ちょっと有縁地ーー持続模索と好きなものの日々

どうしたら持続可能性のある世の中になるか、考えたい。が今自分が持続模索中。約有縁10%、無縁90%

派遣・契約社員の必要性を再度考えよう

2006-04-23 00:16:15 | 雇用
少子化がとまらない。
前年と同様、出生率は1.29だが実数では約1万3千人減っている。それも30代以上では増えているのに20代では減り続けている。
そこから新しい少子化のメカニズムとしてフリーターの存在がクローズアップされている。ある調査ではフリーターの結婚する割合は正社員の半分だという。
その中でフリーターに含まれたり含まれなかったりする派遣社員と契約社員について考えてみたいと思う。
たとえば契約社員のある男性(29歳)は立場が不安定で将来不安から相手がいても結婚に踏み切れない。社会保険、研修費、交通費が自己負担。生活に余裕が持てない。結婚しようと一念発起し正社員を目指しても歳も20代後半だからか、ちゃんとしているところは書類審査で落とされ、あるのは街金融や先物取引の営業、工場の組み立ての仕事。どうしたらいいか途方に暮れているという。
企業はフリーターを雇わない理由として、「根気がない、いつ辞めるかわからないから」(厚生労働省、雇用管理調査)というが、少なくとも既に契約社員になっている時点から契約社員の人たちをこれに当てはめるのは酷なのではないか。フリーターのイメージでくくっているとすればどうかと思う。
契約社員は25~34歳の男性で2001年20万人と1年間で60%も増えている。
派遣社員も同様に立場が不安定だ。
ある調査では時給は平均1994年の1704円から2004年には1430円に下がってしまっている。それも交通費込みでである。
派遣先企業は正社員にしなければならない努力義務を回避する為、細切れ契約(現在では期限が3ヶ月が一番多い)にし、契約を更新せずに済まそうとする。社会保険にも約6割が未加入。有給も取りにくい、女性は出産すれば退職しなければならないのが現状。そんな待遇なのに仕事の内容は正社員と変わらない場合も多い。
派遣社員は1996年の82万人から2003年236万人に増えている。企業側からのニーズは高いので今後も増えることが予想される。
現在では当初の労働、働き方の多様化というメリットより賃金が低い、有休も取れないなどから逆に正社員を希望する人が増えている。なぜ派遣になったかという理由もいまでは「正社員になれなかったから」が一番多い。
こうした状態の契約社員や派遣社員でいる人たちが正社員になれたなら結婚する人も増えるはずだ。
少子化問題を重視するなら政府は派遣社員や契約社員を増やすような政策を改めるべきなのではないか。
さらに言えば今の状態なら派遣社員や契約社員当人たちのメリットは少ないので、そんな制度なら辞めてしまってもいいのではないか。言いすぎだろうか。
そうすればおそらく少子化は改善するはずだ。

この文章は1年程前のものですが、データーは古くなったものもありますが、基本的な考えは変わらないので、このブログの最初のものにしました。

ご意見お寄せ下さい。

コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
   | トップ | 格差社会に対する考え方 »

コメントを投稿

雇用」カテゴリの最新記事