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現在なら最も自由奔放なスタイルで映画を撮っている監督はクエンティン・タランティーノだろうキル・ビル、そしてイングロリアス・バスターズのやりたい放題の作家性は今のハリウッドのシステム性が確立されている中で非常に珍しい存在だと言っても良い
しかし、彼の映画はやりたい放題だといっても、日本の映画、漫画やマカロニウェスタンに影響を受けているシーンが随所に見られるそういう意味では意外にも彼の映画は作家性があると言っても、彼の映画のアイデアは昔の映画からのインスピレーションも受けている部分も見受けられる
映画史上において、最も奇才ぶりが発揮されている監督として僕はルイス・ブニュエルを挙げたい
彼の宗教、ブルジョワ階級に対する批判精神を描いた映画に皆殺しの天使や、ブルジョワジーの密かな愉しみといった映画に見事に発揮される不条理であり、ブラックコメディ的な要素を取り入れた彼にしか作れない映画だと思う
しかし、忘れられた人々のような、メキシコの貧民街を描いた映画はまさにメキシコ版シティ・オブ・ゴッドと言って良いような社会派的な映画も撮る
しかし、彼の誰にも思い付かず、そして自由奔放に撮った映画と言えば今回紹介する自由の幻想に敵う映画はないだろう
それゆえに見る人によって、賛否両論わかれる映画だと思うけれど僕にはこのような抜群なアイデアの映画は賞賛に値する
今回はそんなタイトルから想像できるが人間が本当に自由な考え、感情などを持った時どうなるか
常々多くの人間は自由が欲しいなんて叫んでいるが、そんな自由というものを非常に皮肉的に描いた自由の幻想を紹介しよう
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1808年、ナポレオンの占領下のスペインにおいて、スペインの兵士が自由よ、くたばれと叫びながらフランス兵に銃殺されるシーンから始まる
そして現代に戻って、女の子供が2人遊んでいるところへ、見知らぬおじさんが子供たちにお父さん、お母さんに見せたら駄目だよと言いながらその子供に数枚の写真を見せて、写真を全部女の子にあげてしまう
その女の子が家に帰って、お父さん(ジャン=クロード・ブリアリ)とお母さん(モニカ・ヴィッティ)に写真を見せてしまう
その写真を見たこの両親の反応はなんて卑猥な写真だ
しかし、その写真は世界遺産に登録されているような風景画の写真ばかりだ例えば下記のタージマハルのような写真を見て、卑猥だと思うだろうか
翌日父さん(ブリアリ)は変な夢を見てしまい病院に行くが、それは精神科の担当だといわれてしまうそしてその医者の看護婦が母が危篤状態なので2日ほど休みをもらって、実家へ帰ろうとするが大雨の影響で車が通れないと、ホテルに泊まるが、そこには司祭たちが偶然にも居て、母の病気が奇跡的に治るようにお祈りしているが、この司祭たちと看護婦はトランプゲームで賭けごとを楽しんでいる
しかも、このホテルにはSMが趣味のカップルや、愛し合っている叔母さんと甥の関係の2人が泊まっている
次の日の朝に看護婦は危篤状態の母の元へ行くが、ホテルに泊まっていた警察学校の先生を乗せて途中で彼を降ろす
この警察学校の先生は生徒たちに授業を教えるが、生徒たちは事件などに駆りだされついに、2人しか生徒が授業に居なくなってしまった
そして先生が自分の体験談を話すがその話は夫婦で食事に呼ばれるが、食事が運ばれてくる部屋に招待されたかと思っていたら椅子が便器になっていた
そして実は食事をする部屋は別で個室になっており、その個室で食事を取るようになっていただから食事は順番待ち
普通は食事をするところが便所で、便所がある所で食事をする(自分でも何を書いているのかわからなくなってきた)
下記の画像で椅子がトイレになっているのがわかるかな
そして、授業を終えた2人の生徒たちがスピード違反で男を捕まえる実はこの男は友人の医者にレントゲンや健康診断を受けていたのだが、事前チェックをしていないこの医者は気楽にしていたら、レントゲンに何やら怪しいものが写っていた
この医者はその男に健康だと言うが、どう考えてもこれは癌だ
この癌の男は友人の医者に張り手を食らわす
そしてこの男が家に帰ると娘が誘拐されたと妻から報告を受ける慌てて学校へ夫婦で行くが、そこには明らかに娘がいるのだがこの夫婦は・・・
この夫婦は娘を警察へ連れて、この娘が誘拐されたからこの娘を探して欲しいと頼み込むこの夫婦は警察に目の前に居る娘の特徴を伝えて警察たちは誘拐された娘を探しに行くが・・・
あるビルから無差別に銃を乱射している男が居て、次々に人が倒れていく誘拐された娘を探していた警察がその銃を乱射している男を捕まえる
そして裁判の結果この男は死刑の判決しかし、この男は何故か釈放されガッツポーズそして国民的ヒーローになっている
そして娘が誘拐された男は妻から娘が発見されたと聞いて警視総監に会いに行くそして警視総監は人と出会う約束をして喫茶店に行くと、そこには死んだ妹とそっくりの女の人がいた
親しくこの警視総監はこの妹と似た女性と話しているが、そこへ警視総監に電話がかかってくるその電話は死んだはずの妹からの電話だった
この警視総監は妹が納められている墓場へ侵入するしかし、この警視総監は不法侵入で逮捕される
自分が警視総監だと叫んでも効き目が無い
警察に連れて行かれるこの警視総監は自分が警視総監だということを必死でアピールするが、その時1人の警察が電話をしている勝手に警視総監だと名乗っている男を捕まえましたこの警察が話している相手はもう一人の警視総監
そしてこの2人の警視総監たちは出会うことになるが・・・この理解不能な映画は説明している自分が、段々わけがわからなくなってきました
実はこの映画を観るのは2回目前にこの映画を見ているのを題名を忘れていて、観ていたら過去に観ていた事を思いだした
実はこの映画は主人公が居ない最初から最後まで出演している人が居ないのだ
細かいストーリーがオムニバス的に展開するが、そのストーリーの主人公がバトンタッチしていくみたいに替わってしまう
しかしストーリー的には現実ではありえない不条理と言う言葉で表せないぐらい変な映画だけれど、登場人物の馬鹿さが面白い
またこのような馬鹿な人物をジャン=クロード・ブリアリや、モニカ・ヴィッティのようなスターたちが真面目に演じているのが笑える
殆どの人はこの映画を観て馬鹿らしく思うかもしれないけれど、この映画にはルイス・ブニュエルの遊び心が満載で、価値観、道徳など規則的なことを無視して何でも自由に考えると、本当に錯乱してしまう世界が誕生してしまう事をこの映画で見事に表現していると思う
あまりにも奇想天外なストーリーが次々と起こり、実際にこの映画のストーリーを説明しようとすると、自分でも今回の映画の記事は何が何だかわからない記事をアップしたと反省してしまった
実際にこの自由の幻想を観たら、こんな映画があるんだということに吃驚するだろうこの映画のストーリーはテレビドラマには絶対に無い作品映画における芸術性(この映画に芸術性は感じないけれど)、表現の方法はやっぱり映画とテレビでは違うということがわかる
もっとルイス・ブニュエルと言う映画作家の名前は評価されても良いと思うけれど・・・
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