日々是チナヲチ。
素人による中国観察。web上で集めたニュースに出鱈目な解釈を加えます。「中国は、ちょっとオシャレな北朝鮮 」(・∀・)









 昨年秋以来、病気療養をいいことに「常時東京に張り付いていろ」という駐在員の仕事を一時的ながらも大幅に減らした私は、公用私用で東京を留守にすることが多くなりました。

 転地療養という建前のもとカナーリ楽しんでいたりしたのですが、かように自由な日々も、もうすぐおしまいです。

 それはともかく、私は離京・帰京のたびに靖国神社に参拝して挨拶めいたことをします。

 最近は拝殿だけでなく、「piyo」さんから教わった元宮と鎮霊社にもお参りしています(拝殿左横の黐の木の奥に秘密の入口が)。こちらは鬱蒼とした樹林のなかに鎮まっているので、ふと風が騒ぐと嵐気めいた雰囲気が満ちてただごとではありません。

 今回は私用で岐阜羽島というところへ行くことになり、新幹線は昼なので朝9時ごろ靖国神社へ行きました。

 地下鉄に乗ったらラッシュアワーなのにガラガラであれ?と思い、思いつつ九段下で下りて地上に出て大鳥居を仰いだら、その下に街宣車やら変な人たちが屯集しておりました。

 そうか、今日は建国記念日だ。旗日だから地下鉄も空いていたし、「紀元節」だからこういう手合いが湧いて出ているのだな。……とようやく気付いた次第。

 「こういう手合い」が群れている横を通るときに、

「イタい香具師どもが集うスレはここでつか?」

 と腹式呼吸でつぶやいてみました。何人かがそれに応じて振り返ったのですが、一瞥したのみで何も起こりませんでした。

 連中が「2ちゃんねらー」ではなかったからでしょうか。自分をイタいと思っていないからでしょうか。……むしろ、私の発した言葉を言葉と解さず、犬が物音に振り返るような反射的行為だったのかも知れません。

 もちろん、最もイタいのは「ここでつか?」などと大声で呟いている年甲斐のない私に決まっています(笑)。

 どうも私は、勤王の志はおろか尊王のココロのカケラすら持ち合わせていないヒコクミンであるようです。

 一般参賀とかで感極まって万歳を唱えたり、「紀元節」ということでお揃いの変な車&変な服装で靖国神社に来るような手合いはどうにも苦手で。……まあ虫酸が走るとでもいいますか。

 建国記念日なんざ、私の中では「みどりの日」(4月29日時代)と双璧をなす胡散臭い祝日でしかありません。たまたまその日に九段へ来たことで、嫌な思いをしてしまいました。

 もちろん、靖国神社にとって2月11日は大切な日ですから、冒頭に掲げた写真の通り、鳥居の様子が普段とちょっとだけ違っています。





 これですね。榊の枝を掲げるのです。神職の方に尋ねると、「清浄」を重くするためだそうです(元日や例大祭でもこれをやります)。そう言われてみると、なるほどある種の清潔感を伴っているように思えます。

「やっぱり、紀元節だからですか?」

 と問うと、

「いや、建國記念祭です」

 と訂正されてしまいました。……建國記念祭。orz

 どことなく有難味のないというか、清浄さに欠ける俗っぽい名前なので可哀想になりました。何というか、百貨店のバーゲンセールとかサンバでカーニバル♪ってな感じで。そうでなければ、北島三郎がしゃしゃり出て来そうで。ええ紅白歌合戦のように。

 靖国神社も、悲痛であります。「國」という漢字に意地がみてとれるようでもあります。

 ともあれ離京の挨拶を済ませてから遊就館茶室で一服した私は、わが生活圏内では「このひとがいちばん美人だ」と確信している店長さんの笑顔に癒されて帰途に就きました。

 ちなみに水天宮は子宝&安産の神様のせいか、鳥居に榊を飾ってはいませんでした。

 ――――

 そんな訳でいまは岐阜羽島にいます。駅前のビジネスホテルに籠城中。




自室の窓から。イブーキ。



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コメント
 
 
 
台湾問題 (てんてけ)
2010-02-13 23:52:24
せかすようでもうしわけないんですけど、最近朝日新聞は昭和以降の朝日新聞を振り返るという企画をやってまして、2,3日前の「日中国交正常化」では日本政府が中国共産党の「一つの中国」を日本政府が認めた、と書いておりました。
私もこちらのブログを読まなければ何の疑問も持たなかったでしょう。
知るということは、なかなか難しいです。
 
 
 
Re:台湾問題 (御家人@岐阜羽島)
2010-02-14 00:44:23
>日本政府が中国共産党の「一つの中国」を日本政府が認めた、と書いておりました。
 これは誤りではありません。1972年の「日中共同声明」において、「日本国政府は、中華人民共和国政府が中国の唯一の合法政府であることを承認する。」という一文があり、これによって「中国といえば中華人民共和国のみ」ということを日本政府が認めた形になっています。いわゆる「一つの中国」であります。

 ただし台湾の帰属については、「中華人民共和国政府は、台湾が中華人民共和国の領土の不可分の一部であることを重ねて表明する。日本国政府は、この中華人民共和国政府の立場を十分理解し、尊重し、ポツダム宣言第八項に基づく立場を堅持する。」となっており、要するに「中共政権が台湾は自分のものだと主張しているのは承知しているが、日本としてはそれを承認してはいないよ」ということになっていて、この基本姿勢は現在まで貫かれております。日本は台湾を放棄したものの、その帰属については一切関知していない、というのがサンフランシスコ条約以来の日本の立場です。

 中共政権が台湾の「正名」(国名を現実的なものにする)、つまり「中華民国」が「中華」の看板を外して例えば「台湾国」なり「台湾共和国」なりに改名することをもんのすごーく嫌がっている理由もそこにあります。「一つの中国」という原則が守られたまま、台湾が国際社会に認知されては併呑することが困難になるからです。
 
 
 
興味深い問題 (非典型日本人)
2010-02-18 01:08:35
一中原則は、米国を含め、中華人民共和国と国交を持つ国がすべからく承認させられているはずです。台湾の帰属について、大陸の言い分に留保をつけたのは、深謀遠慮だったのか、それとも役人的律儀さだったのかは今日となってはよく分かりませんが、歴史的にきわめて「正しい」外交だったと思います。
ただ、台湾主権未定論は、突き詰めると「中華民国」の台湾領有にも法手続上の疑問を投げかけるもので、台湾の現存政府の位置づけにも疑問が生まれるやっかいな(あるいは面白い)考え方です。これを正直にしゃべってしまった日本の交流協会の駐台事務所長が、馬英九を激怒させてしまったことがありました。
 
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