恥ずかしい歴史教科書を作らせない会

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将来「恥ずかしい歴史」にならぬように…

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読谷村「ひき逃げ事件」と日米地位協定「改定」

2009年11月10日 | 外交・国際
■ 起訴前引渡し

 米軍関係者に容疑がかかっている沖縄県読谷村でのひき逃げ事件について、平野官房長官は10日、「起訴前引渡し」の対象にならないとの考えを示しました。
 そしてこの日、ひき逃げ事件の容疑者である米兵は、米軍によって拘束されました。
 日米地位協定では、その第17条5(c)で、「被疑者の拘禁は、その者の身柄が合衆国の手中にあるときは、日本国により公訴が提起されるまでの間、合衆国が引き続き行うものとする。」としており、起訴される前の身柄の引渡しを全く認めていません。
 そのため、基地の外で犯行に及んだ米軍関係者が基地に逃げ帰り、「うやむや」にされるケースが後を絶ちませんでした。それでも歴代の自民党政権は事実上、「何もしなかった」のです。

■ 1995年の「合意」

 これが変わったのは1995年でした。その頃、女子小学生に対する米兵らの卑劣極まりない犯行と、その実行犯が引き渡されないことに、多くの沖縄県民が怒り、立ち上がりました。
 折りしも、自社さ連立の村山政権が誕生しており、「殺人又は強姦という凶悪な犯罪の特定の場合」に限り、起訴前の身柄の引渡しを、米国側が「好意的な考慮を払う」という「合意」の締結に漕ぎ着けました。このわずか一歩の「前進」には、日米地位協定の締結から35年の歳月を要したことになります。
 その後、社民党や新党さきがけが連立を離脱した後、枠組みは自自公、そして自公政権と変わりましたが、その間、一歩たりとも「前進」はありませんでした。自民党や公明党が再び「何もしなくなった」ためです。
 そして今回の「ひき逃げ」は、「殺人又は強姦という凶悪な犯罪」にあたらず、この「合意」は適用されないと平野氏は判断したのでしょう。

■ 「身柄引渡し」と日米地位協定「改定」

 今回の平野氏の発言に対して、「ひき逃げは『凶悪犯罪』ではないのか」という批判があがっています。
 私もそう思います。
 被害者の男性はお亡くなりになっています。もし、ひき逃げ事件を起こした人が、救急車を呼ぶなどの処置をしていれば、助かったかもしれません。裁かれる法律が道交法でも、刑法でも、国民の命が奪われたという点では同じです。ご遺族のご心痛も同じでしょう。
 また、14年前の「合意」締結時と違い、今回もし飲酒やスピードの出し過ぎなど「危険運転」の事実があれば、最高で20年、併合加重の場合は最高30年の有期懲役を科せられるという、殺人や強姦にも匹敵する「凶悪犯罪」となります。
 今回の事件について10日、連立の一角を担う社民党の重野安正幹事長が、起訴前の身柄引渡しを要求していく考えを示し、今回の事件で容疑者を拘束した米軍側も、日本側の要求があれば容疑者の身柄を引き渡すと読谷村に伝えたとのことです。
 おそらく、今週末のオバマ大統領の訪日を控え、「ことを荒立てまい」とする米軍側の「計算」も働いたのでしょうが、それは所詮「好意的な考慮」に過ぎません。
 そのような不確実なものではなく、日本の捜査当局が身柄の引渡しを求めれば、直ちに必ず応じるべきことは制度化されて当然ですし、そのための日米地位協定の「改定」を、日本政府として求めていくべきです。

■ 「緊密かつ対等な日米関係」

 さて、平野氏の発言への批判は、野党に転落した自民党や公明党、その支持者からも出始めています。
 これまで米国に何も言わず、何もしなかった自民・公明が野党になった途端、声を上げるというのも違和感をおぼえますが、だからといって鳩山政権も「あなた方に言われたくない」と言っている場合ではありません。
 「改定」を望む国民世論を抑えつけてきた自民・公明までもが、今の日米地位協定の問題点を認めるのであれば、「改定」を妨害する人々は国内では、ほぼ皆無です。鳩山政権としても心強い限りでしょう。後は「改定」案を取りまとめ、米国との交渉に臨むのみです。 
 前述の通り、今週末にはオバマ大統領も来日する予定です。首脳会談では、基地問題はもちろん、今回の事件のことや今後の日米地位協定の「改定」についても、しっかりと主張して頂きたいと思います。
 それでこそ、鳩山政権が掲げる「緊密かつ対等な日米関係」が構築できるというものです。

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