褒めまくる映画伝道師のブログ

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映画 ダイアナの選択(2007) 良心がテーマです?

2015年03月04日 | 映画(た行)
 俺なんかは1日1回は必ず良心の呵責に悩んでいる。こうしてブログを書いている現在でも、ついつい手を抜いてしまって他人に迷惑をかけてしまっている自分を責めている。しかし、自分の行いが悪かったという事に気付くだけでも、俺にはほんの少しでも良心があるということ。しかし、今日の残忍な事件をニュースで知るたびに、この世の中には良心の欠片も無い奴がいることに気付く。
 さて、良心(conscience)という言葉がたびたび出てくる作品が今回紹介する映画ダイアナの選択。俺が悩んでいることなんかは一晩寝れば忘れてしまう程度のものだが、本作のユマ・サーマン演じる女性主人公が悩んでいる精神的ダメージは尋常ではない。

 
 確かにこんな事が起きたら立ち直ることなんか不可能と思わせるストーリーとはいかなるものか?
 今や優しい夫と可愛い娘に恵まれて、なんの不満も無さそうな生活をしているように思われるダイアナ(ユマ・サーマン)だが、15年前の女子高生だった時の事件のショックから未だに立ち直れないでいた。その事件とは高校内で起こった銃乱射事件。
 親友のモーリーン(エヴァ・アムリ)とトイレで恋愛話をしていたダイアナ(エヴァン・レイチェル・ウッド:女子高生時代)だが、突然銃が乱射される音を聞いてしまう。銃を持った同級生のマイケルがトイレに入ってきて2人に問いかける。『お前ら2人のうち、どっちかを殺す。俺はどっちを撃てばいいんだ、ダイアナ?』
 果たして、ダイアナ(エヴァン・レイチェル・ウッド)の答えは、『モーリーンを撃って』それとも『私を撃って』の究極の二者択一の選択しかないように思われるが、他に別の答えようがあるのか?しかしながら、本作のけっこうな時間を割いているのは30歳を超えたダイアナ(ユマ・サーマン)が苦悩しているシーン。だったら、チョッと考えればあの時のダイアナ(エヴァン・レイチェル・ウッド)の選択なんかわかるんじゃねぇ~?なんて思えるのだが・・・

 この映画の上手さは構成面を挙げることができるだろう。2人の女子高生が銃を突きつけられる恐ろしい場面を最初の方で見せておいてから、15年後の精神的ダメージが消えないまま家族を持ってしまっているダイアナ(ユマ・サーマン)の生活とヤンキー娘だった女子高生時代のダイアナ(エヴァン・レイチェル・ウッド)の不良生活を交互に見せる。そして時々、銃を突きつけられるシーンに何回も戻ってくるパターン。実はこの構成が観ている我々に衝撃の結末を見せてくれる効果を発揮する。
 そして、あくまでも俺の場合だか観終わってしばらくすると、あの時のダイアナ(エヴァン・レイチェル・ウッド)の選択について大きく感動した。銃口をコッチに向けられながらも、とっさにあのような判断がなぜ出来たのか?それはダイアナのようなイケイケのヤンキー娘でも、今まで生きてきた経験が決して無駄ではなかったことの証明だと俺には思えた。そのことは映画の中のダイアナだけに限ったことでは無いだろう。何と言っても毎日が俺のように良心の呵責に悩んでいる人、さらに今まで好き放題に生きてきた人にも今までの生きてきた経験は大きな生きる力と成り得ていることに気付かせてくれる。そして、なんだか自然の美しさを感じさせる映像も意味深で考えさせられる。
 驚きの衝撃と深い感動の両方の条件を満たす映画なんかは滅多に無い。そんな一挙両得した気分になれる映画ダイアナの選択を今回はお勧めに挙げておこう

ダイアナの選択 [DVD]
ユマ・サーマン,エヴァン・レイチェル・ウッド
NIKKATSU CORPORATION(NK)(D)


 監督はヴァディム・パールマン。本作以外にジェニファー・コネリー、ベン・キングズレー競演の砂と霧の家がお勧めです。

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