■白龍昇り立つ(第398話) 発表1996年5月
評価 ★★★★★
依頼人 ダライ・ラマ
ターゲット 転生祭の紐 /阿弥陀仏の生まれ変わり「ラモン」の救済
報酬 不明
今回弾丸発射数 5/ 通算弾丸発射数 2,143
今回殺害人数 4/ 通算殺害人数 4,283
今回まぐわい回数 0/ 通算まぐわい回数 105
<ストーリー>
ダライ・ラマの依頼は、阿弥陀仏の生まれ変わりの少年をチョモランマで”救済”することであった・・・
<この一言>
俺を待っても、俺が帰らなければ死ぬだけだぞ・・・
<解説>
中国政府による弾圧が続くチベット。中国政府はチベット人民掌握のために宗教を利用する。ラマ教(チベット密教)では、観音菩薩の生まれ変わりをダライ・ラマ、阿弥陀仏の生まれ変わりをパンチェン・ラマとして崇めていた。パンチェン・ラマの死後、彼の生まれ変わりとして中国政府が指名したのは「ノプチェ」、ダライ・ラマが見出したのが「ラモン」であった。中国政府は、ラモンを拉致監禁し、ノプチェを利用してチベット人民の掌握を進めようとする。
事態を打開すべく、ダライ・ラマはゴルゴに接触、チベット最大の祝祭「輪廻転生祭」で立ち柱を支える紐を狙撃し、柱を倒すこと依頼する。チベット亡命政府は、中国政府主導の祝祭とその象徴ノプチェの権威を失墜するとともに、混乱に乗じて囚われのラモンを救出する作戦に出るというのだ。ダライ・ラマは、逃走中にゴルゴがラモンと遭遇した際には、ラモン”を救済”するよう依頼する。
ゴルゴはチョモランマ越えの際ラモンと邂逅するが、中国山岳部隊の追跡に合い被弾し、意識も薄らぐ。ラモンをクレバスに残し、山岳部隊隊長「燐」との最終決着に臨むゴルゴ。高度8000mのベースキャンプに残された酸素ボンベを起爆剤として雪崩を誘発、燐を葬り去ると、ラモンを残したクレバスに戻り、救済を完遂する。
チョモランマという極限状態でゴルゴが見せる驚異の登山技術・サバイバル術と、山岳部隊隊長「燐」との息詰まる攻防が絡み合い、緊張感の途絶えない展開が見事である。最終シーンにおけるラモンとゴルゴの再会は、ラモンの救済のみならず、読者に救済をもたらすシーンとしてゴルゴ史上に燦然と輝く。非の打ち所のない名作。
ズキューン
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>ゴルゴ史上に燦然と輝く
高山でのサバイバル、燐との死闘、そしてラストシーン。どれをとっても素晴らしいですね。個人的には燐との闘いは、直接的ではないにせよ、349話「バイオニック・ソルジャー」のライリーとの死闘に次ぐ闘いだと思います。
本日の一句「強敵と、気圧に勝った、ゴルゴかな」
>ライリーとの死闘に次ぐ闘いだと思います。
最近、真のプロフェッショナル同士の闘いを描く作品が少なかったですからね。本作は本当に読み応えのある作品です。
まなじりを決して
「ここで待っています。あなたがかえってくるまで」
といったラモンが戻ってきたゴルゴを見て
「やっぱり戻ってきてくれたんだ」という感じでラモンが「素の少年の表情」に戻る一コマが感動してしまいます。
あと、何故か2人で山を登るシーンで、昔の丸大ハムのCMの
「わんぱくでもいい、たくましく育ってほしい」
というのを思い出してしまいました。
ラモンとゴルゴの心の交流、何度読んでも、熱いものがこみ上げてきます。やはり本作は名作!
実はこの作品を読み返してみたのですが、ゴルゴが起こしたあの程度の雪崩では、もしかして燐隊長は生きのびている気がするんですよ。
ただ、以前の記憶をいささか失って
「極地法は恥だ」
だけ記憶に残って
「燐先生は、必要以上にやたら厳しいですよね」
ということで、日本の就労ビザを取って冬の富士登山のアドバイザーになっている気がします。
それではまた(^O^)/~
>あの程度の雪崩では、燐隊長は生きのびている
あり得ますね~。
>「極地法は恥だ」
いささか記憶を失って(←笑)厳しい指導をしてるって、ありそうで恐い・・・
素人にもあえて危険なルートを行かせたりとか。
>最後の場面は感動!タイトルもいいですよね
同感です。何度読んでもいいですね~
>旅番組なんかでテレビに出たりして・・・
いそうですよね、そういう”ぶっ飛んだ”オヤジ。テレビで見る分には笑えますが、実際に遭遇すると”ウザ”いんですよねぇ・・・
パソコンのハードディスクが調子悪かったのですが、奇跡的に動き出してくれたので、ここまでこれました。
燐隊長は特番の「ガチンコ登山道」で、出てくれそうな気がします。
それではまた(^0^)/
>燐隊長は特番の「ガチンコ登山道」
来年の流行語は”ガチ登山”かもしれませんね!