護憲+グループ・ごまめのブログ

護憲+・現憲法を守るグループの一人して、今後の社会の状況を戦時を経験した一人として社会を見つめていきたいと思います。

戦時体験者の証言・2

2006年11月21日 08時46分28秒 | 戦前・戦中・戦後を語る
 このコーナーに書くのは、2年前に護憲+の戦時を語るコーナーに、戦前・戦中・戦後に体験したり聞いた事を書いたものですが、再編してお送りしています。
    第三章
 第一章に書いた級友のこと。私は普段自分の経験しか書かないことにしています。これは聞いた話ですから書くのはよそうと思いましたが、戦後六十年経ったのと、その場にいた多くの級友が同じことを言っていたので、躊躇しましたが、書くことにしました。これは戦後初めて発表することです。 

 敗戦後、ソ連が駐留して来たある国境の田舎町のできごと。その地区の日本人は警察署に集結していたそうです。
 
 そこに駐留して来たソ連軍の将校から、「女性を集めて、ソ連兵の慰安に差し出せ」と言われ、署長が通訳を通じてその将校と激論。「遊女でもない家庭の奥さんを出すわけにはいかない」と毅然として断った途端、眉間を打ち抜かれ即死されたそうで、そのために、女性の性に対しての犠牲は回避できたそうです。

 当時、普通なら強制的に連れ出されるのだが、なぜ無事だったのか判らないと級友達は話していましたが、一つの理由は、日本軍の抵抗か無いというか、軍隊はどこかへ行って居なかったため、ソ連兵には犠牲者が無かったこと。そしてソ連の将校に人の心が残っていたためかと思っています。

 しかし、父を目の前で射殺されて友人の精神的ショックはいかばかりか、友人は一時失語症になったそうで、察するに余りあります。

 男女同権平等は当たり前、しかし男女は同質ではない。男に子供を産めといってもできない相談。又、女一人でも妊娠はしない。戦争に於いても能動的な男性は、先に書いた元復員兵士が語った、「命をかけた時の一時の休みは女を抱くことしか考えて居なかった」という話は、平常心でない戦争行為の時の精神状態として、異常というより当たり前ではないでしようか。

 この問題だけでも、殺戮を省いた戦争でも庶民に与える状況は、悲惨なものだということを書いてみたつもりです。



                           以下次回

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2 コメント

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きな臭い政治 (世の中ななめ読み)
2006-11-21 09:05:16
 このごろ世の中が危険な方向に行きそうです。
 ご健闘を祈ります。
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世の中ななめ読みさん、コメントありがとうございます。 (憂楽嘲(ごまめの翁))
2006-11-21 14:57:53
 戦争を知らない政治家が増えると軍隊が国民を守るといとも真しやかにいい、戦争を知らない国民はそれを信用します。
 昔から戦の犠牲者は名もない私たちです。

 老骨むち打ってがんばります。
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