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核拡散に物言えぬ「情けない国」

2008年08月19日 | 外交・国際
■ 「情けない国」日本

 「何という情けない国だろうか」

 今月下旬に開かれる「原子力供給国グループ(NSG)」の総会で、米国がインドに核関連技術を提供することに、日本政府が「反対しない」ことを決めたという報道を聞いたとき、私は本当に情けない思いがしました。

■ 「骨抜き」にされる核不拡散体制

 NSGは、核の拡散を防ぐために設置された枠組みであり、「核拡散防止条約(NPT)」に加盟していない国に原子力関連物資を輸出してはならないことになっています。
 このNSGが作られたきっかけは、1974年に行われたインドによる核実験でした。
 もちろん、インドは今も核拡散防止条約(NPT)の加盟国ではありません。
 そのインドに、世界一と言われる米国の核関連技術が供給されれば、それこそ国際的な核不拡散体制は「骨抜き」になることは明らかです。
 核の拡散がどのような恐怖と緊張をもたらすかは、2年前、北朝鮮の核実験に震撼した日本国民ならば、よく分かっているはずです。

■ 「核兵器廃絶への不断の努力」
 
 北朝鮮が核実験を行った2006年10月、日本の国会は全会一致で「抗議決議」を採択しました。
 衆議院で採択された決議には、次の一節がありました。

 「我が国が広島・長崎への原爆投下を経験した唯一の被爆国であることにかんがみ、あらゆる国の核実験に反対する」

 さらに、翌日採択された参議院の決議には、この後、次の一文が加えられました。

 「あらためて、核兵器廃絶への不断の努力を誓う」

 もちろん、この決議は全会一致で提出・採択されたものですから、核廃絶を強く訴えてきた社民党や共産党だけでなく、自民党や公明党など与党も賛同したのです。私も、核「不拡散」ではなく「廃絶」を願う一人として、この決議を歓迎しました。
 「国権の最高機関」である国会が、与野党を問わず「核兵器廃絶への不断の努力」を誓ってから2年も経たないというのに、明らかな「拡散」に、政府が反対しないというのはどういう了見でしょうか。

■ サミットでの「宣言」、被爆地での「誓い」

 確かに、その決議の後、安倍政権の崩壊と福田政権の発足という、政権のたらい回しはありました。
 しかし、その福田首相が今年7月に議長を務めた北海道洞爺湖サミットで、彼は「核不拡散」を確認したはずです。
 そのことを福田首相は、つい先日、広島と長崎で、「首脳宣言として初めて、核兵器削減を歓迎し、すべての核兵器保有国に核兵器削減を求めました」と誇らしげに語り、こう語りました。

 「私は、ここ広島の地(長崎)で、(改めて)我が国が、今後も非核三原則を堅持し、核兵器の廃絶と恒久平和の実現に向け、国際社会の先頭に立っていくことを、改めてお誓い申し上げます」

 この福田首相の「宣言」「誓い」は何だったのでしょうか。

■ 踏みにじられる「核廃絶」への願い

 34年前のNSG創設の経緯はともかく、福田氏も賛成した2年前の国会決議、議長を務めた40日ほど前のサミットでの成果、そしてわずか数日前に被爆地で語った誓い、これらは福田首相の「意思」だったはずです。

 そのような積み重ねさえ、米国から言われれば、あっさりと反故にしてしまう政府。そのことにさえ「他人事」を決め込む福田首相。
 原爆で命を奪われた40万人を超える犠牲者や、今も後遺症に苦しむ被爆者、そして私を含めたその子孫など多くの人々の核廃絶への願いが、この国の政府や首相にさえ踏みにじられようとしているのです。
 これを「情けない」と言わずして、何と言うのでしょうか。

■ 「情けない国」を変えるために

 これを変えるには、「国権の最高機関」である国会を変えなければなりません。
 繰り返しになりますが、2年前の決議は、全ての会派・全ての議員が賛成しています。一つ一つの政党、一人一人の議員に、「この国会決議を誠実に守れ」という言葉を突きつけていくことが肝要だと思います。

 この「情けない国」に喝を入れ、変えることができるのは本来、米国などではなく、主権者である私たち日本国民だけなのですから。

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