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映画 野良犬(1949) 刑事映画のはしりです

2018年08月21日 | 映画(な行)
 犯人捜索に向けてベテランと新人といった組み合わせの映画なんかは今ではしょっちゅう見ることができるが、そんな刑事映画というジャンルのはしりと言えば、これから紹介する映画野良犬。最近は刑務所から囚人が脱走する事件がよくあるが、いったい看守は何をボケているんだ、と非常に腹立たしい気分になったりするが、本作の三船敏郎が演じる若手刑事はもっとおっちょこちょい。なんせ暑い日だったことを言い訳にして、バスの中で拳銃を盗まれてしまうのだから。拳銃は闇市を流れて、どうしようもないぐらいカネに困っている奴のところに流れてしまったから、さあ~大変。
 猛烈な責任感に突き動かされる若手刑事と彼をサポートする冷静なベテラン刑事がタッグを組んで犯人を追い込むストーリー。最近の刑事映画を観ていると、現場に出なくても事務所の机で昼飯を食っている最中に犯人を言い当ててしまうような適当な刑事を見かけたりすることがあるが、本作の刑事は徹底的に自分の足で歩き回り少しでも手がかりを得ようとする努力型の刑事。いくら今の時代はコンピューターが急激に進歩しているとしても、やっぱり刑事映画は何時の時代でも、コツコツと手掛かりを得るために現場を歩き回る刑事を登場させて欲しいと思う。

 さて、日本映画というよりも日本の遺産である黒澤明監督の作品。やっぱり彼はストーリーテラーだということを改めて再確認できるストーリーの紹介を。
 ある夏の暑い日の事。若い村上刑事(三船敏郎)は射撃訓練が終わって満員のバスに乗るが、その帰り道。身に付けていたコルト式拳銃を盗まれてしまう。慌てて盗人を追いかけようとするが、残念ながら見失ってしまう。コルト式の拳銃の中には銃弾が7発入っており、事の重大さに気づいた村上刑事はそれからは必死の捜索。まずは村上刑事は拳銃が売りさばかれることが多いとの情報を聞き、復員兵の姿に変装し闇市をひたすら歩き回る。ついに村上刑事は闇取引の現場を押さえることに成功するが、拳銃を持った男を捕まえるのに失敗。しかも淀橋で村上の拳銃を使われた事件が発生。責任を感じた村上刑事は辞表をだすが、先輩刑事に説得され淀橋の警察署のベテラン刑事佐藤(志村喬)と一緒に捜査をすることになる。佐藤刑事は何かと頼りになり次第に拳銃を持っている男に近づいていくのだが、村上刑事の拳銃が使われた殺人事件が起きてしまい・・・

 1949年の日本映画だから戦争が終わってから日がそれほど経っていない。闇市のシーンなんかは戦後の風景なんかこんな状態だったんだろうと感じさせる。そして戦後という舞台設定が活きているのが若い村上刑事(三船敏郎)と犯人役の木村功の2人の設定が戦争から帰ってきた復員兵であり、お互いに戦争中に生活品が入っているリュックサックを盗まれた経験を持っているということだ。そのことによってこの世の悪人を捕まえるために刑事になる道を進んだ三船敏郎演じる村上、そして逆にこの世の悪に染まっていく方向に行ってしまった木村功演じる犯人。実はこのことから善人も悪人も所詮は表裏一体なのだということがわかる。たしかに悪人への道を進んでしまった人間に同情を感じてしまったりする。しかし、本作からは絶対に社会が悪いからと言って悪人は決して許してはいけないというメッセージを感じることができる。そういう意味ではスリルを感じる娯楽映画と言えるが、社会派映画と言えなくもないだろう。
 そして村上刑事と犯人の最後の一騎打ちが印象的。2人が仁王立ちになり撃たれるか、それとも肉を斬らして骨を断つのかのにらみ合いが印象的。そんなクライマックスを盛り上げる音楽がけっこう長閑な音楽が使われていたりするのだが、これが意外に2人だけの世界を描く効果があった。さすがは黒澤明監督は凡人と目を付けるところが違う。
 そして本作はスティーヴン・スピルバーグ監督の激突!に影響を与えており、スピルバーグ監督はあるシーンをほとんどパクっている。黒澤明監督は今でも第一線で活躍する映画監督に多大な影響を与えていることは、本当に日本人として誇らしい気分になる。
 日本人なのに黒澤明監督の映画を観たことが無い人、ストーリーの良くできた刑事映画を観たい人、昔の日本映画を観たくなった人・・・等に映画野良犬を今回はお勧めしておこう。

野良犬 [DVD]
三船敏郎,志村喬,清水元,淡路恵子,木村功
東宝


 監督は日本を代表する世界の黒澤明。もう名作多数過ぎて世界にも誇れる作品ばかり。今回は同じ刑事映画として天国と地獄をお勧め映画に挙げておこう。
 

 
 

 
 



 


 


 
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