褒めまくる映画伝道師のブログ

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映画 コッポラの胡蝶の夢(2007) 再チャレンジの話?

2013年03月09日 | 映画(か行)
 昔、中国の孔子と言う偉い人が、40歳にして戸惑うことが無くなったと語っていたが、実際に自分が40歳になってみると戸惑うことばかりで、しかも未だに何をしたら良いのかわからない。僕のような凡人には昔の偉人と呼ばれる人の生き方は全く参考にならないなあ~と痛感する今日この頃であるが、最近は人生が妙に長く感じるようになってきた。人生80年とすれば、まだ俺は折り返しをやっと過ぎたところかよ、なんて考えたりすると気が遠くなってきた。
 どうせなら早く老人になって年金生活がしたいなんて考えてる無気力な俺。ところが、そんなことを考える俺とは対極に位置する人生を送っているのが、今回紹介する映画コッポラの胡蝶の夢の主人公である老人。実は俺のような考え方の人間は少なく、この映画の主人公のような悩み、苦しみを抱えている人間の方がきっと多いはず。

 色々と悩み苦しみ、老いていくことに絶望してしまう主人公の経験する世にも奇妙な人生を描いたストーリーとは如何なるものか。
 第二次世界大戦前の1930年代のルーマニア。70歳を迎えた言語学者のドミニク(ティム・ロス)は、今までの人生で最愛の女性ラウラ(アレクサンドラ・マリア・ララ)と別れてまで言語学の研究に人生の全てを捧げてきたが、迫り来る老いの前には研究は未完で終わってしまうことを悟り、ラウラ(アレクサンドラ・マリア・ララ)のことがずっと忘れられない。
 目標を達成できず、大切な物を無くしたことに絶望したドミニク(ロス)は自殺を決意してブカレストに向かうが、そこで彼は雷の直撃を受けて即死、と思いきや病院のベットで意識を取り戻す。しかも、驚くことに回復が早いどころか、体力は30歳代の若さを取り戻し、頭脳もさえまくり。しかも不思議なパワーが体内に宿る。
 そんなドミニク(ロス)は激動のヨーロッパの歴史をくぐり抜け、ラウラ(アレクサンドラ・マリア・ララ)と瓜二つの女性であるヴェロニカ(アレクサンドラ・マリア・ララの二役)と出会う。彼女との出会いは、ドミニク(ロス)に再び言語学の研究に取り組ませ、もう少しで完成するところだったのだが・・・

 志半ばで達成できないと思われた目標に、再チャレンジを与えられるとても羨ましいストーリーかと一瞬思える。本当にこんなことが可能なら何回でも雷に撃たれたいと思ったりするのだが、こんな事を考えているから俺は何時まででも迷い続けるのだ。
 哲学、宗教、歴史、人生観など様々な要素が絡み、更に意味深な結末。難しいテーマが多く含まれているが、スリル、恋愛、映像など映画的な楽しみが存分に含まれているため誰もが一応は楽しめる。
 ちなみに本作はゴッド・ファーザー地獄の黙示録等の名作で知られるフランシス・フォード・コッポラ監督が、10年振りにメガホンを撮ったことでも知られる作品。そんな事も合わせて考えると、観終わった後に、色々と考えさせられる映画。
 喜怒哀楽はそれほどありませんが、人生は果たして長いのか短いのか、自分の生き方は間違っているのか、悩める人生を送って来た人にコッポラの胡蝶の夢はお勧めです

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 監督は前述したようにフランシス・フォード・コッポラ。ちなみに僕の最も好きな映画が彼の監督作品のゴッド・ファーザーです。ゴッド・ファーザー以外でのお勧めとして、戦争映画(戦闘シーンはありませんが)の佳作友よ、風に抱かれて、車に夢を馳せた男を描いたジェフ・ブリッジス主演のタッカー、ジーン・ハックマン主演のサスペンス映画カンバセーション…盗聴…がお勧め。
 
 主演のドミニクを演じているのがティム・ロス。最近はすっかり名優の雰囲気まで出てきました。名匠的な監督の映画に多く出演していますが、お勧めはクエンティン・タランティーノ監督のレザボア・ドッグス、ジュゼッペ・トルナトーレ監督の海上のピアニスト、ヴィム・ヴェンダース監督のアメリカ、家族のいる風景あたりがお勧め

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