今日は、前から約束していた「美しき水車小屋の娘」を紹介するよ。
水車小屋なんて、この辺りに今でも本当にあるんですか?
まあ水車小屋って言っても、実は水車のあるお蕎麦屋さんだな。
でもね、美しき水車小屋の娘には、修三くんもビックリするはずだぞ。
もうそろそろ、そこの角を右に曲がったところだ。
ほら、「美しき水車小屋」だろ。昔、蕎麦を挽いていた小さな水車小屋があったところに、それをモチーフに取り入れたお洒落な建物を造ったんだ。ポストモダンという様式で建築雑誌などでも取り上げられているそうだよ。ほんと、「美しき水車小屋」だよなあ~、惚れ惚れする素敵な建物だよなあ~、修三くん。
小屋とは言えない瀟洒な建物がそこにあった。
叔父さん、騙しじゃないですか。「美しき水車小屋の娘」を紹介するから、って言うから付いて来たのですよ。美しいのは小屋の事じゃないですか~!
でもね、叔父さんは嘘ついてないよ。最初から「美しき水車小屋の娘」と言ってるじゃないか。「水車小屋の美しき娘」とは一言も言ってないぞ!日本語って難しいよな。
そんなの詭弁ですよ。
まあ、これから娘さんも紹介するから、中へ入ろうや。
内部もお蕎麦屋さんのイメージとは違った、お洒落なフランス料理店の様な佇まいだった。
いらっしゃいませ。
上品な顔立ちの老婆が、メニューを持ってやって来た。
こんにちは。ご無沙汰しております。
御留夫さんもお元気そうで。
お陰様で何とかやっております。ちょっと紹介させて頂きますが、これが甥の修三です。
納得いかない気持ちを押え、修三は笑顔で会釈した。
こちらがオーナーの十美子さんだ。若い頃は、「美しき水車小屋の娘」って言って、隣町まで評判の美人だったんだぞ。
そんな昔話はどうでも良いですから、今日は是非、新蕎麦を召し上がっていって下さいよ。
じゃあ、もり二枚お願いします。
修三の意向も聞かず注文されたが、彼ももり蕎麦は好きなので、その件に関して不満はなかった。
運ばれて来た蕎麦は量は少なかったが、仄かな新蕎麦の香りと喉越しの良さで満足行くものだった。
どうだ、打ちたての新蕎麦は旨いだろ。今日は「美しき水車小屋の娘」にも会えたし、良い日だったよなあ~。
能天気な叔父の言い方に修三はカチンと来た。散々人を騙しておいて。
蕎麦を食べ終わるや否や、席を立った。
はい、ここに1,000円置きますからね!
足早に店を出ていった。
お~い、待てよ!
御留夫の声が追い掛けたが、彼は振り返らなかった。
蕎麦湯お持ち致しました。
修三と入れ違いに、可憐な美少女がやって来た。
彼女こそが、修三に紹介したかった「美しき水車小屋の娘」だったのだが…。
マンメル(テノール)、
クレーゲル(ギター)(Ars Musici盤)
nailsweetさんの素敵なサイト「Langsamer Satz」(http://nailsweet.jugem.jp/)(09/30の記事)でこのCDの存在を知り、早速入手しました。
ギター伴奏の演奏として、シュライヤー/ラゴスニック盤があるのは知っていましたが未聴。前々から聴いてみたいと思っておりましたが現在廃盤?
クラ原主義者としては、編曲は一般的には敬遠なのですがこれは例外。
シューベルトは自身でギターを弾き、ギターが入った曲も作曲しています。
また、貧乏でピアノが買えずギターで作曲したという伝説(信憑性は?)もあったりと、ギターとは縁の深い大作曲家です。
シューベルトのピアノ曲などを聴いていると、伴奏音が比較的薄かったり、低音部に同音の連続音があったり、アルペジオであったりと、ギターのイデオムを感じることが度々あります。
この為、この曲のギター編曲盤には抵抗が無いのみならず、ギター好きとして是非聴いてみたいと思っておりました。
マンメルは初めて聴いたテノールです。
最初、柔らかく軽めの声にちょっと違和感を感じましたが、聴き進んで行くうちに誠実な解釈と感じ違和感は無くなりました。
癖の無い美声で若者の哀しみを上手く表現しているようにも思います。
ギター伴奏も音量など機能面でピアノに劣りますが、真摯な演奏でマンメルを支えています。
CDはバリトンのゲルハーエル盤しか持っていなかったのですが、テノールの方がオリジナルなのですよね。
LP時代聴いていたヴンダーリッヒ盤などのCDも欲しくなりました。
nailsweetさん、素敵なCDのご紹介有難うございました。
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水車小屋なんて、この辺りに今でも本当にあるんですか?
まあ水車小屋って言っても、実は水車のあるお蕎麦屋さんだな。
でもね、美しき水車小屋の娘には、修三くんもビックリするはずだぞ。
もうそろそろ、そこの角を右に曲がったところだ。
ほら、「美しき水車小屋」だろ。昔、蕎麦を挽いていた小さな水車小屋があったところに、それをモチーフに取り入れたお洒落な建物を造ったんだ。ポストモダンという様式で建築雑誌などでも取り上げられているそうだよ。ほんと、「美しき水車小屋」だよなあ~、惚れ惚れする素敵な建物だよなあ~、修三くん。
小屋とは言えない瀟洒な建物がそこにあった。
叔父さん、騙しじゃないですか。「美しき水車小屋の娘」を紹介するから、って言うから付いて来たのですよ。美しいのは小屋の事じゃないですか~!
でもね、叔父さんは嘘ついてないよ。最初から「美しき水車小屋の娘」と言ってるじゃないか。「水車小屋の美しき娘」とは一言も言ってないぞ!日本語って難しいよな。
そんなの詭弁ですよ。
まあ、これから娘さんも紹介するから、中へ入ろうや。
内部もお蕎麦屋さんのイメージとは違った、お洒落なフランス料理店の様な佇まいだった。
いらっしゃいませ。
上品な顔立ちの老婆が、メニューを持ってやって来た。
こんにちは。ご無沙汰しております。
御留夫さんもお元気そうで。
お陰様で何とかやっております。ちょっと紹介させて頂きますが、これが甥の修三です。
納得いかない気持ちを押え、修三は笑顔で会釈した。
こちらがオーナーの十美子さんだ。若い頃は、「美しき水車小屋の娘」って言って、隣町まで評判の美人だったんだぞ。
そんな昔話はどうでも良いですから、今日は是非、新蕎麦を召し上がっていって下さいよ。
じゃあ、もり二枚お願いします。
修三の意向も聞かず注文されたが、彼ももり蕎麦は好きなので、その件に関して不満はなかった。
運ばれて来た蕎麦は量は少なかったが、仄かな新蕎麦の香りと喉越しの良さで満足行くものだった。
どうだ、打ちたての新蕎麦は旨いだろ。今日は「美しき水車小屋の娘」にも会えたし、良い日だったよなあ~。
能天気な叔父の言い方に修三はカチンと来た。散々人を騙しておいて。
蕎麦を食べ終わるや否や、席を立った。
はい、ここに1,000円置きますからね!
足早に店を出ていった。
お~い、待てよ!
御留夫の声が追い掛けたが、彼は振り返らなかった。
蕎麦湯お持ち致しました。
修三と入れ違いに、可憐な美少女がやって来た。
彼女こそが、修三に紹介したかった「美しき水車小屋の娘」だったのだが…。
マンメル(テノール)、
クレーゲル(ギター)(Ars Musici盤)
nailsweetさんの素敵なサイト「Langsamer Satz」(http://nailsweet.jugem.jp/)(09/30の記事)でこのCDの存在を知り、早速入手しました。
ギター伴奏の演奏として、シュライヤー/ラゴスニック盤があるのは知っていましたが未聴。前々から聴いてみたいと思っておりましたが現在廃盤?
クラ原主義者としては、編曲は一般的には敬遠なのですがこれは例外。
シューベルトは自身でギターを弾き、ギターが入った曲も作曲しています。
また、貧乏でピアノが買えずギターで作曲したという伝説(信憑性は?)もあったりと、ギターとは縁の深い大作曲家です。
シューベルトのピアノ曲などを聴いていると、伴奏音が比較的薄かったり、低音部に同音の連続音があったり、アルペジオであったりと、ギターのイデオムを感じることが度々あります。
この為、この曲のギター編曲盤には抵抗が無いのみならず、ギター好きとして是非聴いてみたいと思っておりました。
マンメルは初めて聴いたテノールです。
最初、柔らかく軽めの声にちょっと違和感を感じましたが、聴き進んで行くうちに誠実な解釈と感じ違和感は無くなりました。
癖の無い美声で若者の哀しみを上手く表現しているようにも思います。
ギター伴奏も音量など機能面でピアノに劣りますが、真摯な演奏でマンメルを支えています。
CDはバリトンのゲルハーエル盤しか持っていなかったのですが、テノールの方がオリジナルなのですよね。
LP時代聴いていたヴンダーリッヒ盤などのCDも欲しくなりました。
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