日々是チナヲチ。
素人による中国観察。web上で集めたニュースに出鱈目な解釈を加えます。「中国は、ちょっとオシャレな北朝鮮 」(・∀・)





「只動嘴不動手,是中国五千年来的優良傳統。」(口ばっかなのは中国五千年の良き伝統だなw)

 と、取りあえず私が反日サイトの掲示板でよく使う言い回しを中共にプレゼントしておきます。

「えっ?もうおしまい?」

 てな感じです。「李登輝氏訪日」シリーズは中共のリアクションを見届けた上で結ぼうと思っていたのですが、

「『中日共同声明』など中日間で取り交わした3つの政治的文書の基本原則に背いた」
「戦争メーカー」
「中日関係にダメージ」(日本にダメージ、ではなく日中関係なんですね)
「必ずや自業自得という結果を招くだろう」

 などなど、来日前はずいぶん過激な言辞を弄していたからよほど凄いものがと思っていたら、もうお終いですか。何て言うか、中共って早すぎ(笑)。

 李登輝氏帰国後に中国外交部が出したコメントがまた淡白で。

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中国:李登輝氏訪日への対日報復見合わせ 外務省局長示唆(毎日新聞)
2005年1月6日 19時43分

 【北京・上村幸治】中国外務省の孔泉報道局長は6日、日本訪問を終えた台湾の李登輝前総統について「台湾独立を急ぐ人物は、あらゆる正義感を持つ人に唾棄(だき)されるだろう」と批判した。しかし、李氏の日本での行動には言及しなかった。
 また査証(ビザ)を出した日本政府への報復措置にも触れず、報復を見送ることを示唆した。李氏が日本で注意深く政治活動を避けたため、追及するとっかかりを得られなかった模様だ。
 李氏の訪日問題は中国外務省が激しく反発し騒ぎを大きくした。しかし報道局長はこの日の会見で「一部のメディアが関心を持っているらしい」と人ごとのように述べ、記者団の失笑を買った。中国外務省としては、これ以上問題を引きずりたくない模様だ。(後略)
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20050107k0000m030056000c.html

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 ちなみに孔泉報道局長、原文では「一部のメディア」ではなく、いけしゃあしゃあと「一部の日本のメディア」なんて言っています(※1)。これでは記者も、

「人ごとのように述べ」
「記者団の失笑を買った」
「これ以上問題を引きずりたくない模様だ」

 と書きたくもなるでしょう(笑)。孔泉はあたかも中国版コミカル・アリ(フセイン政権崩壊時の情報相)のようなものですね。

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 で、これでおしまいのようです。

「『中日共同声明』など中日間で取り交わした3つの政治的文書の基本原則に背いた」
「戦争メーカー」
「中日関係にダメージ」
「必ずや自業自得という結果を招くだろう」

 という激しい言葉にふさわしい報復を楽しみに待っていたのですが、これでおしまい。「只動嘴不動手,是中国五千年来的優良傳統」なのです。

 まあ騒げば騒ぐほど、中共がいかに法治(日本によるビザ発給)や思想の自由(台湾独立論者)を理解していないかを全世界に宣伝するようなものですからね。騒ごうにもこれ以上の理屈が出てこないし。

 そもそも日本政府も支持する「一つの中国」なんですから、その政権党である中共が、「一つの中国」の国民である李登輝氏を出国させなければ何の騒ぎにもならないのでは?(笑)。

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 さて、報復措置の件はどうなるのでしょう?

 予定されていた自民、公明両党議員団の訪中を中国側が延期にしたのは、たとえ中国側にそのつもりがあったとしても、口が裂けたって報復だなんて言えないでしょう。あの激語とまるでつり合わぬショボい「報復」では、カッコ悪すぎだからです。

 あとは愛知万博に胡錦涛や温家宝は寄越さず、副首相クラスだけが来るということのようですが、だから何?

 ●国家指導者が会談拒否=愛知万博には副首相派遣検討-李前総統訪日が影響・中国(時事通信)
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050107-00000703-jij-int

 相変わらずの自己肥大症ですね。胡錦涛や温家宝がいようがいまいが、地球は回るのです。

 ●駐日中国大使館:公明・神崎代表に早期の訪中打診(毎日新聞)
 http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/seitou/news/20050106k0000m010135000c.html

 一方でこんなことをしているようですね。一本釣りによる切り崩しは中共の常套手段です。まあ子供騙しみたいなものですから、その手は桑名の焼蛤……じゃなくてその手に乗ってはい神崎。

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 中共にとって李登輝氏の訪日を通じて学習したことは、いまの日本にはあの程度の恫喝では全く効果がない、ということでしょうか。脅しが効かないともう次の手はありませんから、訪日中の李登輝氏の様子を悪意を込めてピエロのように描写した一連の記事(※2)を国民に見せて、対外的には孔泉が澄ましたポーズで幕引き、と。

 そのつもりなら、少しぐらい意地悪してもいいでしょう。やっぱり日本人記者には今後3カ月くらい「ところで李登輝氏の訪日に対する報復措置は……」と、記者会見のたびに質問し続けてほしいところですね。

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 ところで以下のことは抑制されていると言うべきか動揺の反映と捉えるべきか。例えば新華社系の週刊誌『国際先駆導報』は、

「中日関係は氷点にまで落ち込んだ」
「大局を破壊することで最終的に不利になるのは日本だ」

 という内容の論評記事(※3)を出す一方で、「中日両国の世論は互いに改善していく必要がある」とか何とか言って、専門家に色々語らせています(※4)。日本だけでなく中国の世論にも改善すべきところがあるというのです。例えば、

 (1)日本人=日本鬼子のような固定観念を捨てるべし。
 (2)日本による対中経済援助が中国によい変化をもたらしていることを認め、適度に宣伝する必要がある。
 (3)盲目的な「中華自大症」を煽らないようにする。偉大な民族は開放的で包容力のあるものだ。
 (4)教育や宣伝活動における「抗日」「反日」の比重を適度に調整する。

 これ、反日サイトの掲示板に書いたら絶対に売国奴扱いされる内容です(笑)。それにしても、やっぱり「反日教育」「反日キャンペーン」は実在したんですねえ。

 このほか「新華網」では、

「日本の『人に優しい社会づくり』には大いに見習うべきものがある」

 という標題(大雑把な翻訳)の文章がトップの中に並んでいたりします。

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 国内を騒がせないよう報道内容に配慮しつつ、恫喝が通じなくなった日本への対応をどう修正すべきか党中央は策を練っている最中、というところでしょうか。まだダライラマ訪日が控えていますし、あるいは李登輝氏の再来日(桜の季節に奥の細道探訪)も実現するかも知れませんからね。

 でも親切で言っておくと、前にもふれたように、「右翼左翼」で日本の現状を捉えようとしている間は、進歩はないですよ。外交戦で日本に先手を取られる一方か、顰蹙を買う挙に出て日本の対中世論を硬化させるばかりという結果になるでしょう。

 ちったあ空気読めよ胡錦涛、ということです。……王毅、お前もだ。

 あと温家宝、炭坑事故の遺族に会ったときに取材陣がいるからって無理矢理ウソ泣きするのはやめるように(笑)。


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 【※1】http://news.xinhuanet.com/zhengfu/2005-01/07/content_2427134.htm
 【※2】http://news.xinhuanet.com/world/2005-01/04/content_2416051.htm
     http://world.people.com.cn/GB/1029/42354/3097237.html
     http://news.xinhuanet.com/taiwan/2005-01/05/content_2418298.htm
 【※3】http://news.xinhuanet.com/world/2005-01/04/content_2413999.htm
 【※4】http://news.xinhuanet.com/herald/2005-01/04/content_2413317.htm



コメント ( 12 ) | Trackback ( 0 )



« これも一種の... ちょっと気に... »
 
コメント
 
 
 
出涸らし (ひろぽん)
2005-01-09 13:24:46
「野中氏、李登輝氏にビザ発給の政府批判」



野中元官房長官はTBSの番組 「時事放談」の収録で、去年、台湾の

李登輝前総統に ビザを発給した政府の対応を 批判しました。



「(中国に対し)両手で握手して、横で足でけったようなやり方。

中国の信義を重んじる人たちにとって耐えられないこと」(野中広務

元官房長官)

 (省略)

http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn/20050108/20050108-00000030-jnn-pol.html(動画あり)

使い古して干物になった爺を使って(自主的?)文句言わせてます。

しかし公明には声がかかるのに民主には声がかからないんですね。やっぱり『ネクスト~』より現実ですよねw

あとやっぱりODA欲しいんですね。

でも今更(2)みたいなこと言われても

知るかヴォケェ!って感じですよね。

株価もODA撤廃の影響か着実に下がっているようですし新年早々お先真っ暗ですね。
 
 
 
お疲れ様でした (1読者)
2005-01-09 22:11:13
李登輝問題が終了した模様でお疲れ様でした。あっけないという感じもありますが、中国の疲労感はいかばかりであったかと。最終的に内部対立を中華思想という幻想をもって収めたというのでしょうか。傍から見ていると、内輪の争いが外を巻き込み、外が使えないとなると最後はお互いの対立を誤魔化そうと、そうだそうだ俺たちは偉大な中華の民だと言って勝手に終わったとしか思えません。大変人騒がせで恥ずかしいことです。



 改革開放の流れは、結局国が拠って立つ思想を中華思想という実体の無い民族主義に行き当たらせてしまったのでしょうか。

 共産党が民衆の支持を少しでも得るために使ってきた各種の心情の捻じ曲がった歴史的屁理屈も破綻しつつあるなか、対外的にはそれほど大きな問題は起こりにくくなるかもしれません。しかし共産党とその権力者が、国内の不満を減ずるため、そして不満爆発を抑える時間稼ぎの道具として、海の外に人々の目を向けさせる事が出来なくなり、国内に抱える所得格差、発展の極端な不均衡、自然破壊を食い止めることができずこのまま拡大し続ければ、吸収しきれなくなった民衆の不満をどこに持っていけばよいのでしょう。こんなとき、64で圧殺された政治改革の流れを、今党はどう考えているのか知りたいものです。

 
 
 
コミカル? (傍観)
2005-01-09 22:48:19
ケミカル.アリだったと思うのですが...(化学兵器でクルド人およびシーア派など反体制派を虐殺したため)。

もしかして、ジョークに突っ込むと言う無粋なことをしてしまったでしょうか?
 
 
 
ほう日本にも珍獣がいましたか。 (御家人)
2005-01-09 23:02:03
ひろぽんさん、コメント有り難うございます。



>しかし公明には声がかかるのに民主には声がかからないんですね。

なるほど確かに。御達見です。ジャスコ君もまだまだ半人前扱いということでしょうか。



それにしても「中国の信義を重んじる人たち」って誰でしょう?少なくとも野中氏の発言は世論の流れからはズレてしまっていますね。いまさら時代遅れなこと言われても。これはこれで「珍獣」でしょう。珍獣に世論がソッポを向くという点が、日本と中国の違いですね。

 
 
 
党を国家より優先させたツケ。 (御家人)
2005-01-09 23:20:05
1読者さん、コメント有り難うございます。



だいたいあれだけ事前に騒いでおいて、次の手(報復措置)を準備していないからこういう情けない幕引きになるんですよね。これからまだダライラマ来日が控えているのに、今度はどうするつもりでしょう?



当初打ち出された改革・開放は、決して現在のような歪んだ成長モデルや所得格差がかくも開くような結果を想定していなかった筈です。本来の改革・開放は、趙紫陽が1987年の第13回党大会(十三大)で行った政治報告を頂点として、その後は少しずつ異質なものになっていったように思います。その結果、一党独裁の弊害ばかりが目立つ市場経済(自称)になってしまいました。国家としての富国強兵より、中共の延命に力を注いだ結果でしょう。自業自得です。



仮にいま「六四」(天安門事件)を評価し、断罪された人々の名誉回復が行われたとしたら、どうでしょう。昨年来の暴動は、その大半が「六四」とは無縁の人々たちによるものです。胡錦涛政権にとっては一時的な人気取りになっても、所得格差などの問題を改善してくれる訳ではないので、すぐに次の飴玉を用意しなければならなくなるでしょう。

 
 
 
コミカルもケミカルもいるようです。 (御家人)
2005-01-09 23:20:48
傍観さん、御指摘有難うございます。



当時の情報相アリ・サハフはコミカル・アリで正しいと思います。一応検索で確認してみましたが、英国のメディアが言い出しっぺで、その後各国のメディアに広まったようです。語源は御指摘の「ケミカル・アリ」(元国防相)にかけた駄ジャレのようです。

 
 
 
楽しみにしてたのに (90)
2005-01-10 01:13:22
結局中国の報復って、愛知万博に温家宝首相が来ないという程度だったのですね。私は報復に中国に進出している企業の資産没収とか、原潜による東京湾ピクニックとか、皇居上空中国戦闘機来襲とか大掛かりなものを期待してたのですが(笑)。



私が以前読んだ文春新書の「中国はなぜ反日になったか」という本に、以前李登輝さんが心臓病の手術で来日しようとした際、中国側が大げさに脅したにも関わらず、何も日本側に手出しできなかった例が挙がっていて、日本人が中国の足元を見るようになった手始めはこの件だと著者は述べていました。期せずして李登輝さんは日本人に中国に対する正常な姿勢をとらせる契機を作った事になります。



何も報復できない現状を見ても、中国が日本の変化に手を打てていない様子が分かります。中国の今までの態度が却って日本のカード作りになっているのが滑稽です。これであの国も恫喝と恐喝を止めてくれればよいのですが、もうそれらは麻薬のようなもので、いくら方向転換しようとしても体制維持には欠かせないんでしょうね。
 
 
 
コミカル・アリ (無名)
2005-01-10 17:37:22
イラク・フセイン政権最後の情報相、アリ・サハフは、米英軍の侵攻作戦が始まって、イラク側兵力があちこちで撃破されているのに「イラク側の勝利」を記者会見で喧伝し続けたため、しまいにはコミカル・アリと呼ばれるようになったそうです。
 
 
 
私も楽しみにしていたんです (御家人)
2005-01-10 23:55:47
90さん、コメント有難うございます。



そうなんです。資産凍結はともかく、中国に進出している企業への許認可が厳しくなるぐらいの意地悪とか王毅を北京に連れ戻すとか、そのぐらいやらないと、あの数々の激語とは釣り合いがとれないんですよね。



大体日本への恫喝も国内向けにやっているポーズのような感じですし。



李登輝氏の来日って、中国のネット世論でもさほど盛り上がらなかったように思います。毎日の記事にある「中国外務省が激しく反発し騒ぎを大きくした」とは言い得て妙です。

 
 
 
コミカル・孔泉てところですね。 (御家人)
2005-01-10 23:59:47
無名さん、フォロー有り難うございます。御指摘の通りですね。確か米軍がバグダッドに突入してもまだそれを躍起になって否定していた筈です。



報道官って大変ですよね。記者の意地悪い質問をてきぱきとこなしたりいなしたりしつつ、失言や政策と食い違う発言をしなくて当たり前、の仕事ですからね。



コミカル・孔泉と言いつつ、同情してしまいます。

 
 
 
なるほど (傍観)
2005-01-11 09:05:06
コミカル.アリは実在の人物でしたか。どうも失礼しました。ところでコミカル.アリ検索中にこんなページが....

http://www.geocities.jp/riverbendblog/google.html
 
 
 
Unknown (御家人)
2005-01-12 07:17:06
傍観さん、レス有難うございます。

こちらこそ「ケミカル」を知らなかったことを恥じ入る次第です。



大量破壊兵器ですか……「大量の破壊兵器」なら中国にありますね。それも13億発ですからシャレになりません。
 
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