ひとこと・ふたこと・時どき多言(たこと)

〈ゴマメのばーば〉の、日々訪れる想い・あれこれ

今日、スーパーで、卵を買ってきました。

2018-04-13 06:31:35 | 日記
朝です。
今日の朝です。
今日もまた、朝を迎えることができました。
どこも痛むこともなく目覚めることができるのは嬉しいこと、感謝すべきことです。
ついつい忘れてしまいがちですが。

窓のカーテンを開けましたら、光の洪水が強烈に でも静かに入って来ました。
「ありがとう ございます」
そう 声に出してみました。

スズメが一羽 二羽 三羽・・・・・・
チュンチュン チュンチュン と。

八木重吉の詩が浮かんできます。
     
     『光』
               八木重吉
     ひかりとあそびたい
     わらったり
     哭いたり
     つきとばしあったりしてあそびたい

短い詩ですが、読むたびに、思い起こすたびごとに味わいが深くなる思いです。

昨日四月十二日は、73年前、私が住んでいるこの街がアメリカ軍の空爆に遭い、
沢山の方が死傷した日です。
学徒動員で、化学工場で働いていた女学生や男子学生も爆弾の直撃を受けて死亡、
いや、殺されました。

直接死ではありませんが、私の姉は、水浸しの防空壕に退避し、病を悪化させて、
ひと月後に亡くなりました。
19歳。
あれほど泣いた母を見たことがありません。
兄弟姉妹の中では一番の早死にでした。
「泣く」ではなく「哭く」だったのでしょう。

私と言えば、8歳、国民学校の3年生でした。
どこもここも食料不足で、毎日お腹をすかせていたので、姉の養生のためにと、母が
やっとの思いで手に入れた幾つかの卵を食べる姉が羨ましくてならなかったのです。
「お姉ちゃんは いいな」
と、口に出したりもしました。

毎年5月、姉の命日には お墓参りに行きます。
毎年 毎年、
「お姉ちゃん ごめんね」
と言って、合掌します。
でも、優しかった姉は 怒ってなどいません。
〈あの頃、みーんな お腹空かしていたからね〉
と、優しく言ってくれている気がするのです。

今日、スーパーで、卵を買ってきました。
戦争が無いこと、食べるものが有ることは、嬉しいことです。
有難いことです。
                        〈ゴマメのばーば〉
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2 コメント

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ご両親を思うと・・・ (chidori)
2018-04-13 09:00:17
なんとも言葉が見つかりませんが、胸の張り裂ける思い

たくさんの方が…その時代を経験したのですね。

毎年めぐってくる命日に、「お姉ちゃんごめんね」を言い続

けてこられたばあば様。そのあとに「だから絶対戦争はし

ない世の中を作らねば」という思いをみんなに伝えたい。

おかあ様は、それもできずにお姉さんに詫び続けて逝かれたのでしょう。

残された者が、できることをしていかねばと・・・

いつも襟を正しながらお邪魔しています。
Unknown (ゴマメのばーば)
2018-04-13 16:26:21
(chidori)さま
本当に、あの時代は日本中が飢えていました。
国際間の紛争を「戦争」という手段で解決するという おぞましい選択を選んではいけないと思っています。
死者は齢を取りません。
姉が逝った年齢の4倍も生きていますのに、思い出す姉の姿は、数えて20歳の優しい美人さんです。
コメントありがとうございました。

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