極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

最新技術籠もれ話 Ⅰ

2015年04月05日 | WE商品開発

 


 

● 糸を引かない納豆を市場投入 

変わり種の納豆が話題となっている。15年前、納豆については、味付け海苔のように薄膜(フィル
ム)化の事業開発構想していたこともあり(ブログ掲載済み)興味を惹かれネット検索する。ことの
発端は、
納豆メーカーから依頼を受けた茨城県工業技術センタではじまる。昨年、通常の納豆菌から
自然変異した菌株を、培地に植え継ぐ方法で、糸引きのもととなる「ポリグルタミン酸」の生成能力
が低い菌の培養に成功したというが、よく調べていくと、粘りのある香りのよい納豆の開発を進める
うちに、偶然?に「納豆菌ファージに感染耐性を有する納豆菌及びチロシン結晶の析出低減化納豆菌
に関する研究」(2014.05.12)を進めるなかでの発見によるもの。
納豆を試作しては糸引きを確認す
る「ひたすら地味で孤独な作業」を百回以上繰り返したという担当技官(久保雄司氏)は糸を引かな
い納豆の反響に驚いてという。
この菌を使い、いち早く商品開発に着手した常陸太田市の納豆メーカ
ー金砂郷食品社は「『糸を引いてこそ納豆』に対する要望は業界でも非常に根強く、
1月にフランス・
リヨンで開かれた見本市では、豆乃香(mame no kaori)を使ったバターや煮込み料理なども提案し、
食材としての可能性をアピール、多くのの引き合いがあったが、
今、海外で日本食が受け入れられて
いるのも、『豆腐』や『しょうゆ』を売り込んできた先人の努力があったからこそだという。

それでは、もう少し詳しくみてみよう。「納豆菌ファージに感染耐性を有する納豆菌及びチロシン結
晶の析出低減化納豆菌に関する研究」(茨城県工業技術センター研究報告 第42号 2014.05.12)のイ
ントロは次のように解説されている。




  茨城県は、納豆の産地として全国的に有名であり、水戸市の平成25年の1世帯あたりの納豆購入
 額が全国で1位となるなど消費も盛んである。このように,茨城県民には馴染み深い納豆であるが、
 製造現場においては以前より指摘されてきた問題がいくつかある。

  一つ目は納豆菌ファージ(以降,ファージと記載)の問題である。ファージは、人間には無害
 だが納豆菌に感染し,納豆菌を死滅させてしまう。更に,ファージが生産する酵素により納豆の
 粘り成分であるガンマポリグルタミン酸(γ-PGA)が分解されて糸引きがなくなり、クレームの原
 因になる等,メーカーにとっては重大な問題となっている。


  もう一つ、チロシンが析出するという問題がある。日配品である納豆の賞味期限は製造から10
 日程度が一般的だが,日が経つに連れ、納豆の表面に白い粒が生じてくることがある。チロシン
 が主成分の固体であるため食べて害は無いが、生じる前に比べて著しく食味が劣化する。チロシ
 ンの結晶が生じることなく熟成が進めば、賞味期限の延長が可能になるだけでなく、納豆の旨み
 そのものが向上することが期待できる。


  上記2点に関する相談は茨城県工業技術センターにも毎年寄せられており、抜本的解決が望ま
 れる課題であった。




このように、糸を引かなくなる品質劣化から「ファージ感染耐性納豆菌株の開発」がはじめているが、
研究結果は、(1)納豆菌の持つコンピテンスを利用し、納豆菌と同種で、納豆製造能はないがファ
ージ耐性を持つ菌株のG. DNAを取り込ませることで、ファージ耐性納豆菌株の開発を行い (2)プ
レート上で確認した限りにおいてファージの感染が起こらない株を5株育種し、全ての株で納豆の製
造が可能であることを確認した。(3)
チロシン析出低減化納豆菌株の開発について、プロテアーゼ
がチロシンの蓄積と析出に与える影響を検証すべく,納豆菌のaprE破壊株作成に取り組み、
aprEKm
R
マーカーで破壊し、
pBluescriptⅡに組み込みベクターを構築することを試みたが、ライゲーションが
上手く行かず本年度中の完了には至らなかった、として、(1)育種した5株のファージ耐性納豆菌
株は当初の予想通りであれば、ファージの感染に関与する遺伝子が、性質の変換に利用したG. DNA
入れ替わった可能性が高い。しかし,それがどの領域か分かっておらず,また,場合によっては予想
とは違った機構でファージ耐性を獲得した可能性がある。今後、遺伝子の変異箇所の解析を進め、フ
ァージ耐性を獲得した要因を明らかにし、(2)aprE 破壊納豆菌株の作成が完了しなかったため再挑
戦するか、別な方法でaprE破壊納豆菌株を作成し、プロテアーゼがチロシンの蓄積と析出に与える影
響、検証する。最終的に、組み換えに依らない方法で、既存納豆菌株よりもチロシン析出が起こりに
くい納豆菌株を育種すると展望するが、その結果、遺伝子組み換え法を採用せず、育種法を採用し「
糸ひきのない納豆」を開発に移っている。

   


下図は関連特許の概説図だが、遺伝質組み替え法という"毒"を含めなかったのは、上策でないにしも
中策であろう。しかし、薄膜納豆事業を考えていたことをころを思い出し、次から次とアイデアを考
えたいあの頃が懐かしが、この「ガンマポリグルタミン酸(γ-PGA)」をベースに、野菜パウダーや穀
物パウダー、香辛料、調味料を配合し製麺技術を応用し「カラフル・ベジタブルペーパー事業」を創
成できないかとも考える。フードロスで、おにぎり、巻きずし、サンドウィツチ、味付け海苔ならぬ
味付けベジタブルペーパーなどへ応用できそうだ。また、牛乳、チーズ、挽肉などの酪農作物のつな
ぎに使うことで、また増量剤として大豆蛋白や野菜パウダーと練り合わせれば「ヘルシーハンバーグ
を開発できるのではないだろうか。これは面白そうだ。

  

 

  

● 香りをリアルタイムで“見える化” 

バイオクロマト社は、香りをリアルタイムで“見える化”する分析機「ボラタイムシップ」を開発。揮発性物質ごと
に香りの強弱をグラフ化できる。エスビー食品と共同開発で、価格は250万円から(消費税抜き)で顧客の用
途によりカスタマイズできる。ボラタイムシップは、市販する直接質量分析装置(DART―MS)の拡
張デバイスとして取り付ける機器。同装置は約200℃の熱で香りの基になる分子同士のつながりを
分け、計測器に誘導する機構が特徴。
食品メーカーなどでの検査は従来、人間の鼻でかぎ分ける「感
応試験」が主流だが、人間の鼻では結果に差異があったが、開発段階で後ろ盾となる「数値化」と「
香りの変化を知りたい」という要求を実現したという。もうすぐ、口臭で健康検診する時代がくるね。
きっと!

ところで、質量分析装置ときけば、測定精度により幅があるが30年前ごろは数千万円のレベルだっ
たが、この装置250万円というから、1桁安くなっている。当時は、主にトリハロメタンなど水溶
液中の極微量の検出に使用していたが、大きさなどを考えると、考えられないようなダウンサイジン
グを遂げている。振り返ると、日々新た、日々徒手空拳でここまできたが、驚くね、本当!

 

 

 

● 微細気泡含有・脈動節水ノズルの威力

業務用に使う水の量は、一般家庭よりもはるかに多くなる。株式会社 DGTAKANOのノズルは違う。
節水ノズルをしのぐ「Bubble90」シリーズは、内部で水道水に空気を効率よく含ませる泡沫水を振動
させ高圧で放出させる蛇口ノズルで、蛇口に設置するだけで、普通の水道から水泡が次々と勢いよく

流れ出し、空気を多く含んだ水の玉を波のようにリズミカルに放出させることで、従来のわずか5%
の水量でも確実に洗浄物の汚れを落とす。「洗浄力をキープしながら節水率をあげる」という相反す
る機能を両立するをうたい文句に売り上げ伸ばしているという。この種のノズルの開発はすでに、株
式会社 いけうちなどの協力を得ながら経験済。そこで、早速ネットで検索してみたが特許申請して
いないようで、似通った特許を検索する。 下図の特許概説図はパナソニック社のもので、基本構造
は変わらなく、吐出口が3カ所以上の複数あることが特徴である。世界展開できる優れものだ。これ
はお勧めだ!

 

 

 

 

 

● カセットボンベを燃料とする簡単操作の非常用電源

ヤマハモーターパワープロダクツ株式会社が、非常用電源や趣味、レジャーなど幅広い用途に使用で
きるカセットボンベを燃料としヤマハインバーター発電機「EF900iSGB」を、2015年4月1日より発売
するという。販売は、ホームセンターやヤマハ発電機販売店などで行う。ホンダが2月に販売したの
につづく恰好となる。この
「EF900iSGB」は、当社初のカセットボンベを燃料とした発電機で、ガソリ
ン燃料の発電機と比較して、(1)カセットボンベをソケットにセットするだけの簡単な燃料補給、
(2)シンプルな始動・運転操作、(3)劣化の少ないガス燃料により本体・燃料の長期保管が可能
(4)長期保管後のスムーズな再始動、といったガス燃料発電機ならではの特徴を備える。(5)

らに、インバーター方式を採用して正弦波に近い出力電圧波形を実現し、家電や工具類に加え、スマ
ートフォンやパソコンといった精密機器に使用できる家庭用電源と同等の良質な電気の供給に使える。

乾燥重量22kgの小型・軽量設計、全閉型構造による高い静粛性など、高性能・高品質を達成。非常時
には迅速に、レジャーなどでは気軽に使用可能。メーカ希望価格は、14万円(消費税込み)。

 

 

 

 ・今夜のアラカルト シュラカップ野菜のオムレツ


● イタリアン・アウトドアクッキング

今夜は、中途半端に残った野菜をどんどん使っうエコで、卵は誰にでも喜ばれる料理になる「シュラ
カップ野菜のオムレツ」。法要開けは、山が待ってる。アウトドアが待っている。ところで、前記し
たように、そのうちにアウトドアクッキング用(あるいは防災グッズ用)の電子レンジグリルが販売
されるね。

1.材料(4人分)

パスタ(フジィリ)60g、トマト30g、ニンジン30g、カリフラワー30g、ブロッコリ30g、ズッキーニ30g
黒オリーウ6個、粉チーズ 大さじ2、卵6個、バター 少々2 

2.作り方

(1)パスタは、やや柔らかめに茫でておく。(2)小角切りにしたニンジンと、小房に切り、(3)
分けたカリフラワー、プロッコリを塩を加えた湯で茹でておく。ズッ牛一二は輪切りにしておく。黒
オリーヴはスライスする。(4)
ボールに卵を割り入れ、塩、コショウ、(5)粉チーズを入れて、
野菜を入れる(A)。(6)
パスタを混ぜる(B)。(7)シェラカップの内側にバターを少量塗っておき、
(4)を入れ、オーヴンヘ。 

※バリエーション:フライパンに流し込んで作るとジャンボオムレツになる。この時の火加減は中火
  で、
しかも底全体に火が回るようにしないと、1ヵ所だけが焦げてしようので注意すること。また、
  卵は膨張するので詰めすぎないよう
に。

  出展:

 

 

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