万世六兵太の乾坤一擲!

阪神と競馬を愛し、歴史を実学として学ぶ万世六兵太による単勝・複勝の競馬の展望・予想・勝負ブログ、日々のつぶやきも少々

天皇賞(春)の展望(1)

2011年04月27日 02時53分46秒 | 次レースの展望(個人的備忘録)
万世(以下:万):メジロ牧場が解散したと聞いて、『天皇賞(春)=メジロ牧場』から『天皇賞(春)=万世六兵太の乾坤一擲』になるんじゃないのかと期待している万世です。

虎観戦委員長(以下:虎)あるわけねーだろ!

万:メジロ牧場解散の話をツイッターのフォロワーさんが教えてくれたの聴いて悲しみに包まれた。

虎:まあ天皇賞とか『長距離のメジロ』って呼ばれるほどだったしな。

万:これで『天皇賞を愛する会』も解散か。

虎:お前が勝手に作ったんだろ!

万:ということでこの会は私万世が継承しよう!

虎:勝手にやってろ!

万:しかしまあなんだかんだいってやっと天皇賞(春)か。ここ1カ月随分長かった気がする。

虎:地震の影響もあったしな。

万:今週は京都でのGⅠレース天皇賞(春)。『古馬最強馬決定戦』と言われて、天皇賞(春)・(秋)と1年に2回あり100回以上レースを行った歴史ある伝統の1戦だ。

虎:けど最近の長距離戦を見ているとどうも人気通り来ないというか、強い馬が長距離戦を避ける傾向でなんか混沌とした1戦だよな。

万:・・・・。まあまずは過去10年の傾向を見てみよう。
【図1 天皇賞(春)過去10年基本】

万:開催年の黄色塗りは稍重だ。季節がら重馬場以上での開催は過去10年ではないな。
あと馬名の色塗りは複数年複勝圏内に入った馬を表している。

虎:うん?02年と03年の間があいているが・・・

万:さっき委員長が言ってた長距離戦が混沌としたきっかけが03年くらいからだ。それまでの天皇賞は荒れないレース・・・というか『銀行レース』の1つだったのだが、03年以降はちょっと荒れるレースに様変わりしてきた。

虎:『ちょっと荒れる』ってレベルじゃねーよ!03年以降は二桁人気の頭荒れが3回あるじゃねえか!05年は1・2着2ケタ人気だし、07年は2着の紐荒れ、去年は3着の紐荒れだし。

万:本当どうしてこうなった・・・。

虎:俺が聞きてぇよ!

万:まああと頭数に関しても03年以降はフルゲートが目立ってきた。それまでは少数頭開催の天皇賞も珍しくなかったんだが。

虎:多数頭だと荒れるということか?

万:『多数頭だから荒れる』のではないと思う。『荒れると考えるから多数頭』になると考えたほうがいいだろうな。

虎:???

万:例えば・・・産経大阪杯とダービー卿CTがある。前者は別定GⅡで、後者はハンデ戦GⅢだ。どっちのほうが出走数多いと思う?

虎:そりゃGⅡの大阪杯じゃねえのか?

万:実はこの2つのレースは同じ週にやるのだが、大体の場合、大阪杯はフルゲート16頭で登録数が16頭に届かず定数割れが殆ど。逆にダービー卿は16頭フルゲートで倍の32頭登録ということがざらにある。

虎:なんでだ?

万:自分の馬が勝てそうのはどっちと考えると別定戦で斤量がほぼ定量よりは、ハンデ戦出したほうがハンデ次第で何とかなると思うからハンデ戦の方が登録数が多くなる。それにGⅠ馬のような実力馬はどちらかというと別定戦に出る。となると実力馬が多い別定GⅡよりは実力が同じような馬がそろうハンデ戦の方が有利と考えるわけだ。

虎:それが天皇賞の多数頭とどう関係があるんだ?

万:実力馬が集まるので出しても勝てそうにないので出さない。だから天皇賞のようなレースは少数頭になることが多かった。それが多くなったということは実力馬がでなくなったと、極端な話天皇賞(春)がハンデ戦みたいになってしまったということだ。

虎:実力馬が長距離戦を避けるので、本来出られないような馬まで集まるからレベルが低いレースになったと解釈もできるな。

万:あながち間違いではない。あと年齢別成績に関しても
【図2 天皇賞(春)年齢別成績】


虎:結構年齢に関しては幅があるな。中長距離戦って4・5歳が有利な傾向だって聞いたが・・・。

万:本来はその通りなのだが・・・08年までは6歳以上はお呼びでない傾向だった天皇賞(春)が09年以降2年連続で6歳以上の馬が勝っている。

虎:やはりレベルの低下ということか。

万:それもあるが、4歳馬の出走自体が少なくなったことも一因だ。それにもかかわらず『なぜかちょっとの実績で4歳馬が人気になる⇒こける⇒大荒れ』になるという構図になっているようにも見える。

虎:4歳馬の過剰評価は禁物ということか?

万:そういうことではなく、人気になるには人気になる原因があるし、人気薄は人気薄になるだけの原因があるということを見極めようということだな。

虎:5歳以上の馬が絡む傾向ってどんな感じなんだろうな。

万:大体の場合は直近のGⅡ以上レースで好成績をあげているケースが多いが、これは後述しよう。原則年齢に関してはまずは4歳馬の取捨選択、それから5歳以上の実力馬を見て行くのが順当だろうな。

虎:年齢と人気については見たが、あと騎手についてはどうなんだ?

万:長距離戦だと騎手の要素も重要になってくる。

虎:『長距離は騎手』という格言があるくらいだしな。

万:普通は「馬7騎手3」が相場だが、長距離戦では比率が逆転するといっても過言ではない。同じような騎手が長距離戦では活躍する。3000m級のレースをみて、そこで連に絡んだ騎手は要注意と言える。

虎:まあ誰でも知っているような騎手は注目というわけだな。まあ武豊、横山典、安藤勝、内田博、四位、藤田、岩田・・・。

万:あとお手馬ね。長距離戦は馬と騎手の相性も必要だ。いい例がトップロードと渡辺騎手のような例だ。

虎:渡辺騎手はあんまり聞かない名だな。

万:ナリタトップロードの主戦騎手だ。騎手の腕はお世辞にもいいとはいえない。まあ武豊騎手などトップ騎手と比べるとということだが、でもそういう騎手でも複勝圏内に持ってこられる。何度も乗っていて騎手がその馬をある程度手の内に入れているからだ。長距離戦は折り合いが重視されるからな。

虎:腕のいい騎手か、その馬に何度も乗っていてある程度の成績を上げている騎手が重視されるわけだな。

万:まあ歴史の話になるが、戦国時代に名門武田家が長篠以降没落した原因の1つに信玄公が育てた名将を失っただけでなく、騎馬を扱う優秀な乗り手も失って、少なくなったことも原因の1つであるくらいだ。そういう乗り手も時間をかけて育てるわけだしな。だからベテラン騎手が長距離にそれなりに強いというのはある程度理にかなっている解釈だとおもう。

【次回に続く】


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