『ふるさと旅行券』あるいは『プレミアム旅行券』って知ってるかい?
正式には『地域住民生活等緊急支援のための交付金』といい、地方創生のために県が発行する『割引宿泊券』である。ほかにも市町村が発行する『プレミアム商品券』もあるが、なにせ旅行券のほうはほぼ50%割引で、一回に最大5万円分(支払いは半額)を購入できるのだ。
そんな超お得感が働いたのか、どの自治体の『プレミアム旅行券』も即日完売が続いている。お蔭で噴火騒ぎで意気消沈していた箱根も復活しているとのこと。なにせ旅行で宿泊してくれれば、必ず最寄りの観光地やお土産屋などにも立ち寄るはずだから、地方にはかなりの経済効果が得られるし、国民は喜ぶし良いことだらけの政策だと拍手を送りたくなってしまう。
だがいくつかある旅行券の販売方法の中で、コンビニのチケット販売機による販売には辟易してしまった。販売開始の午前10時ちょっと前にコンビニへ行くと、既に端末機の前に先着者がいた。そして彼はもう端末機を叩き始めているではないか。まあ2番目だから直ぐに自分の番が来るからいいか、と楽観したのが大きな間違いの元だった。
ところがいつまでたっても彼は端末機を叩き続けているのだ。後ろからちょこっと覗くと、私が買おうとしている『群馬プレミアム旅行券』を買おうとしているではないか。通信が混雑中で全然繋がらないらしい。何10回も再通信を試みている。
私が後ろに並んでいることは承知しているのに、全く譲る気もないようだ。もっとも譲られても、繋がらないのなら同じなので仕方がないのかも・・・。
とうとう約15分間待ったが、いまだに通信不能らしく、彼はいつまでも端末の前を離れない。いい加減辟易して、一度家に帰り30分後に別のコンビニへ行くことにした。
今度は端末は空いていて、すぐに繋がったのだが、何と「完売しました」のメッセージ。こんなのアリなの?。何だか急に悲しくなってしまった。
そう言えばさっき端末の前から離れなかった彼は、始終仲間らしき者とスマホで連絡し合っていたよな・・・。つまり組織的に大量買いしていたのかもしれない。もしかすると、ネットオークションで売りさばくのだろうか?。
この『プレミアム旅行券』は、ひとり一回最大5万円分しか買えないことになっているのだが、こうして組織的に購入すればいくらでも買えるじゃないの。だから僅か15分程度で完売しちゃうのかもしれないな。
こうなるともうこの『地域住民生活等緊急支援のための交付金』は、新種のダフ屋を儲けさせるための、税金のばら撒きにもなり兼ねない。確かにコンビニやインターネットでの販売は非常に便利ではあるが、結局は本当に旅行したい人が買い難いシステムに成り下がっているのではないだろうか。このあたりをもう一考して頂きたいものである。
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