恥ずかしい歴史教科書を作らせない会

改憲で「戦争する国」、教基法改定で「戦争する人」づくりが進められる今の政治が
将来「恥ずかしい歴史」にならぬように…

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日中に求められる「訣別」と「成熟」とは

2008年05月13日 | 外交・国際
■ 中国への批判

 チベット弾圧問題で高まった中国への批判は、日本国内においては、長野での聖火リレー、そして胡錦濤主席の訪日の際、頂点に達しました。
 もちろん、チベット・ウィグルなど少数民族に対する中国の姿勢への批判・非難は、国内だけでなく国際社会で高まりを見せています。その概要は次のようにまとめられると思います。
 
 (1)侵略と占領、(2)資源の強奪、(3)人権弾圧と貧困、(4)愛国主義教育の強要、(5)独立運動の抑圧

 すなわち、20世紀半ば以後、中国は少数民族の居住する地域に、次々と武力による侵略を行い、今も占領を続け、資源を奪い取る一方、人権弾圧を行って貧しい暮らしを強い、その独立運動を力ずくで抑え込むばかりか、学校や寺院などで愛国主義教育を押し付け、支配を正当化していることへの批判です。

■ 占領統治

 ここで日本の史料を一つご紹介します。それは、日米開戦直前の1941年11月20日、大本営政府連絡会議で決定された「南方占領地行政実施要領」です。

 「(イ)差し当り軍政を実施し、・・・(ロ)重要国防資源の急速獲得、・・・(ハ)国防資源の取得と占領軍の現地自活の為民生に及ぼさざるを得ざる重圧は之を忍ばしめ、・・・(ニ)現地土民に対しては皇軍に対する信倚観念を助長せしむる如く指導し、(ホ)其の独立運動は過早に誘発せしむることを避くる」

 この「要領」は当時の日本軍と政府による占領統治政策の基本方針ですが、この(イ)から(ロ)は、前述の(1)から(5)に酷似しています。
 つまり中国の少数民族への政策は、かつての日本の占領統治と何ら変わらないのです。

■ パートナー

 今回の訪日において胡錦濤主席は、かつての日本の行為については語らず、福田首相とともに「未来志向」を強調していました。
 お互い、日本は7月のサミット、中国は8月の五輪を抱える身として、摩擦を避けようとする思惑も分かります。しかし、お互いに「パートナー」を唱えるならば、言うべきことは言うのも大切なことではないでしょうか。
 昨年末、訪中した福田首相は、こう言っています。

 「過去をきちんと見据え、反省すべき点は反省する勇気と英知があって、はじめて将来に誤り無きを期すことが可能になる」
 「皆さん、共に歩き、共に道を造り、共に私たちの未来を創り上げていこうではありませんか。」

■ かつての日本

 そうであるならば、こう言って「反省する勇気と英知」を促すべきでしょう。
 
 私たち日本は、過去を直視し、その反省のもと、二度と戦争は行わないことを憲法に定め、また東西の架け橋になると宣言し、国連加盟も果たしました。
 かつての日本の行為を非難してきた貴国をはじめ、アジア・太平洋地域への侵略行為についても深く反省し、謝罪も行ってきました。
 日本としては、貴国がいま行っている同じ誤りを見過ごすことはできません。
 貴国や、他のアジア・太平洋地域の人々、そして日本の人々をも苦しめた、かつての日本と同じ誤り、すなわち「恥ずかしい歴史」を繰り返してほしくはないのです。

 こう言ってこそ、「はじめて将来に誤り無きを期すことが可能になる」のではないでしょうか。
 
■ ナショナリズム

 さて、今回の両首脳の共同プレス発表でも取り上げられたのが、「ナショナリズム」の問題でした。これも深刻な問題です。

 中国に敵意を抱く日本の権力者や「右派」が、今なお正当化しようとする、かつての日本の占領統治。
 その中国の権力者や「右派」が、憎みながらも繰り返すのも、かつての日本と酷似した占領統治です。

 同じことをしていながら、互いに正義を振りかざす元凶こそ、この「ナショナリズム」という「障壁」です。

■ 「訣別」と「成熟」

 今回の首脳会談では、「成熟した関係」もまた強調されていました。 
 日本も中国も、それぞれが「かつての日本」「ナショナリズム」と「訣別」し、他者への「専制と隷従」「圧迫と偏狭」を排することを率先して実行すべきです。

 それを指摘し合いながら、高め合える日中関係こそ、真に「将来に誤り無きを期す」「成熟した関係」なのではないでしょうか。

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