僕の家内は招き猫が好き

個人的なエッセイ?

思い出

2017年07月08日 | 日記
月忌回向の後、九州へ向かいました。
お盆経の、打ち合わせのためです。

夕方の4時に、お寺に集合。
お手伝いをお願いしている方々も、集まりました。

一年に一度の、顔合わせ。
その中には、大学の先輩もいます。

積もる話も、そこそこに、打ち合わせが始まりました。

原簿と、今年の名簿のチェック。

書き落としがないか、確認をします。
住所や、電話番号の変更はないのか。

都合の悪い日の伝達など、檀家の方のご希望とすり合わせていきます。
そして、お伺いする日を連絡するための、ハガキの作成。

ハガキを投函するまで、忙しい毎日が続きます。
限られた日数で、すべての檀家さんをお伺いしなくてはなりません。

その間に、色々な予期せぬことが起こります。
だから、気を引き締めています。

今年の名簿の中に、記載されていない方が、数人おられました。

「〇〇さんは、どうしたの?」

「今年、初盆なんだ」
と、兄が答えました。

亡くなられた・・・。

去年は、あんなにお元気だったのに。
お伺いするたびに、高校野球のことを、うれしそうに話されていたのに。

「そう・・・亡くなられたの」

さみしい・・・。

人間はいつか、旅立つときがやってきます。
でも、やっぱり僕は、さみしく思う。


蝉の声。
誰もいない、公園。

肌を焦がす、太陽。

滑り台の横には、砂場がある。
赤いボールが、ぽつんと、ひとつ。

僕は、車を止めた。
そして、おじさんの家の階段を上る。

ドアが開く。
でも・・・そこにはもう、おじさんの姿は見えない。


ps
赤いバラを買いました。

ホームセンターで、三割引きで売っていました。

「もうすぐ、あなたの誕生日だものね。
 ささやかな、プレゼントよ」

三割引きの、誕生日プレゼント。
喜ぶべきか・・・悲しむべきか。

でも、やっぱり嬉しい。

三割引きの、誕生日。
忘れられない、思い出さ。

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