【危機を乗り切る!とっさの1発ギャグ】 <その2>
「あっ、まずい!」と思った時にギャグでかわす。そんな実戦テクニックです。
その1(http://blog.goo.ne.jp/golf130/e/832ee6f43e672abcfa26a953d500f088?guid=ON)に続く第2弾。
友人に誘われ合コンにやって来た伊達。好みのタイプが2、3人いるし、乾杯、自己紹介あたりまでは愉しい気分でありました。
そんな時、テーブルの端で嬌声が上がる。
「えっ、うっそぅ~~!。吉田くんって、桑山ケイスケとイトコなんだ。すご~」
一番端に座っている吉田が、人気俳優の親戚らしい。会社の同期だが、部署も違うし新入社員研修でちょっと話したことがある程度なので、今日の今日までそんな事は知らなかった。
テーブルの端の方はキャッキャその話で盛り上がっており、それが段々こちらの方へも波及して来る気配。
吉田って確かにイケメンだし、あの桑山ケイスケと親戚ってことになると、更にもてるよなあ。
不利な試合に参戦しちまった…。
伊達は今日この場に来たことをちょっと後悔していた。
女性陣の目が総て吉田に注がれている気がした。それも熱い視線が。
その時、「ご先祖様」という単語がふと耳に入って来た。
えっ、ゴセンゾサマ…?
一瞬聞き間違えかと思った。
合コンという場と六本木というロケーションがその古めかしい言葉に似付かわしく無いと感じから。
しかし、それは聞き間違えでも空耳でも無かった。
営業部の竹山が、源氏の血筋だという。
「どおりで、竹山さんって濃いぃ顔してると思ったぁ」
入社3年目ながら営業でバリバリ活躍している彼は、確かに精悍な顔付をしていた。
今度は、竹山が主役の座に踊り出た。
「実は、私、平家の子孫なんです…」
テーブル中央に座っていたちょっと大人しい感じの女性が口を開いた。
えっ、じゃあ源平合戦?
誰かが言った。
「ここは壇ノ浦じゃなくて六本木なんだから仲良くやろうよ。大体大昔のことだし…」
竹山は平という女性と妙に仲良く話し出した。
ちくしょう。
伊達が気になっていた女性の一人である。
座は親戚や先祖の話題になった。
「伊達くんって、やっぱり伊達政宗の子孫?」
斜め前に座っていた、ちょっとキツい感じの女性が聞いた。
時々、同じような質問を受けることがあるが、残念ながら違う、違うと思う。
先祖や親戚に別に有名人もいない。そもそも家系図など無いし、遠い先祖が誰か知る由も無い。
しかし、正直に答えたんじゃ、その話題で盛り上がっている今日の合コンでは不利。座をシラケさせかねない雰囲気さえ漂う。
伊達は奇策に出た。
「いや、うちはもっとグローバルなんだよね~」
斜め前の先ほどの女性がちょっと怪訝そうに尋ねる。
「グローバル?ハーフって顔付じゃないし、4世とか5世?」
「いや、家系図を見ると世界中の誰もが知っている人がうちのご先祖様なんだ」
「誰もが知ってるって、マイケル・ジャクソンとか?」
「あんたバカじゃない。何で伊達くんがマイケル・ジャクソンの息子なのよ」
隣の女性がツッコミを入れる。
えっ、誰?、誰?
皆の目と耳が自分に集まって来た。
「世界中で、もしかしたら一番有名な人かもね」
ちょっと意味深に答える伊達。
リンカーンだとか、ニュートン、キリストなど皆色々な名前を言っている。
「じつは…」
皆の注目が伊達の口元に集まる。
「アダムとイブがうちのご先祖様で~す!」
伊達は、起立して胸を張って言った。
一瞬の間を置いて、笑う者、シラケる者に別れた。
「あんた面白いこと言うじゃない」
斜め前の女性が言った。
「家系図の一番上が、アダムとイブになっているって面白いわ。でも、その上は無いの?」
一瞬考える伊達。
「家系図のアダムとイブの上には…猿の絵が描いてあるんだ」
「その上は?」
「色々な生物の絵がある」
「それで、一番上は?」
「3文字、アルファベットが書いてある」
「3文字のアルファベット??」
斜め前の女性は頭をひねる。
「『DNA』だ。伊達直人の頭文字だ。『でたらめなあいつ』の略でもある」
一気に喋った。
正面の席の、一番気になっていた女性がクスッと笑った。
伊達は、今日来て良かったと思った。
ルドルフ・バルシャイ指揮ユンゲ・ドイチェ・フィルハーモニー管弦楽団(BRILLIANT CLASSICS盤)
今日は、マーラーの偶数番号の交響曲で最も好きな、圧倒的に好きな、未完に終わった10番を。
マーラーの交響曲で好きな曲というと、9番、7番、5番と奇数番がどうしても上位に来てしまう私。(あと「大地の歌」)
そんな中、唯一偶数番で大健闘?しているのが10番であります。
完成されていれば確実にマーラーの筆頭クラスの代表作になったと思いますし、未完成であっても非常に価値の高い作品だと思っております。
ロマン派の一つの頂点を極めたマーラーが、長生きしたとすればどういう方向へ向かおうとしていたのか?
私にとって音楽史上の最大の関心事の一つです。
最大の関心事のくせに、この曲のディスク3種しか持っておりませんm(__)m。
ラトル旧盤で聴くと、12音音楽かどうかは分かりませんが、「現代音楽の扉を開ける方向に進んだのではないか?」と感じます。
ハーディング盤だと、「いやいや、ロマン派音楽の世界に留まったはず」と思えます。
クック版をベースに打楽器などを大幅に加えたこのバルシャイ版の印象では、「ショスタコーヴィチに近い音楽に向かった?」。
ショスタコーヴィチに師事し、交響曲全集の名演を録音しているバルシャイですから師の影響はどうしてもあるのでしょう。
しかし、クック版を聴き慣れた耳にはさして違和感の無い補筆ですし、マーラーが長生きしてショスタコーヴィチに近い音楽を書くことも十分可能性あったように思うのでこのバルシャイ版も結構しっくり参ります。
ロシア系指揮者の中では見通しの良いスッキリした音作りのバルシャイに、学生オケであるユンゲ・ドイチェ・フィルも好演。
ただもう少し音のツヤがあればとも思います。ショスタコーヴィチの交響曲全集を入れたケルン放送響だったら、更に素晴らしい名演になっていたでしょうが…。
マーラー10番、また色々な版、色々な演奏を聴いてみたいと思います。
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「あっ、まずい!」と思った時にギャグでかわす。そんな実戦テクニックです。
その1(http://blog.goo.ne.jp/golf130/e/832ee6f43e672abcfa26a953d500f088?guid=ON)に続く第2弾。
友人に誘われ合コンにやって来た伊達。好みのタイプが2、3人いるし、乾杯、自己紹介あたりまでは愉しい気分でありました。
そんな時、テーブルの端で嬌声が上がる。
「えっ、うっそぅ~~!。吉田くんって、桑山ケイスケとイトコなんだ。すご~」
一番端に座っている吉田が、人気俳優の親戚らしい。会社の同期だが、部署も違うし新入社員研修でちょっと話したことがある程度なので、今日の今日までそんな事は知らなかった。
テーブルの端の方はキャッキャその話で盛り上がっており、それが段々こちらの方へも波及して来る気配。
吉田って確かにイケメンだし、あの桑山ケイスケと親戚ってことになると、更にもてるよなあ。
不利な試合に参戦しちまった…。
伊達は今日この場に来たことをちょっと後悔していた。
女性陣の目が総て吉田に注がれている気がした。それも熱い視線が。
その時、「ご先祖様」という単語がふと耳に入って来た。
えっ、ゴセンゾサマ…?
一瞬聞き間違えかと思った。
合コンという場と六本木というロケーションがその古めかしい言葉に似付かわしく無いと感じから。
しかし、それは聞き間違えでも空耳でも無かった。
営業部の竹山が、源氏の血筋だという。
「どおりで、竹山さんって濃いぃ顔してると思ったぁ」
入社3年目ながら営業でバリバリ活躍している彼は、確かに精悍な顔付をしていた。
今度は、竹山が主役の座に踊り出た。
「実は、私、平家の子孫なんです…」
テーブル中央に座っていたちょっと大人しい感じの女性が口を開いた。
えっ、じゃあ源平合戦?
誰かが言った。
「ここは壇ノ浦じゃなくて六本木なんだから仲良くやろうよ。大体大昔のことだし…」
竹山は平という女性と妙に仲良く話し出した。
ちくしょう。
伊達が気になっていた女性の一人である。
座は親戚や先祖の話題になった。
「伊達くんって、やっぱり伊達政宗の子孫?」
斜め前に座っていた、ちょっとキツい感じの女性が聞いた。
時々、同じような質問を受けることがあるが、残念ながら違う、違うと思う。
先祖や親戚に別に有名人もいない。そもそも家系図など無いし、遠い先祖が誰か知る由も無い。
しかし、正直に答えたんじゃ、その話題で盛り上がっている今日の合コンでは不利。座をシラケさせかねない雰囲気さえ漂う。
伊達は奇策に出た。
「いや、うちはもっとグローバルなんだよね~」
斜め前の先ほどの女性がちょっと怪訝そうに尋ねる。
「グローバル?ハーフって顔付じゃないし、4世とか5世?」
「いや、家系図を見ると世界中の誰もが知っている人がうちのご先祖様なんだ」
「誰もが知ってるって、マイケル・ジャクソンとか?」
「あんたバカじゃない。何で伊達くんがマイケル・ジャクソンの息子なのよ」
隣の女性がツッコミを入れる。
えっ、誰?、誰?
皆の目と耳が自分に集まって来た。
「世界中で、もしかしたら一番有名な人かもね」
ちょっと意味深に答える伊達。
リンカーンだとか、ニュートン、キリストなど皆色々な名前を言っている。
「じつは…」
皆の注目が伊達の口元に集まる。
「アダムとイブがうちのご先祖様で~す!」
伊達は、起立して胸を張って言った。
一瞬の間を置いて、笑う者、シラケる者に別れた。
「あんた面白いこと言うじゃない」
斜め前の女性が言った。
「家系図の一番上が、アダムとイブになっているって面白いわ。でも、その上は無いの?」
一瞬考える伊達。
「家系図のアダムとイブの上には…猿の絵が描いてあるんだ」
「その上は?」
「色々な生物の絵がある」
「それで、一番上は?」
「3文字、アルファベットが書いてある」
「3文字のアルファベット??」
斜め前の女性は頭をひねる。
「『DNA』だ。伊達直人の頭文字だ。『でたらめなあいつ』の略でもある」
一気に喋った。
正面の席の、一番気になっていた女性がクスッと笑った。
伊達は、今日来て良かったと思った。
ルドルフ・バルシャイ指揮ユンゲ・ドイチェ・フィルハーモニー管弦楽団(BRILLIANT CLASSICS盤)
今日は、マーラーの偶数番号の交響曲で最も好きな、圧倒的に好きな、未完に終わった10番を。
マーラーの交響曲で好きな曲というと、9番、7番、5番と奇数番がどうしても上位に来てしまう私。(あと「大地の歌」)
そんな中、唯一偶数番で大健闘?しているのが10番であります。
完成されていれば確実にマーラーの筆頭クラスの代表作になったと思いますし、未完成であっても非常に価値の高い作品だと思っております。
ロマン派の一つの頂点を極めたマーラーが、長生きしたとすればどういう方向へ向かおうとしていたのか?
私にとって音楽史上の最大の関心事の一つです。
最大の関心事のくせに、この曲のディスク3種しか持っておりませんm(__)m。
ラトル旧盤で聴くと、12音音楽かどうかは分かりませんが、「現代音楽の扉を開ける方向に進んだのではないか?」と感じます。
ハーディング盤だと、「いやいや、ロマン派音楽の世界に留まったはず」と思えます。
クック版をベースに打楽器などを大幅に加えたこのバルシャイ版の印象では、「ショスタコーヴィチに近い音楽に向かった?」。
ショスタコーヴィチに師事し、交響曲全集の名演を録音しているバルシャイですから師の影響はどうしてもあるのでしょう。
しかし、クック版を聴き慣れた耳にはさして違和感の無い補筆ですし、マーラーが長生きしてショスタコーヴィチに近い音楽を書くことも十分可能性あったように思うのでこのバルシャイ版も結構しっくり参ります。
ロシア系指揮者の中では見通しの良いスッキリした音作りのバルシャイに、学生オケであるユンゲ・ドイチェ・フィルも好演。
ただもう少し音のツヤがあればとも思います。ショスタコーヴィチの交響曲全集を入れたケルン放送響だったら、更に素晴らしい名演になっていたでしょうが…。
マーラー10番、また色々な版、色々な演奏を聴いてみたいと思います。
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マーラーの10番と言うと、どうしても偽作と言いますか、後世の作り物というイメージは消えないですね。チャイコフスキーの交響曲第7番とか、シューベルトの未完成の完成版、あるいはワインガルトナーが作った(1から「完成」させた)「グミュンデン・ガスタイン交響曲の完成版(と称するモノ)」などと、何がしか対応するもの、という感じがしますが、聴いて面白いのは確かでしょうね。
誰が「完成」させたかにもよるんでしょうが、バルシャイ版というものがあって、それを本人が指揮しているなら、まずは聞いてみる価値はありそうですね。
オーマンディはマーラーと同じく、ユダヤ人の血が入っている。録音数こそ少ないが、マーラーに近い人物でしょう。
後、マーラーは健全過ぎると飽きてしまう。シックなサウンドが好ましい。
コメント有難うございます。
マーラー自信が完成したものでない、ということで特に2楽章以降違和感が拭えないのも確かです。
しかし、9番でロマンの頂点を極めたマーラーの音楽がその後どうなって行くのかを知る上に、後世のいくつかの完成版にはとても重要な存在だと思っております。
聴いても面白い音楽ですし。
コメント有難うございます。
オーマンディって、結構健全じゃありません?
マーラーの10番は、マーラーが新しい音楽を切り開こうとした革新的な音楽じゃないかと思っております。
それで、ハーディングは非常に素晴らしい演奏だとは思いますがロマン派の響きに留まっているように感じるのが残念です。
ラトル旧盤はボーンマス響が弱いのが難点ですが、ロマン派を越え掛けているマーラーを聴けるのが気に入っています。ベルリン・フィル盤は未聴。
昔図書館から借りて、非常に良いと思ったのがインバル盤。美しい中にも新しい響きを聴き取れた印象があります。
また、色々聴いてみねば。
オーマンディのマーラーは、健全ですし、常に一聴の価値があると思います。この人の演奏を聴くと、私などはマーラーとリヒアルト・シュトラウスが同世代、ということをホントに感じてしまいます。少なくともオーマンディは同じ感覚で演奏しているのでは?
コメント有難うございます。
オーマンディのマーラーも興味あり、花の章付の1番が安売りしている時買いそびれたのを後悔しております。
しかし、妖しい響きや革新性を持つ10番だと、ちょっと健康的過ぎるのではないかな?と想像しております。また、是非聴いてみたいです。