僕の家内は招き猫が好き

個人的なエッセイ?

関門海峡

2017年05月26日 | 日記
さわやかな風が、吹いている。

久しぶりに、過ごしやすい朝。
車窓を開けると、涼しい風が入ってきました。

九州へ、月忌回向のお手伝いに行きました。
帰り道、ふと、関門海峡をまじかに眺めたくなりました。

関門橋を渡り終えると、下関ICでおりました。
目指すは、唐戸市場、カモン・ワーフ。

いつもは、静かな空間。
でも、この日は、人であふれていました。

外国からの、観光客。
まるで、異国へいるような、錯覚を覚えました。

狭い海峡を、行きかう大型船。
桟橋に、波が打ち寄せています。

向こうに見えるのは、九州、門司港。
ちょっと、小樽と風景が重なります。

情緒豊かで、引き込まれてしまう。
ベンチに座り、関門海峡を見つめていました。

その昔、平氏と源氏が、命運をかけて戦った、海。
宮本武蔵と、佐々木小次郎が、雌雄を決した、海。

後ろには、安徳天皇を祀る、赤間神宮。

流れゆくときが、風と共に、消えて行きました。

たまには、こんなひと時も、いいかもね。
打ち寄せる波の音を、心にとどめながら、私は関門海峡を後にしました。

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暇人

2017年05月25日 | 日記
あれほど、体重に気をつけていたのに、この体重ときたら・・・。

毎日、2時間の、ジョギング。
家内に言わせると、歩いているとしか見えないそうだけど、それなりに頑張ってきました。

でも・・・この体重が、すべて。

「だから、私が言ったでしょう。
 それじゃ、ためだって」

含み笑いの家内を、横目でにらみ、減量を決意しました。

少し速く走るだけで、息が切れるし、頭がガンガンします。

「ほらね、やっぱり運動不足」

なんのために、毎日走って? いたのか。
われながら、情けない。

でも、長い時間速く走れないし。

それじゃ、加速して、すぐに減速、を繰り返せばいい。
それだと、息も上がらない。

どうせ、車庫の中を走るのだから。

言い訳をして、昨晩から試してみました。
その結果、一晩で800g の原料に成功しました。

この方法、いいですよ。
皆さんも、試してみてはいかがでしょうか。

ps
あなたって、本当に、暇人なのね。
これじゃ、檀家さんが減るわけだ。

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「マリオネットの罠」

2017年05月24日 | Book
図書館に、行きました。
図書館に行くのは、高校生のとき以来です。

大きな空間に、並ぶ大型の本棚。
その本棚に、きっしりと本が納められています。

本屋さんとも違う、匂い。
カウンターには、貸し出しの行列ができていました。

私は、ずっと本を購入して読んでいました。
好きな本は、推理小説。

本好きな父親と、回し読みをして、楽しんでいました。
本当は、父親がスポンサーだったのですが・・・。

本屋さんに並ぶ、背表紙。
新刊の、匂い。

人差し指で、背表紙をなぞりながら、本棚の中を、歩いていくのが好きでした。
お目当ての作者は、赤川次郎と、栗本薫。

赤川次郎の、「マリオネットの罠」を読んだときの、強烈な印象は、今も心に残り続けています。

操り人形の、少女。
そこから生まれる、悲劇。

連続殺人の、真相は・・・。
哀れで、哀しい。

この本は、高校の時の、あこがれの彼女が好きな本でした。
彼女が教室の机に座って、文庫を開いて、そよ風に、長い髪が流れて・・・。

僕は、見とれていた。(妄想すみません)

もう、一度読んでみたくて、図書館に来ました。

ずらりと並ぶ、赤川次郎。
夢の扉が今、開きます。

ps
「三毛猫ホームズの推理」も、面白いそうよ。

もてない男は、これだから・・・。
哀れよねえ。(家内の、冷めた声)


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女性って、ずるい!

2017年05月23日 | 日記
仕事から帰ってきた、家内が言いました。

「ナオキチが、円形脱毛症になったって」

そう言って、写メを私に見せてくれました。
ちょうど、渦巻きのあたりに、ちいさなクレーターがあります。

「どうして、円形脱毛症になったの?」

「知らない」
家内も、首をかしげるばかりです。

そういえば以前、「信行道場」のことを考えると、心配で眠れない、って言っていたような。
多分、それなんだろうな・・・。

「あなたに似て、気が小さいのだから」
家内がため息交じりに言いました。

「なに・・・それ?」
私は、カチンと来ました。

「ナオキチの長所は、私に似ている、と自慢して、
 短所は、僕に似てるって、言うの?」

女性って、ずるい。

もう、腹の虫がおさまりません。

「じゃ、成績が悪いのは、君に似てるっていうことなんだね。
 僕に似ているなら、成績優秀なはずだから」

とたんに、禿げ頭に、衝撃が走りました。
バシッ、バシッと、私の頭を叩く、家内。

「暴力的なのも、君に似ているんだ!」
もうろうとする意識の中で、私は叫びました。

些細なことで、ケンカをする。
目くそ、鼻くその、レベルです。

まぁ、これって夫婦円満な証拠かな。

ps
「絶対に、離婚してやる!」(家内談)

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「オベリスク」 星降る街

2017年05月22日 | Wish
来月の「星降る街」が、完成しました。

内容は、このブログに書いた、「オベリスク」と「安物買いの、銭失い」に、手を加えたものです。
檀信徒の皆様に先駆けて、ここにご紹介いたします。

笑って、読んでやってください。

それでは、始まり、始まり。



バラの、季節。
街並みに、美しい花が咲き乱れています。

月忌回向でお伺いしたときに目にした、檀家さんのお庭のきれいなこと。
四季折々の草花が、華麗に咲き誇っています。

私は、時を忘れて、見とれてしまいました。

聞けば、ご自分で庭の手入れをしているとのこと。

「大変だけど、すごく楽しい」
そう話す横顔が、素敵でした。

「あなたも、できますよ」
この言葉が、私の心に残りました。

僕も、お寺の花壇をきれいにしたい。
でも、何をすればいいのか、わかりません。

調べてみると、「オベリスク」という言葉が目にとまりました。

オベリスクというのは、バラなどの弦のある植物を包む、金網でできた塔のようなものです。
花壇に、オベリスクを置くと、立体感のある、空間が生まれる、と書いてあります。

「これだ!」と、思いました。

そう言えば、スーパーのチラシにあったような・・・。
このお店のオベリスク、すごく大きいし、すごく安い。

貧乏性の私は、目を奪われてしまいました。

待ち続けること、八日。
ようやく届いた、オベリスク。

夕食後、家内と組み立てをしました。
仕事で疲れている家内は、明日にしてよ、と訴えましたが、私の耳には届きません。

箱を開けると、金属の棒と、ネジが多数ありました。
箱には、「メイド・イン・〇〇」と、書かれています。

家内の、疑いのまなざし。
無言で、組み立ていきました。

ペンチとドライバーで、ネジとナットをしめていきます。
手が痛い。

かすかな不安が、芽生え始めました。

「なんか、フニャ、フニャしていない?」
家内の言う通り、気を抜くと、金属の棒が、バラバラになってしまいます。

「これ、どこで買ったの?」

「〇〇っていう、激安ショップ」
不安は、ますます大きくなっていきます。

組み立て終わったときには、オベリスクは背丈よりも高くなっていました。

異様な光景に、私はたじろいでしまいました。

見上げるほどの、高さ。太いパイプ。
それをつないでいる、むき出しのネジ。

完成しても、フニャ、フニャして、まともに立つこともできません。
家の外に出して、風雨にさらされると、すぐにバラバラになってしまいそうです。

「これ、私のバラには、使わないでよ」
茫然とする私に、家内が言いました。

メイド・イン・〇〇が、悪いとは言いません。
激安ショップで買ったのも、間違いではなかったかもしれません。

でも、もっと慎重になるべきでした。

安物買いの、銭失い。格言が、心に痛い。

台所に、デンとそびえたつ、巨大なオベリスク。
その起源は、古代エジプトの、太陽信仰の聖地、ヘリオポリスを模式化したものといいます。

わが家の太陽神は、幸福を呼びそうにないな。

私の脳裏から、檀家さんの庭で見た美しい光景が、霧のように消えていくのでした。


◆ 参考文献 「オベリスク」 Wikipedia

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