名、元運送屋のボクと合わせて3名である。

 戦中派の、ボクにとっては、若い先生方とは、こと戦争に関するかぎり、当然のことながら考え方が違う。ボクの選んだのは、多数決の原則により削除された。
入賞作品は、冊子にする予定だが、小生の選んだ作品は全て(3点)没になる可能性が高い。

 だから、戦争に対する子供たちの考えを、このブログで公表することにした。勿論、作者児童の名前は選考者に分からないのは、当然である。

(306)←小学3年、6番目という記号。

 
 マヤの一生を読んで

 ぼくは、「戦争」という事がどんな事だったのかよくわからなかったのでこの本を読んでみようと思いました。
 五人ぐらしの次郎の家に、子犬がやって来ました。すると、兄弟三人で子犬の取りあいになってしまいました。ぼくは、自分の家に子ねこが来た時の事を思い出しました。ぼくも子ねこをさわりたくてお兄ちゃんと取りあいをしたからです。思わず、
「ぼくの家と同じだ。」
と思いました。
 子犬は、「マヤ」という名前をつけてもらいました。夜になり、マヤがだれと一緒にねるかじゃんけんをしてきめることになり、一郎が勝ちました。一郎がマヤをだっこしてねてしまった後、次郎はうらやましそうに見ていました。すると、マヤは一郎のふとんをぬけ出して次郎のところに来てしました。ぼく
は思わず「クスッ」と笑ってしまいました。
一郎は、せっかくじゃんけんで勝ったのにかわいそうですが、ぼくが次郎の立場だったらすごくうれしいし、かわいくてかわいたくて
仕方ない思います。我が家のねこのマーブルも、お兄ちゃんが自分のふところに入れてもすぐにげてきてぼくと一緒のねます。だから
ぼくは次郎になった気分になりました。マヤは、すっかり次郎が気に入ってしまいましたが、一郎と三郎はさみしいと思うし何だかかわいそうです。えも、三郎にはヒヨコ、一郎にはねこをかう事になりよかったと思いました。
 マヤをかいはじめて少したつと、日本軍は
アメリカとイギリスを相手に戦争をはじめてしまいました。そのため食べる物もきる物も不足してしまいみんな苦しみました。ぼくと同じくらいの子も、もっと小さい子も食べる物がないなんてショックでした。ぼくは、毎日当たり前のように食べているのに、自分の生活で反省しなければいけない事がたくさんあるような気がします。食べ物がないという理由から軍用犬い外の犬は殺すようにという命令が出され、とうとうマヤがつれていかれることになりました。次郎のお母さんが、首になわをかけるとマヤはさんぽとかんちがいしてしっぽをふりました。ぼくの目からポトンとなみだが落ちました。ぼくは、
「どうしてマヤを殺そうとするの。」
と強く思いました。不吉な物を感じたのかマヤが怒りくるってほえたてました。すると、マヤをつれていこうとした男たちがぼうでマヤをなぐりました。ふらふらになりながらにげたマヤは必死に自分の家にもどって来ました。でも、家の前で息たえてしまいました。
きっと次郎や家族に合いたくて必死に歩いて来たにだと思いました。
 戦争という物は、みんなをきずつけたり、
かなしませたりいい事なんか何もない、絶対にしてはいけない事だと思いました。

(参照)