僕の家内は招き猫が好き

個人的なエッセイ?

泣くのは、君だ!

2018年06月08日 | 日記
「ねぇ、お菓子がないけれど、買ってこようか。
 なにか食べたいもの、ある?」

夕食後、ジョギングをしている私に、家内が訊ねました。

『バター・ピーナッツが食べたい。
 それと小袋に入った、柿の種』

「いやしいのね」
ニヒルに笑う、彼女。

「食べたいもの、なにかある?」って言うから、答えたのに、
サド気質の家内は、いつも僕をチクリと刺します。

傷つくのは僕だから、
無言で、ジョギングを続けました。

やがて・・・家内がお買い物から帰ってきました。

車庫に止まった、車。
ヘッドライトを消した車内から、なにか音が聞こえてきました。

「ポリ、ポリ、ポリ・・・」

「???・・・」

暗闇に包まれた車庫は、なにも見えません。
ポリ、ポリ・・・移動する人影、それに続く不気味な音。

『母ちゃん。ピーナッツを食べているんだろう』

「・・・」

『僕のピーナッツだぞ!』

無言のまま、玄関が開き、人影は消えて行きました。

『人には、いやしい奴と言っておいて、自分はこれかい』

ダイエット中だったはずなのに、
「あなたも食べる?」、だって。

夜遅くに、誰が食べるかっていうの。

もう11時だぞ、母ちゃん。
いい加減にしなさい。

「リバウンド姫」

明日の体重が怖い。
泣くのは・・・君だ!



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