狸便乱亭ノート

抽刀断水水更流 挙杯消愁愁更愁
          (李白)

「一人静」と「二人静」

2006-04-20 10:56:51 | 日録


近所にお住まいのT氏から電話がかかってきた。

 氏 「『一人静』咲いているかなぁ…」
小生「?」
 
氏 「確か有る筈だ。奥さんに訊いてよ」


4月10日のことである。妻に訊ねると庭先の草花のことであった。

「まだ咲いてはいないでしょう」妻の指さすところに行って見ると、ニャーンだ、変哲もない一叢の雑草ではないか。

しかし、しゃがんでよく覗いてみると、確かに顕微鏡で見るような小さな花が咲き始めていた。その旨返事をすると、氏はデジカメ撮影用7つ道具を抱えてやってきて何枚か撮って帰った。

 
すぐにメールで送られてきたのが、この「ヒトリシズカ」の花である。395KBの写真なので、さすがに迫力がある。ただその大きいままの編輯技術がないので、これはあまり見栄えのない画面となった。

氏は春夏秋冬、毎日のように花の写真を撮りに関東地方全域を飛び回っている。

「退職金みんなガソリン代になっちまうぺ」そんな冗談も言える間柄である。しかも氏は牧野図鑑を1冊丸暗記しているほど植物名は明るいのだ。

「商売は道によって賢し~」とやら。T氏に言われるまで、拙宅にそういうものがあるとは今日まで知らなかったのである。

 それよりも、電話があったとき初めボクは「お酒」のことかと思った。
 たしかに「お酒」にそんな名前の吟醸酒があったような気がした。

 よく
調べたら、それは「二人静」(吟)であった。

 

「吟醸二人静」
蔵元:東薫酒造

酒データ:
●原料米/美山錦 ●精米歩合/55%以下
●アルコール度/15~16度
●日本酒度/+3 ●酸度/1.4


「談合の事」2題

2006-04-20 09:59:41 | 怒ブログ

 >「地域社会で建設業者は受注を独占しないで、話し合いが伝統的になされてきた」。国民新党の亀井静香・代表代行が18日、衆院国土交通委員会で質問に立ち、談合容認ともとれる持論を展開した。郵政民営化をめぐってたもとを分かった小泉首相の構造改革批判に狙いがあったようだが、公取委は答弁で「そうした行為は法令違反」と繰り返した。

 亀井氏の質問は5年ぶり。「山の中に東京のゼネコンが乱入し、地方の業者は倒産せざるを得ない事態だ」と訴え、「市場原理が地方まで浸透し、大変な状況だ。みんなで話し合って、分担して郷土づくりをやっていくという社会はいかんのか」とたたみかけた。かつて建設相を務めた亀井氏。質問を終え記者団に「国交省にまで小泉改革の影響が出だしたな」。
  
鼠の談合の事

 ある時、鼠老若男女相集まりて僉議しけるは、「いつもかの猫といふいたづら者にほろぼされるゝ時、千たび悔やめども、その益なし。かの猫、聲をたつるか、しからずは足音高くなどせば、かねて用心すべけれども、ひそかに近づきたる程に、油断して取らるゝのみなり。いかゞはせん」といひければ、故老の鼠進み出でて申しけるは、「詮ずるところ、猫の首に鈴を付けてをき侍らば、やすく知なん」といふ。皆々、「もっとも」と同心しける。「然らば、このうちより誰出てか、猫の首に鈴を付け給はんや」といふに、上臈鼠より下鼠に至るまで、「我付けん」と云者なし。是によて、そのたびの議定事終らで退散しぬ。

 其ごとく、人のけなげだてをいふも、只畳の上の廣言也。戦場にむかへば、つねに兵といふ物も震ひわなゝくとぞ見えける。しからずば、なんぞすみやかに敵国をほろぼさゞる。腰抜けのゐばからひ、たゝみ大鼓に手拍子とも、これらの事をや申侍べき。(伊曾保物語下)