僕の家内は招き猫が好き

個人的なエッセイ?

日本人

2019年02月13日 | Wish
私の家の近くには、自動車関連企業があります。
海外からの、技能実習生もたくさんいます。

その日は、すごく寒くて、雨が降っていました。

月忌回向から帰る途中、
中国からの技能実習生たちと、すれ違いました。

雨合羽を着て、自転車に乗っていました。
ペダルと踏んで、急な坂道を上っています。

せわしなく動く、車のワイパー。
車内は、暖房で温かい。

車の、内と外。

そのあまりにも違う光景に、
私は自分が恥ずかしくなりました。

辛い仕事は、嫌。
気に入らないから、転職する。

そういう言葉を、よく聞きます。

「日本人は、働かなくなった。
 雇ってもすぐに、やめてしまう。

 だから、外国人を募集することにしたんだ」

小さな工場を営む、檀家さんも嘆きます。

いつの間にか、
あちこちで、外国の就労者の姿を見るようになりました。

車に乗って、行き交う日本人。
その横で、雨合羽を着て通勤する技能実習生。

まるで、アリとキリギリス。
いつか私たち日本人は、自分の愚かさに気づくときがくる。

日本人は、勤勉でまじめ。
日本の製品は優れている。

それは、もう幻想でしかありません。

消えつつある、過去の栄光。
滅びつつある、日本人らしさ。

雨に濡れて、自転車に乗る技能実習生に、
私は学ぶべきものを見たような気がしました。
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