極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

感性とそよぐデザイン

2011年01月19日 | 環境工学システム論


小銭切れ 足止め食う パーキング 賢兄葬る 寒風にひとり 

商品学を考えていて、感性工学とはなにかと
いう宇宙にいる。感性工学の考えかたが誕生
するのと時期をそれほど違うことなく、イン
ダストリアルデザインの研究分野でも製品デ
ザインに科学的な視点からアプローチする考
えかたが生まれたという。デザインは創造的
な行為のため、
科学または工学には馴染まな
いというのが、それまでの通説があり、コン
ピュータや半導体技術などを代表とする科学
技術革新により、人間の感性を数値化が科学
されてくる、そうすると、重要な経営戦略の
1つとなり
製品開発のデザインにリスク管理
側面より科学的にアプローチすることが経営
側から設計部門に求められれるようになる。
つまりは、成功するデザインや失敗から学べ
るデザインの方法論が求められてきたのであ

World premiere: The first magnifying
glass with
zoom function. Magnifies
without distortion from 2.2 to 3.4x.




1989年の日本デザイン学会第10回春季大会の
テーマ「新しいデザイン方法論を探る」から、
製品デザイン開発の科学的、とくに工学的な
視点からの方法論が森典彦らを中心に本格的
に研究されるようになる。デザインを研究す
ることは人間の感性を研究することと結びつ
くき、これらの感性とデザインの統合する試
みとして、1999年に日本感性工学会が設立さ
れる。



    


今日では、成功するデザインは斬新なデザイ
ンだけでなく、永く使われるロングライフの
デザイン、高齢社会に対応したユニバーサル
デザイン、環境問題に配慮したデザイン、そ
して、情報化社会への移行として使いやすく、
わかりやすい情報機器・端末のインタフェー
スデザインや、デザイン設計支援システムな
どのデザインのデジタル化といった多角的な
視点からのアプローチがあってはじめて実現
する。



また、成功するデザインを生み出すデザイン
組織運営としてのデザインマネージメント的
側面も今日では必須であり、成功するための
必要なデザインコンセプトやマーケティング、
デザイン評価も、従来から変わることのなく
重要である。新製品開発には「プロダクトア
ウト(Product-out)」と「マーケットイン(
Market-in)」という2つの考え方があり、前
者は自社の保有技術を製品化して社会に提供
する考えかたであり、後者は生活者(消費者)
が持つニーズや要求を掘り起こしてそれを製
品化する考えかたである。ところが一般の電
気製品を含めて、自動車、エアコン、パソコ
ンなどが1家庭に1台以上普及する今日になる
と、モノ余りのために生活者に新しく購入す
る意欲が薄れ。新技術のブレークスルーが生
まれない限り、消費者の欲求は収縮する。




しかも、消費者の目は肥え賢くなり、自分た
ちのニーズに合わないモノには見向きもしな
い。逆に、新技術の開発にニーズをそそるよ
うな新しいタイプの技術が生まれることを望
んでいるかのようである。それが「感性」で
ある。「こんなものが欲しい」「こんなこと
ができるなら」「こんな感じに自分を引き立
てたい」などの感性が主流を占め、意識する
としないにかかわらず、感性に触れた商品だ
けがよく売れるように




感性工学とは、人間の感性やイメージを物理
的なデザイン要素に翻訳して、感性に合った
商品を設計するテクノロジーである。「広々
とした洋間」という感性を実現するために、
「広々とした」とは何かを分析して、その結
果から洋間の床面積、天井の高さ、窓の総面
積などのほか、この感性に関係する天井の色、
壁の色、床の色、カーテンの色などを求める。
得られたデータに基づいてデザインすれば、
「広々とした」感じを与える洋間が実現する。



そして興味あることに、感性を生み出す大脳
過程や大脳内の場所についても研究され予見
されようとしていて、それは「クォリア」と
名づけられ、感性は人間工学、感性工学、工
学、コンピュータサイエンス、大脳生理学そ
の他の科学から解明され発展している。

こんなんことを書き綴っていると『デジタル
な空海
』の困難さを思いだしてた。そう、時
空の風そよぐなかに身を投じひたすら感性を
磨くことの大切さを感じていた。


                        

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