コメント
 
 
 
すみません。 (御家人)
2007-12-29 01:16:42
 「ローレライ」を観ていて遅くなってしまいました。m(__)m。
 
 
 
Unknown (Baatarism)
2007-12-29 20:42:41
銀行のピラミッド型指揮系統が末端まで機能していなくても、中央銀行が政策金利を引き上げれば銀行の資金調達コストが上がるので、銀行は利益を確保するために自分から貸し出しを減らすというのが、先進国の金融政策の考え方だと思います。中国でそれが機能しないとしたら、銀行にとって資金調達コストアップの損よりも、「諸侯」に取り込まれる事による利益の方が大きい(あるいは「諸侯」との関係を断ち切る事による損害の方が大きい)ということなんでしょうね。
ただ、「諸侯」がそのような利益や損害を、いつまで銀行に与えることができるのかという点は問題になるでしょうね。いくらなんでも中国全体を上海にできるはずはないですから、どこかで破綻が来るはずであり、そのときは銀行は「諸侯」のせいで抱えた不良債権に潰されるのでしょう。それが中国中で起こったら、アメリカのサブプライム以上の金融危機になるかもしれませんね。
そうなったら中央政府がそれを救済する羽目になるのかもしれませんが、その財源を国債の中央銀行で引き受けで賄うことになれば、食料品やエネルギーだけではなく、コア・インフレも進むのでしょうね。
 
 
 
よいお年を (町方同心)
2007-12-30 00:27:38
町方です。寄せて頂きます。私なりに、中国経済の問題点を3つ上げれば、①過剰生産、②資産価格の暴騰(様々な格差)、③最近の物価高となります。この中で、③の物価高はホットイシューとなっていますが、世界的な食料品やエネルギーの価格騰貴が原因であり、中国自体の政策でどうこうできるものではありません。確かに利上げをしていますが、消費者物価上昇を抑えようというのではなく、「預金」の実質的利子を確保しようとする「社会政策」的なもの。①②の問題を本気で抑えようと思えば、目下のバブル的な不動産収益率を考えれば、現在の利率ではまだまだ無理。かと言って、一気に上げれば、不動産以外の分野が打撃を受けてしまうし、農村はもたなくなってしまう。要は、「格差ありすぎ」の社会では、焦点の定まらない金融政策しか出来ません。EUとアフリカが同じ経済主体となっているみたいなもので、そのうち、内陸用の「第2人民元」でも作らなければやっていけなくなるのではないか。これはひとつの「分裂」のイメージですね。御家人さんは、銀行の内部統制を気にされていますが、貸出の量を絞れば、その分、収益率の高いバブル分野に資金が集まっていくのは自然な流れ。「不動産融資を絞る」にしても結局、抜け道はありますから。これらは、中国の現在の経済モデルでは避け得ざるもので、多少の弥縫策ではどうにも解決できないものと思います。中国経済は「減速できないマラソンランナー」のようなもの。私も御家人さんの「立ち枯れ説」に近いイメージを持っていますが、その前に、経済的には、急に心臓を抑えて倒れこむシーンが出てくるものと考えます(生産過剰下でコアインフレが進めば現実味が出てくると思います)。長々とすいません。年末に免じてご容赦下さい。よいお年を。
 
 
 
町方同心さんへ (Baatarism)
2007-12-30 18:47:29
横レス失礼します。
なるほど、確かに「貸出の量を絞れば、その分、収益率の高いバブル分野に資金が集まっていくのは自然な流れ」と考えた方が、中国の銀行の行動を素直に理解できますね。
ということは、今回の中国の引き締め政策は、中央が抑制したい不動産バブルには影響を与えられず、不動産以外の分野だけに副作用を与えてしまうことになりますね。
生産過剰下でコアインフレが進むというのも、先進国の常識ではなかなか考えられない事態なのですが、中国ではあってもおかしくないというのが、なんともはやです。
 
 
 
Re:Unknown (御家人)
2007-12-30 19:36:20
>>Baatarismさん
 今回のエントリー,実はBaatarismさんの以前のコメントに触発された部分が大きいのでコメントを頂けてとても嬉しいです。私は経済のことはわかりませんが、中国経済はエコノミストの理屈で容易に割り切れるものではない、ということを舌足らずながら言っておきたかった、というのが主題です。その原因として「多種族の集合体」「諸侯」「割拠」というのが大きな存在であると私は考えています。

 「需要に見合うだけのヒト・モノ・カネを準備できない」ということもありますが、それならそれで中央が効率的な配分をやればいいのにそれができない、というのは「諸侯」による「割拠」が定着していて中央によるマクロコントロールを機能させないからだというのが私見です。1980年代以来の「収」と「放」の繰り返しも同じ理由によるものです。

 ちなみに「割拠」の過程で銀行や司法や武警などを取り込む、というのはその組織全体を納得させなくても、組織のコアになる人物を籠絡すれば済むことなので、例えば銀行という組織自体の利害だけをみて考えていると「ありえねー」展開に出くわしたりします。まあ人治の国ですから私たちにとっての非常識も平然と通用してしまうのではないかと。

 それから、「諸侯」がみんな「上海のようになりたい」と思っていてもそれが無理であることは自分でわかっているでしょう。要するに分際相応に可能な限り最大限の経済発展を裏技を使っても追求することになります。そこで資源争奪戦のようなものも発生します。御指摘のようにいつかどこかで破綻が生じるでしょう。ただその前兆としてまずマクロコントロールの機能不全状態がまず明確になると思います。現在すでにその段階に入りつつあるようでもあります。

 ところで、いまちょっと気になっているのが、サラ金というか高利貸というか、そういう業種の存在を認める動きが中央に出てきていることです(記憶モードなのでもう認可されていたかも)。銀行すらまともに統制できていないのに、高利貸まで出てきてはいよいよ混乱するように思うのですが……。

 ……無学ゆえ頂いたコメントと噛み合わせることができず申し訳ありません。来年も宜しくお願いします。m(__)m
 
 
 
Re:よいお年を (御家人)
2007-12-30 19:36:48
>>町方同心さん
>「格差ありすぎ」の社会では、焦点の定まらない金融政策しか出来ません。
>EUとアフリカが同じ経済主体となっているみたいなもの
 なるほど、わかりやすい例えですね。こういう表現で現状を捉えられるのがうらやましいです。

>貸出の量を絞れば、その分、収益率の高いバブル分野に資金が集まっていくのは自然な流れ。
 これまたなるほど、なのですが、私はその貸出の量を必要な程度に絞ることができないのではないかとみています。「中国経済は『減速できないマラソンランナー』のようなもの」とは言い得て妙。今回はソフトランディングにこだわって主に金融政策によって事態を収拾しようとしているようですが、「割拠」によってそれが十分に機能しないため結局はハードランディングになるように思います。ただ以前のような政治的な一刀両断型をやる統制力が胡錦涛にはありませんから、より惨憺たる形での「硬着陸」になるのではないかと。余談になりますが労働契約法の施行が別方面から経済に追い撃ちをかけることになるような気がします。

 勉強になるのでこういう長文コメントは大歓迎です。来年も宜しくお願いします。m(__)m
 
 
 
御家人さんへ (Baatarism)
2007-12-30 20:40:31
>今回のエントリー,実はBaatarismさんの以前のコメントに触発された部分が大きいのでコメントを頂けてとても嬉しいです。

こちらもこのエントリーに触発されて、色々考えさせてもらってます。この記事を引用して、ここのコメントに書いたようなことを、自分のブログでも書いてみようかなと考えているところです。

自分でコメントを考えていて感じたのですが、先進国の経済常識を機械的に中国に当てはめると間違ってしまうように思います。その常識の元にある論理や前提条件に立ち返って、そこから中国の現状に基づいた分析をしていかないといけないんでしょうね。経済や政治の様々な主体のインセンティブを一つ一つ確認していくようなアプローチが有効だと思います。

しかし資本主義的な市場を通じたコントロールも通用しないし、社会主義的な政策によるコントロールも通用しないとは、「人治」とはやっかいなものですね。
 
 
 
蘭花バブル (せは゜たくろう)
2008-01-01 01:52:41
今年も更なる中国評論ができるようお祈り申し上げます。

チューリップバブルならぬ蘭花バブルが狂い咲いているようです。

中国に先進国の経済常識は通じませんが、世界史の出来事は再演してくれるそうです。


http://www.mpinews.com/htm/inews/20071224/ca11954c.htm
國内炒樓一族轉炒蘭花 (19:54)
2007年12月24日

國内樓市漸漸降温,炒樓一族正開始轉戰炒蘭花。

廣州日報稱,蘭花市場在低迷了數年之後,從今年開始又再升温,其幕後推手之一正是以省外資金為主體的炒樓團。目前珍稀蘭花的價格已比前段時間飆升了200%以上,而市民日常種養的金、銀、黒、白四大家蘭的價格也在穩歩提高。業内人士表示,明春花市蘭花價格將比往年貴兩三成,一盆在100元至180元左右。
 
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