golf130のクラシックお笑い原理主義

オッサンのしがない日常や妄想話とその日聴いた音楽。

ブラームス「ドイツ・レクイエム」レヴァイン

2011-08-18 21:56:58 | Weblog
第1話(8月8日付、http://blog.goo.ne.jp/golf130/e/60baf1923491dec448922208c9fead88?guid=ON)より続く。

【前回のあらすじ】
関ケ原で戦っていた源助は、斬られそうになった瞬間、突然濃霧に包まれ、気付くと見た事も無い大きな城が林立する世界に来ていた。

目の前の赤い光が緑に変わったと同時に、源助と同じような鎧を着た人達がたくさん歩いて来る。源助は、彼らに着いて行ってみることにした。

~第2話~

源助は、人列の最後に従った。

皆どこへ行くのだろう?と思いながらも着いて行くと、人々は目の前の巨大な城の中に吸い込まれて行く。

城は源助が今まで見た事も無い壮大さで、天に向かって屹立している。

しかも、彼が知っている城は、(絵でしか見た事が無かったが)富士の峰の様に裾野が広く天守閣に向かって狭くなっているのに対して、目の前のものは真っ直ぐに立っている。しかも、屋根瓦も無い。

一体こりゃ何じゃ?

光景は彼の理解を超越していたが、一方、何とも不思議な巨大な力をも感じさせるものであった。

歩きながら、ふと思い付いた。

これだけでかい城だから、さぞ力のある殿様じゃろ、わしも家来にして貰おう。

槍の腕には些か自信はあった。

今までの殿様を裏切る事にはなるが、この見知らぬ土地に来てしまった以上、それも致し方あるまい。

そもそも、彼のいた戦国の世では寝返りなど日常茶飯事でもあった訳でもあるし。

城の近く迄来ると、鎧を着た人々は、懐から何やら御札の様な物を出し、それを小さな窓にかざして中に入っている。中には、首から御札をぶら下げている者もいる。

ははん、あの御札を小窓の中から覗いて、家来かどうかを確かめておるのじゃな。

御札をかざして、どんどん家来が城の中に入って行く。

遂に、源助の番が来た。

懐をまさぐると、戦の前に神社で頂いた武運長久の御守りがあった。

これを手に取り、小窓にかざす源助。

しかし、扉は開かなかった。

二、三度試みるがやはり駄目。

「あの~、アイディカードお忘れですか?」

振り向くと、おなごが立っていた。

しかも、源助よりも背が高い。こんな大きなおなごは見た事が無い。

驚きと同時に、握り絞めていた拳が開き、御札が彼女の前で露になった。

「ハハハッ、御札じゃドア開きませんよ。まったくっ~、お茶目なんだからオジサン」

ポン、と背を叩かれた。

「アイディカード忘れたんなら、守衛さんの所行かなきゃ駄目でしょ」

おなごが指指す彼方に、男が一人立っていた。

言われた通り、源助は彼の方へ歩んで行った。

― 第3話に続く ―

キャスリーン・バトル(ソプラノ)、ホーカン・ハーゲゴール(バリトン)、ジェームズ・レヴァイン指揮シカゴ交響楽団、合唱団(SONY盤)

「レクイエム好き」の私ですが、何故か長い間、この「ドイツ・レクイエム」には親しめずにおりました。

最初に買ったテンシュテット盤がどうもしっくり来なかったからでしょうか?

ところが、以前カラヤンの古い録音で漸くに開眼。(http://blog.goo.ne.jp/golf130/e/0c1479a3b8f5b5cf2a4acfd20b4dde32)

しかし、それ以来聴いていなかったかもしれません。

久しぶりのこの曲、冒頭の柔らかな響きに引き込まれてしまいましたね。

既成イメージとかなり違うレヴァインのブラームス、この曲ではどんな感じかなと聴き始めましたが、じわりと染みだす優しさと合唱やオケの美しい響きで私的には◎であります。

ドイツ風の堅固さといったものとは一線を画す演奏で好悪は分かれるでしょうが。

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