僕の家内は招き猫が好き

個人的なエッセイ?

ツノ

2017年10月01日 | 日記
あるお宅に、月忌回向にお伺いしたときのことです。

今日、二番目のお宅です。
お約束の時間は、午前10時半でした。

ただ今、10時9分。
まだ、誰もいません。

こちらの宅は、普段生活している家が、別にあります。

この家を新築した七年前に、引越しをする予定だったのですが、
まだ荷物の移動が終わっていません。

ご仏壇だけ、こちらに移動している状態です。

月忌回向は、ご夫婦で家にやってきます。
だから、早く来ると誰もいないのです。

ご家族が来られるまで、ここで待つことにしました。

10時15分に、車でご夫婦が来ました。
慌てて、家に入っていきます。

「準備が終わるまで、もうしばらく待っていた方がいいよ」
家内が、私に言いました。

しばらくして、ご主人が家から出てこられました。

準備が終わったのかな?
私は、車を降りました。

「お上人さん。お約束の時間は、午前10時でしたっけ?
 『あんた約束の時間を、間違えたんじゃないの?』
  って、母ちゃんに叱られてしまいました」

頭をポリポリとかく、ご主人。

「いいえ、10時半です。ご迷惑をかけてすみません」
平身低頭の、私。

家に入ると、座布団が敷かれていました。
ご仏壇のローソクにも、灯りがともされています。

やがて、奥様が座敷に入ってきました。
「早く来てしまって、すみません」
私は、もう一度頭を下げました。

「いいえ・・・そんなことはありませんよ」
にこやかな、奥様。

ちょっと、不自然・・・。

母ちゃん、絶対怒っているよね。
イラッと、しているよね・・・。

隣りの部屋から、チラチラと、こちらをうかがう、ご主人の目。
針の筵の、私。

冷や汗の時間は、とても長く感じました。

ps
気を付けよう 笑顔の頭に ツノがある