golf130のクラシックお笑い原理主義

オッサンのしがない日常や妄想話とその日聴いた音楽。

レオンカウ゛ァルロ「道化師」カラヤン

2008-05-12 21:22:22 | Weblog
それではお待ちかね、蟹男さんの登場です。
皆様、満場の拍手でお迎えください。

蟹男の登壇と共に、ショッピングセンターの特設会場に集まった人のざわめきと囁きが聞こえる。

ああ、あの人ね、懐かしい。
ママあの人だあれ?
そう言えば、蟹男っていたよな。
まだ生きていたんだ~。
へんなカッコしているけど、ピン芸人でお笑いでもやるのかな?
あの人のCD持ってるよ。
えっ、まじ~。
………………

かれこれ20年ほど前になるだろうか、蟹男の「道化師人生」は大ヒットした演歌だった。ミリオンセラーで、その年のヒットチャート第1位。老若男女、誰もが口ずさめるような覚え易い歌詞とメロディ。

♪恋も道化師
仕事も道化師
初めて行ったフランス
道を聞かれてパリあっち
俺の人生、いつも道化師~♪

道化師の格好で唄う演歌というのも異色でインパクトがあった。

名前も奇をてらい、「蟹男(カニオ)」と、優香などと同じで名字無し。演歌歌手には珍しいことであった。

「道化師人生」で蟹男は一挙スターダムに伸し上がる。当然のごとく長者番付の上位にも載った。

しかし、それきりであった。

ヒット曲が続かない。本人も周囲も大衆も、1曲目のイメージから抜け出せなかった。

典型的な「一発屋」。

あの時稼いだ金を堅実に貯金でもしておけば…、後悔の念が蟹男の頭から離れない。

散々の散財と不動産投機の失敗で、今は一文無し。

まあ、莫大な借金を背負わなかっただけ良かったと考えるしかないか。

過去の栄光だけを元手に全国を営業する日々。それもコンサートホールなどない。今日の様なショッピングセンターや遊園地など。

しかも、昔からの遊園地が多く、アミューズメントパークと呼ばれる様なところからは、まずお声が掛からない。

最近、自分を知らない若い世代が徐々に増えているのも実感している。

全国を営業で廻り始めた7~8年前は、満場の拍手で迎えられた。

それが、今日の様に、司会者が拍手を促すまでになってしまった。

色々な想いが去来する。

特別意図したつもりもなかったが、終わりの歌詞を間違えた。

「俺の人生、いつも道化師~♪」
というところを
「俺の人生、ああ一発屋~♪」
と唄ってしまった。

妙に受けた。会場爆笑と拍手の渦。

失笑も多分に含まれているように蟹男には聞こえた。
道化師そのものと言えた。

彼は段々に、唄い演じている道化師人生と、現実の道化師人生が区別付かなくなって来た…。

ベルゴンツィ(カニオ、パリアッチ)
カーライル(ネッダ、コンビーナ)
タッディ(トニオ、タデオ)
ベネッリ(ペッペ、アルレッキーノ)
パネライ(シルヴィオ)
カラヤン指揮ミラノ・スカラ座管(グラモフォン盤)

今日は、オペラ界の一発屋レオンカウ゛ァルロの「道化師」。

CD1枚に納まっていて聴きやすいし、ドラマチックで美しい旋律も多い。大好きなオペラの一つですね。

今までNAXOS盤(ラハバリ指揮マルチヌッチ他)しか持っていなかったところ、カラヤン盤が安くなっていたので購入。

ラハバリ盤も良い演奏で十分楽しみましたが、カラヤン盤シンフォニックでさすが構成力の高いカッチリした演奏。

劇的な作品だけに、あれ?ドイツオペラだったかな、と思うようなところもあるが、なかなかの名演では。

LP時代はアンチ、CDになってからもほとんど聴かなかった指揮者ですが、色々聴きたくなりました。

そしてまた、イタリア系指揮者のこの曲も聴きた~い。

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