狸便乱亭ノート

抽刀断水水更流 挙杯消愁愁更愁
          (李白)

慶応ボーイ

2006-04-18 21:52:56 | 怒ブログ
    「おーい小泉」
《おーい小泉、覚えているかい。大分昔になるが、久里浜病院のパーテーに、元厚生大臣として、出席した日のことを。票になるかもしれないと、数限りないパーティーに出席している政治家に、ささやかな病院のパーテイーなど、覚えていろという方が無理かな。

 そのような小さなパーティーに出てきて「よう先輩」などと声をかけてきたのは、おまえさんの方だった。ぼくが慶応義塾の卒業生としては先輩だからね。先輩風を吹かすのは僕の好みではないが、当時、政治家にいいたいことが山ほどあったから、よい機会だとあんたにいった。…(略)》

 これは筑摩書房「ちくま」に連載されている2005.12月号「なだいなだ」の『人間、とりあえず主義87』の書き出しの部分である。いわばコイズミに対する、挑戦状である。
なだいなだは、この「ちくま」巻頭で毎号コイズミ政治をこき下ろしている。

 おれは、小泉首相が、東大出身でないことだけは知ってはいたが、なだいなだと同じ慶応ボーイであるのは、このエッセーで初めて知った。

 「早慶戦」というのがある。
「早稲田大学と慶応義塾大學の学生対抗競技。特に、東京6大學野球における春秋の試合」と広辞苑にあるのだが、僕は、これまで在野庶民学生大學対貴族坊ちゃん階級大學の感を抱いていた。だから、早慶戦の場合どうしても早稲田のほうを応援してしまう事になる。

ましてコイズミが慶応ボーイとなると、更にワセダ贔屓にならざるを得ない。

しかし今日という今日だけは、なだいなだに免じて慶応を応援する。

さてなぜこんなことを書き出したのか。
 それは慶応出身の僕の畏友(酒友)の、農協理事長改選が21日に迫っているからである。
 圧倒的コイズミ派の多い保守県である。先輩だか後輩だか知らないが、コイズミが来て「おれと同じ慶応出身、宜しく頼むよ」と一言言えば事は簡単に済んでしまうだろう。対抗馬は直ちに引っ込んでしまうだろうと思う。

だが、畏友は、コイズミとイシハラはヒットラーと同格に扱っている。
まして、コイズミが握手を求めてきたとしても、畏友は拒否するに決まっている。

結果は21日に判る。この日だけは「若き血」を熱唱したいものである。