褒めまくる映画伝道師のブログ

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映画 トレインスポッティング(1996) 社会の底辺でもがきます

2018年10月03日 | 映画(た行)
 イギリスというのは階級社会が未だに残っていて、ド底辺で暮らしている貧困層の人間はなかなか抜け出せない。しかも、イギリスの一部であるスコットランドはこの映画が公開されたときは不況の真っただ中。そんなド底辺でもがきながらも、なぜかそれほど悲惨な状況に見えない若者たちを描いた映画が今回紹介するトレインスポッティング
 ヘロイン、アル中に罹っているダメダメな若者達の青春が不謹慎なぐらい明るく、ポップに、そしてスタイリッシュに描かれていて斬新な映像で見せてくれる。

 何をやってもダメダメな若者達の日常生活を描いているストーリーの紹介を。
 スコットランドのエディンバラが舞台。ヘロイン中毒に罹っているしまっているレイトン(ユアン・マクレガー)は、気が弱くて少し頭が弱そうなスパット(ユエン・ブレムナー)、007オタクのシック・ボーイ(ジョニー・リー・ミラー)、恋人とセックスばかりしているトミー(ケヴィン・マクキッド)、ヘロインには手を出さないがアル中の勢いに任せて喧嘩ばかりしているペグミー(ロバートー・カーライル)らと、働きもせずに遊び、ヘロイン、ナンパ、盗み等を繰り返して毎日を過ごしている。
 レイトンは何度目かのヘロインを止めようとするが、皮肉なことにそのことを切っ掛けに彼らに不幸な出来事が次々と起こる。
 恋人に振られたショックに麻薬をはじめてしまうトミー。シック・ボーイの赤ん坊が死んだり、スパットは盗みから刑務所に行ったりする。
 今度こそレイトンはつらいヘロインのリハビリを乗り越えて、ロンドンへ出て真面目に仕事に就く。レイトンのロンドンでの生活は絶好調に思われたが、まるで疫病神の如くペグミーとシック・ボーイがロンドンにやって来る・・・

 どいつもこいつもダメダメボーイ。俺もなかなかの駄目男だと思っていたが、本作のダメダメな奴らを見てたら、急に自信が出てきた。俺も明日からは早起きをして、頑張ろう。
 本作の映像や音楽の使い方が凄いのだが、特にレイトンのリハビリのシーンが凄い。リハビリの辛さが伝わってくる映像を見ることができる。さらにインパクトがある映像がスコットランドのトイレ。何かと驚きのシーンで一杯だ。
 ヘロインを止めたら性欲が異常に増したためにナンパした綺麗な女の子の正体も笑えたり、ペグミーの暴れっぷりも笑わせるし、他にもブラックユーモアでたくさん笑わせてくれる。そしてこの映画の少しばかり明るい未来を感じさせる結末も良い。
 昨年に公開された本作の続編T2トレインスポッティングを俺はまだ観ていないのだが、今回は復習を兼ねて見た。もう20年以上前の映画なのに映像は斬新。古さを全く感じさせない。
 ダメダメ人間に愛着を感じる人、映像にこだわった映画を見たい人、洋楽が好きな人、ユアン・マクレガーが好きな人、スコットランドに興味がある人には今回はトレインスポッティングをお勧めしておこう。注意事項としてはご飯を食べながら観ないように気をつけること

トレインスポッティング [WB COLLECTION][AmazonDVDコレクション] [DVD]
ユアン・マクレガー,ロバート・カーライル,ケリー・マクドナルド,ジョニー・リー・ミラー,ユエン・ブレンナー
ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント


 監督はダニー・ボイル。スタイリッシュな映像、ブラックユーモアが特徴。そして悲惨なストーリーでも明るく、ポップに描いてくれる。
 お勧めは腕がでかい岩で挟まれてしまった男の脱出劇127時間、デビュー作品の傑作サスペンスシャロウ・グレイヴ、感染軍事映画28日後・・・、アカデミー作品賞、監督賞を獲り名匠になることになったスラムドッグ$ミリオネアが良いです。 

 
 

 





 

 
コメント (2)
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