僕の家内は招き猫が好き

個人的なエッセイ?

偽善者

2018年06月10日 | 日記
私は毎日、月忌回向で檀家さんのお宅に、お伺いしています。
そこで、悩みを打ち明けられたり、喜びを共有することがあります。

今日お伺いした先の、おばあちゃん。
ひとりで、生活をしています。

近所に娘さん家族がいますが、毎日の生活はひとりです。
口から出るのは、「さみしい」という言葉。

「デイ・サービスや、訪問介護を受けたらどうですか?」
と、私は話しました。

『いやです。だって、疲れるから・・・」
顔をしかめる、おばあちゃん。

いつもの、会話。
いつもの、返事。

偉そうな言い方ですが、とても心配しています。
どうにかしたいと思いつつも、空回りしてしまう。

いつものように、暗い気持ちのまま、雪駄(せった)をはきました。

「お邪魔しました。これで失礼します」
振り返ると、背中を丸めた、小さな体のおばあちゃんがいました。

「このままでは、帰れない」

私は思わず駆け寄り、背中をさすっていました。
お題目を唱えて、「身体健全 心中所願 皆令満足 一切無障礙」。

どうか健康でありますように・・・。
背中をさすりながら、祈り続けました。

どうしてこんなことをしたのか、自分でもわかりません。
初めての経験でした。

ただの、自己満足です。
でも、そうしなくては、自分の気持ちが収まりませんでした。

車に戻り、家内にこの出来事を話しました。
ニヤリと笑う、彼女。

そして・・・「この、偽善者」の、一言。

人を救う?僕。
僕を傷つける、彼女。

いつものように、口喧嘩をしながら、雨の一日は終わりを告げようとしています。