極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

ウィ-フィーな風が吹く。

2019年01月08日 | 環境工学システム論

  


                                  
仲  尼  ちゅうじ
ことば
--------------------------------------------------------------------------------
「回(顔回)はよく仁にして、反すること能わず。賜(千貫)はよく弁にして、訥なること能わず。
由(予路)はよく勇にして、怯なること能わず。師(子張)はよく荘にして、同なること能わず」
「力天下に敵なくして、六親しらず。いまだかつてその力を用いざるの故をもってなり」
「人その見ざるところを見んと欲せば、人の窺わざるところを視よ」
----------------------------------------------------------------------------------------
へりくつ   
中山の公子牟(ぼう)は頭のいい公子諸侯の子)であった。賢人とつきあうのがすきで、国事など
意に介さず、趙の国の公孫竜(こんそんりゅう)という人に煩倒していた。楽正子輿(がくしよ)
の弟子たちがそれを笑った。公子羊は子輿にいった。

「わたしが公孫竜に煩倒しているのがなぜおかしいのだ」
「公孫竜は、行動するにあたって先生がなく、勉強するにあたっては友達がありません。口からで
まかせをいい、とりとめもないことばかりいっているから、一家をなさないではありませんか。人
をおどろかしたり、やりこめたりするのがすきで、韓檀らともそんな研究ばかりやっているのです」

公子牟はムッとした。
「どうして公孫竜を悪くいうのだ。証拠をあげてみるがいい」
子輿はいった。
「公孫竜が孔穿をだましたのがおかしいのですよ。『弓の名人が矢を射ると、空中であとの矢のや
じり(矢の先の鉄の部分)が前の矢の矢筈(矢の後の弦にあてる部分)につぎつぎにあたり、一本
につながってしまう。いちぱん鵜の矢が的にとどいた時、いちばん後の矢は弦にあって、まるで”
一”という字のようだ』といって孔穿をおどろかせました。さらにその上、公孫竜は『そんなのは
まだまだ名人とはいえない。逢蒙の弟子の鴻趙という弓の名人が、妻に腹をたて、ひとつおどかし
てやれと、鳥号の弓に綦衛術(きえい)の矢をつがえ、妻の限をねらって射た。とんできた矢がひ
とみにふれても、妻はまばたきひとつしないってたまるものですか」。矢は地におちて、ほこりひ
とつたてなかった』――こんなぱかなことをいうのが智者であってたまるものですか」

「いやいや」と公子牟はいった。

「知者のいうことは愚者にはわからないものだ。あとの矢のやじりが、前の矢の矢筈にあたるとい
うのは、あとの矢も前の矢と同じように射るということだ。矢がひとみにふれてもまばたかないと
いうのは、そこで矢がピタッと勢いをなくして下におちるように射たからだ。おかしくないではな
いか」
「あなたは公孫竜の弟子だから欠点をかばうのはあたりまえでしょうべではもっとひどい例をあげ
ましょう。彼が親王をあざむいていったことです。『ものを思えば心でない。ゆびさせばさし示せ
ない。物があればなくならない。影があれば勁かないこ髪の毛は予鈴の巫さのものをひく。白馬は
馬でない。親なし子牛は母がない』――こうした常識はずれなことをほかにもたくさんいっていま
す」
「あなたはほんとうの意味がわからないで非難するが、罪はむしろあなたにある。だいたい、一つ
ことを思いつめなければ心は自由だ。これとゆびささなければどこにでむ注意がむく。形ある物は、
半分また半分と最後までいってもなくなることはない。影が働かないとは前の影と後の影は別物だ
ということ。受の毛が千鈎の重さの物をひくというのは、力が平均して加われば受か切れないとい
うことだ。白馬は馬でないとは、白馬は色をいい、馬は形をいうのだから同じではないということ、
親なし子牛には母牛がいないとは、もしいれば親なしでなくなるからだ」

楽正子輿はいった。

「あなたは公孫竜が口にすることなら、皆すじ道が通ってると思っているのですね。おならを一発
くらっても、あなたはありがたがって、香ばしくかぐんでしょうよ」
公子牟はしばらく考えこんでいたが、やっと、「いずれまたお会いして議論しましょう」
といって別れた。
       
公子牟〉   瑞の文悦の子。
公孫竜〉    名家(論理学匹)を樹立した。伝記は明白でないが、著言に『公孫竜干』がある。
楽正子輿〉 楽正は元来周時代音楽を司った官名だが、のちにはその官にたずさわる者の氏にな
              った。
孔穿〉     孔子の孫だという。
逢蒙〉   弓の名手。羿(昔たくさんあった太陽を一つだけ残してあとを全部射落としたとい
       う伝説上の人物)から弓術を学んだという。
烏合の弓、萄衛の矢〉 最上の弓と矢。

公孫竜の論弁 この話はもちろん、とらわれた見方を批判したものである。だが、それとは別に公
孫竟の言弁には牡もしろいのがある。いくつかあげてみよう。「卵は毛を持っている」、卵から毛
のある動物がうまれるから。「白い犬は黒い」、毛の白さに注目すれば白犬だ、だが目の黒さに着
眼すれば、いわゆる白犬も、黒犬だ。

 

<spa 
【エネルギー通貨制時代 35】
 
Anytime, anywhere ¥1/kWh  Era” 
 Mar. 3, 2017 

【再エネ百パーセント篇:最新再エネ水素由来炭化水素製造技術】

今夜はウィ-フィーな風が吹く(Weefy feeling winds blows tonight!)ではないが、余剰の再生可能エネ
ルーを使って製造した水素を岩谷産業 水素で炭化水素に変換する最新技術を取り上げる。これは
太陽光、水力、風力、バイオマス、地熱などを利用したエネルギー革命のラスト・ワン・マイルに
突入していることを、そのトップランナーの岩谷産業を代表とする日本などの企業技術が結集され
ていることを意味する。振り返れば、オイルショックやローマー倶楽部白書を起点に欧米のリード
にはじまり半世紀を要している。また、環境工学研究所WEEFを設立し10年にしてこの歴史的場面
を目前にしていることに素直に喜びたい。ところで、「水素自動車が普及しない10の理由 - 電気
自動車の読みもの
」(「水素のクリーンエネルギー」のウソに騙されるな:2018.10.24)によると、
❶ランニングコストが高い ❷インフラの整備費用が高い、❸クルマへの充填に時間がかかる、❹
車載タン
クのスペース効率が悪い、❺自動車に要求される応答性が得られない、❻水素ステーショ
ンは災害に弱い
❼二酸化炭素排出量が多い、❽取り扱いが難しすぎる、❾技術的難易度が高すぎて
プレイヤーが増えない、
❿無尽蔵の資源ではないの水素自動車普及に対す批判が展開されている。
わたし(たち)の考え方と共通
するのは、❻の危険(安全)評価である。ガソリン(軽油)と比較
した対策を呈示具体的に解決するしかない
が水素自動車の全否定にはつながらないだろう。❶は、
環境対策(外部経済)を含めての評価や量産・技術
革新効果の見積もりを熟慮しないと意味がなく
これは、❷のインフラ整備費用も同様、❸10分以上(3倍
以上)とあるのでこれをどの程度短縮
可能なのか残件となる。❹も高圧・安全性設計向上でどこまでダウンサイジングできるかが残件。
❺も改良技術の残件。❼も同様に電気自動車レベル漸近できるか、できるとして時間的に電気自動
車に競争力は追いつけるのかどうか残件。❽は、❻と絡む課題。❾は、❼と同様。そして、❿は今
夜のテーマで水の電気分解で無尽蔵に手する可能性を切り開くという技術テーマに関わるものであ
るが、水素燃料車社会の実現とは別の課題であると考えている。


❏ 特開2018-158279 炭化水素合成触媒、炭化水素合成触媒の製造方法、
  炭化水素製造装置、炭化水素製造方法 岩谷産業株式会
【概要】
近年、エネルギー需要増加により、従来と異なる方法で原料源を得る方法が模索されており、例え
ば、一酸化炭素と水素とからなる合成ガスを所定の触媒で反応させることで、高分子量炭化水素を
製造するフィッシャー・トロプシュ合成方法は、新たな原料源を得る方法があり、この合成方法の
研究は、更に、低価値供給原料を高価値生成物へ変換する方向へと進んでいる。例えば、特開平2

-73023号公報(特許文献1)には、二酸化炭素及び水素を含む供給物流からのオレフィンの
製造法が開示されている。この製造法では、Fe及びFeと親近構造の結晶構造を有する
炭化鉄を含む触媒と供給物流を接触させる工程を含んでいる。これにより、二酸化炭素の転換率が
高く、C2+系炭化水素の生成に対して高い選択率を持たせることが出来るとしている。また、

表平10-511731号公報(特許文献2)には、触媒を用いて二酸化炭素の水素化により炭化
水素を合成する炭化水素合成方法が開示されている。この方法では、前記触媒が還元および活性化
により前処理したFe-K/Alであることを特徴とする。これにより、二酸化炭素の転換
率が高くC2+炭化水素への選択率が極めて高いので、二酸化炭素からC2+炭化水素を合成する
ことが出来るとしている。また
Catal Surv Asia(2008) 12、PP.170-183(非特許文献1)には、Fe
とCuとKとを組み合わせることで、二酸化炭素ガスと水素ガスとを炭化水素に変換する技術が記
載されている。

しかしながら、特許文献1に記載の技術では、炭化鉄をベースとした触媒を用いているが、実施例
における二酸化炭素転換率が37%と低いという問題がある。また、当該特許文献1に記載の技術
では、得られる炭化水素のオレフィンの選択率が80%以上と高く、例えば、ジェット燃料域の炭
化水素を使用する場合には、化学的な安定性や人体への安全性等に不安があるという問題がある。
また、従来より、上述したフィッシャー・トロプシュ合成方法による液体炭化水素の製造方法が盛
んに研究さ
れてきたものの、二酸化炭素ガスと水素ガスとからなるガスを用いて液体炭化水素を製
造する方法は、研究
が進んでいない

そこで、本発明者らは、従来のフィッシャー・トロプシュ合成方法において一般工業で適用されて
いるコバルト(Co)系触媒を用いて、二酸化炭素ガスと水素ガスとを反応させた実験を行った。
その結果、二酸化炭素転換率及び連鎖成長確率がともに低くなり、一般工業用の触媒を単純に転用
しても、十分な効果が得られないことを既に確認している。従って、二酸化炭素ガスと水素ガスとを、高い二
酸化炭素転換率で、且つ、高い連鎖成長確率で炭化水素に変換出来る上述したフィッシャー・トロプシュ合
成触媒は未だ開発されておらず、前記特許文献1、2に記載の技術、前記非特許文献1に記載の技術では、
解決することが出来ない。

一方、高い二酸化炭素転換率と高い連鎖成長確率を得るためには、効率的に反応が起こるための触
媒設計が重要である。例えば担体の表面にのみ活性金属種を担持することは有効である。特許文献
3(WO2011/122603、JP4861537)
に開示する触媒では、担体に疎水性有機化合物を含浸し、
この疎水性有機化合物を乾燥させることで担体の細孔を閉塞させ、その後に触媒金属を含浸する方
法が開示されており、疎水性有機物の乾燥度合いにより触媒担体中の金属担持厚みを調整できると
しているが、実際の触媒製造工程において全ての触媒担体の乾燥度合いの均一性を保つことは容易
ではなく、煩わしい作業である。そこで、本発明は、前記問題を解決するためになされたものであ
り、合成される炭化水素の連鎖成長確率を向上させることが可能な炭化水素合成触媒、炭化水素合
成触媒
の製造方法、炭化水素製造装置、炭化水素製造方法を提供することを目的とする。

そこで、下図1のごとく、Feよりなる第1の金属のイオンと、Cu、Zn、Mn、Ruからなる
群から選択される1種類以上よりなる第2の金属のイオンとを溶解させた水溶液に担持体を含浸、
乾燥、焼結させる担持化処理を1回かつ、表面にのみ実施した触媒を用いる。前記金属イオンを溶
解させた水溶液に担持体を含浸する前段階で、この担持体を有機溶媒に浸漬し、担持体の表面から
内部に渡っての細孔を塞いで、乾燥工程を経ずに前記水溶液に含浸するようにする。上記の手順で
得られた触媒――触媒金属を担持体の内部まで担持した触媒においては、触媒の中実部では、担持
された触媒金属が有効に作用していないと考えられる。従って、上記のように担持体の表面にのみ
触媒金属を集約させることによって、二酸化炭素転換率を向上させ、合成される炭化水素の収量の
増加を図ることが可能となる――は炭化水素製造装置に収めることによって、水素ガスと二酸化炭
素ガスとからなる原料ガスを高い収量で炭化水素に変換することができる



【符号の説明】
 1  試験装置 10  反応器 10a  細管、10b  電気炉 11  原料ガスボンベ 11a 
流量調整器、11b  減圧弁
    12  回収部    12a  サンプリング部、12b、12c気液
分離器、12e  ガスメーター、12f、12g  回収容器
    20  反応容器    20a細管 
20b  電気炉
    22  回収部    22a、22b  サンプリング部、22c、22d  背圧弁
、22g、22f  回収容器、22e  回収容器


【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る炭化水素合成触媒の製造方法のフローチャート
【図2】本発明の実施のための製造装置であって、反応器を1段とした装置の概略図
【図3】本発明の実施のための製造装置であって、反応器を2段とした装置の概略図
【図4】実施例1における時間に対、連鎖成長確率(-)および酸化炭素転換率(%)のグラフ
【図5】比較例1における連鎖成長確率(-)を右側縦軸にし、二酸化炭素転換率(%)を左側縦
    軸にし、合成時間(h)を横軸にしたグラフ

【図6】比較例2における連鎖成長確率(-)を右側縦軸にし、二酸化炭素転換率(%)を左側縦
    軸にし、合成時間(h)を横軸にしたグラフ

【図7】実施例1の触媒で反応を2段にした場合の連鎖成長確率(-)を右側縦軸にし、二酸化炭
    素転換率(%)を左側縦軸にし、合成時間(h)を横軸にしたグラフ

【図8】本発明および比較例に使用する触媒の断面写真等を示す写真

●炭化水素合成触媒の製造流れ図
図1に示すように、先ず、所望の量の担持体に前処理を実施する(S201)。前処理には、加熱
による担持体表面の吸着不純物除去と、有機溶媒浸漬による担持体内部の細孔閉塞を含む(S2
01)。その後に、第1の金属のイオンと第2の金属のイオンとを溶解水溶液に、前処理後の担持
体を含浸(S202)。含浸処理後の担持体を乾燥させ(S203)、乾燥後の担持体を焼結させ
(S204)、担持化処理し、最後に、焼結後の担持体を水素還元して(S205)、炭化水素合
成触媒製造あ完了する。

尚、担持体として、通常γ-酸化アルミニウムを使用するが、γ-酸化アルミニウムの担持体には
無数の細孔が表面から内部に渡って空き、含浸処理で、触媒となる金属イオンが細孔に含浸される
ので、前処理で、加熱処理後に、有機溶媒浸漬により細孔を塞いでいるので金属イオンは担持体の
表面にしか付着していない。

さらに、担持化処理の後処理として、焼結工程の後段階で、担持体に水素還元を行い、水素還元方
法には、例えば、担持体をガラス管内に入れて、ガラス管内をヘリウムガス(He)またアルゴン
ガス(Ar)で置換し、その後、ガラス管内に水素ガス(H)を含むアルゴンガス(Ar)を特
定の流量で流通させながら昇温し、その温度で保持し、その後、自然冷却し、冷却後にヘリウムガ
またはアルゴンガスでのガス置換法がある。また、水素還元処理は、担持体上に担持された金属を
金属状態に還元し、担持金属が完全に酸化、あるいは表面が酸化された状態だと二酸化炭素の吸着
素化および連鎖成長に有効な触媒活性を発揮できない
以上の処理をして図8の右端に開示するような触媒を得られる。


●炭化水素合成触媒と炭化水素の製造方法と装置
本件は反応部と、原料ガス供給部と、回収部と、を備える。
反応部は、触媒用の容器に、炭化水素
合成触媒を充填し、炭化水素合成触媒の活性化温度で保持して、原料ガスを反応させる。原料ガス
供給部は、容器に、炭化水素合成触媒の活性化温度で、1.0MPa以上の原料ガスを供給。回収
部は、前記容器で、変換された炭化水素を回収し、連鎖成長確率が高い炭化水素を得られる。また
反応条件に応じ、連鎖成長確率とともに二酸化炭素変換率を向上できるが、炭化水素製造方法であ
っても同様である。尚、実施例での各触媒の組成、比表面積、細孔容積をまとと下表1のようにな
る。

❶合成反応
上図2は、炭化水素合成触媒での試験装置(製造装置)の概略図。炭化水素合成触媒を評価めに、
一定条件下で炭化水素合成試験を行なう。試験装置1は、触媒用の容器に、炭化水素合成触媒Cを
充填し、これを活性化温度で保持する反応器10と、容器に、1.0MPa以上の原料
ガスGを送
り込む原料ガスボンベ11と、この容器で生成される生成物P(炭化水素)を回収する
回収部12
とを備え、反応器10は、内径が28.4mmまたは12.7mmの細管10aを触媒充填用の容
器を備え、細管10aを環状の電気炉10b内に納め、細管10aの温度整する構成である。

この原料ガスボンベ11は、構成成分である水素ガスボンベ、二酸化炭素ガスボンベ、ガス置換用
アルゴンガスボンベをそれぞれ流量調整器11aと減圧弁11bを介し反応器10に必要なガスを
供給する。また、前記流量調整器11aと減圧弁11bとを適宜調整することで、原料ガス内の成
分比率や成分種の変更、原料ガスの圧力変更できる。

回収部12は、合成された生成物Pのサンプリング部12aと、気体状の生成物Pを液化する二つ
の気液分離器12b、12cとを備え、このサンプリング部12aで、生成直後の生成物Pを採取
し。気液分離器12b、12cで、生成物Pを液化した液状の炭化水素を得られる。

ここで、この反応器10から出てきた生成物Pを最初に処理する第1の気液分離器12bは、冷却
器を有する高圧対応の気液分離器であり、この後に、入口側の圧力が所定の閾値以上で出口側を開
放背圧弁12dを介し、第2の気液分離器12c(低圧対応気液分離器)は、出口側のガスメータ
ー12eで、未反応ガスや軽質ガス(炭素数が1~4の炭化水素)の排気ガスが外部へ排出される
よう構成されている。この二つの気液分離器12b、12cには、それぞれ液状の液体炭化水素を
溜める回収容器12f、12gが配置、ここで溜められた液状炭化水素がFT合成油である。尚、
前記回収容器12f、12gには、水も液体炭化水素と混合して採取される。

この試験装置1で、原料ガスの圧力、空間速度、温度を適宜変更し、炭化水素合成試験を行なう。
試験手順は、先ず、反応器10の細管10aに、60mLの触媒Cを充填し、電気炉10bで40
0度まで加熱した。ここで、加熱の際に、前記原料ガスボンベ11のうち、水素ガスボンベから水
素ガスを前記細管10aに1時間ほど流しながら、前記触媒Cの担持金属の還元処理。これにより
触媒Cに含まれる金属酸化物を金属に還元して、この金属の活性化を図り、還元処理後に、電気炉
10bを停止し常温まで自然冷却する。

次に、原料ガスボンベ11のうち、水素ガスボンベと二酸化炭素ガスボンベとを開放し、目的の原
料ガスの成分比率にして、所定の圧力(1MPaから3MPa)まで昇圧し、その後、昇温速度2
度/分以下でゆっくりと290度まで昇温し、1時間以上保持。反応器10内を原料ガスで十分に
置換する。これにより、触媒Cに原料ガスを接触反応せる。その後、反応器10の出口側のサンプ
リング部12aで生成物Pをサンプリング。この生成物Pの含有成分を、GC-TCD(ガスクロ
マトグラフィ-熱伝導度型検出器)を用いて、二酸化炭素ガス、一酸化炭素ガスの無機ガスと、炭
素数が2以下の低級炭化水素とに分けて分析し、GC-FID(ガスクロマトグラフィ-水素炎イ
オン化型検出器)を用いて、炭素数が1から9までの炭化水素に分けて分析。炭素数が1と2の炭
化水素をGC-TCD、GC-FID分析で、GC間の分析精度の整合性を確認する。

また、上図3は反応塔10が2直列2連になっている装置を示す。一段目の気液分離器12bの下
流側に更に、反応器20を直列に接続。反応容器20は反応容器20と同様、細管20aを触媒充
填用の容器として備え、環状の電気炉20b内に納めた構造/構成である。反応容器20の出力側
にサンプリング部22aと回収部22を設け、生成された液を回収容器22fで収容し、気液分離
器22bからの排気を背圧弁22dを介して、回収容器22g付き気液分離器22cに送り、ガス
メータ22eを介し排気ガスを放出する構造/構成である。

❷触媒評価

上述のGC-TCD、GC-FIDで得られたデータと、下記の式に基づいて、連鎖成長確率(-)
と二酸化炭素転換率(%)とを算出した。 先ず、連鎖成長確率α(-)は、Shulz-Flory分布則の
式(1)を下記の式(2)に変換し、炭素数が2から9の重量比Wn(-)、n=2~9より、
ln(Wn)の傾きを算出し、直線性R2>0.9を確認した上で、連鎖成長確率α(-)を算出。 

=(1-α)×n×α(n-1) (1)
(W/n)=lnα×+2l(1-α)-lα (2)
次に、二酸化炭素転換率(%)は、GC-TCD、GC-FIDのデータから、下記の式(3)に、
炭化水素の総重量THC(g)(Total HydroCarbon)と、二酸化炭素ガスの重量CO(g)と、
一酸化炭素ガスの重量CO(g)とを代入することで算出。

 二酸化炭素転換率(%)=(THC+CO)/(THC+CO+CO)×100 (3)

❸炭化水素の合成

試験装置1に前記調製した各炭化水素合成触媒を適用して、上述した合成反応により炭化水素を合
成し以下の実施例1、比較例1、2の結果を得た。各触媒の還元条件は、400度、1時間であり、
合成反応の条件は、反応器10内の温度を290度とし、原料ガスの組成のモル比を水素ガス:二
酸化炭素ガス=4:1とし、原料ガスの圧力を3MPaとし、原料ガスの空間速度を1000(1/h)
した。

❹実験結果

実施例1、比較例1~2に対応する各担持体を同種の装置の容器Cに充填して連鎖成長確率(-)、
二酸化炭素転換率(%)を比較する。

上図4は本発明(実施例1)に係る触媒(担持体の表面にのみに1回担持)を用いた実験例である。
それに対して、上図5は比較例1に係る触媒(担持体の表面にのみに2回担持)を用いた実験例で
ある。上
図6は比較例2に係る触媒(2回の担持処理、但し、中実部にも溶液を含浸)を用いた実
験例である。

上図4に示すように、実施例1の連鎖成長確率(-)は、合成初期から、0.6に近い値を示し、
平均でも0.55であった。加えて、二酸化炭素転換率は平均47.3%という高い値を示してい
る。
一方、上図5に示すように、比較例1の触媒を用いたときは、平均0.58の高い連鎖成長確
率を示すが、二酸化炭素転換率(%)は、平均で、35.8%であり、表面のみの担持に劣る。

更に、図6に示す中実にも溶液を含浸した比較例2の触媒を使用した例では、連鎖成長率は平均
0.56と、上記の2例と遜色ないが、二酸化炭素転換率は30.9%で本願発明の触媒よりも遥
かに劣る結果となる。


触媒層の厚みが本願発明より厚いので、本願発明より高い効果が期待できるところではあるが、触
媒層の深い部分が有効に活用されていないと考えられる。すなわち、触媒層の深い部分での生成物
がその部分に溜まって、新たな反応を阻害する等の原因が考えられる。それに対して、本願発明で
は、触媒層の厚みが40~50%であり、反応物質の生成と、新たなガスの取り込みとの代謝が効
率的に行われているものと考えられる。

上図7は反応塔を2段にし、実施例1と同じ触媒を用いた場合の2段目から得られたサンプルの二
酸化炭素転換率を示すものである。ここでは平均54.9%、最大で61.5%もの二酸化炭素転
換率が得られることが理解できる。触媒量、触媒の還元条件、反応温度、反応圧力、原料ガスの空
間速度等の条件は、1段目、2段目とも実施例1と同じである。

尚、上記の実施例1、比較例1、2では金属イオンの溶解した水溶液として硝酸塩水溶液を使用し
たが、これに限らず、他の無機酸塩を使用することも可能である。




【産業上の利用可能性】
以上説明したように、本発明は二酸化炭素から、高分子量炭化水素の製造について、連鎖成長確率
二酸化炭素転換率とも、従来よりすぐれているので、エネルギー確保の観点から極めて重要となる。

【関連特許】

❏ 特開2017-109169 炭化水素合成触媒、炭化水素合成触媒の製造方法、炭化水素製造装置、
   炭化水素製造方法 関西電力株式会社他



  ● 今夜の一品

味噌パウダーがまた世界を席巻する。

  

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