コメント
相変わらずですが
(
1読者
)
2005-10-09 12:12:29
今日は。
ここ連日の五中全会分析、とても勉強になります。中央が会議室で何をしているかはさておき、下々の動きが相変わらずなのを拝見すると、統制は既に取れていないし、逆に地方政府の暴力による弾圧が暴力の連鎖を呼び込むという事態が指数関数的に増加していると感じます。
思えばご指摘の重慶市万州区の件が発生した昨年に比べ、現在は一般の人々(村民)の横のつながりが一層強化され、あちこちで連動して動き出しているように思います。
中央の動きとは別に地方政府が下からの突き上げの激しさに耐えられず、中央に対応を求めざるを得ない事態も考えられるのでしょうか。もっとも頼ったら最後、中央の司法への介入による既得権益の損失を招くとは思いますが。
大連のストのときも感じたのですが、どうも誰かが裏で糸を引いているとしか思えないと強く感じる今日この頃です。
連投すみません
(
1読者
)
2005-10-09 12:44:11
連投ですみません。
知人から中国向け石油タンカーが航海の途中で原油を売っているという話しを聞きましたが、御家人さんのほうでは聞いたことありますでしょうか。
何でも原油高ということで途中で売りさばいて一儲け、ばっくれているようです。
本当だろうとは思うけど、横領もここまでくるともう統制どころじゃないと正直思います。
Unknown
(
御家人
)
2005-10-09 13:38:22
>>1読者さん
こんにちは。五中全会の行方も気になりますが、いまは重慶で死者が出たことに衝撃を受けているところです。「博訊網」のレポートによると警官隊は老若男女の別なく、容赦なく警棒を振るったそうです。それがあながち誇張でないことは、実際に年配の女性二人が死亡していることでも明らかです。数千vs数千ですから、ちょっとした合戦というか市街戦ですねこれは。
こういう状況でも、もはや大学生には全く期待していないのですが、知識人の動きの鈍さには「やっぱりお前ら書斎派かい普段は農民の無知を笑っている癖に」という感想が浮かびます。そういう中でごく一部の知識人が人権活動家や法律顧問などの役割を担って農民を支援し、また横のつながりを築き上げようとしている。損得で人生を勘定すればすごくリスキーなことなのに、それに敢えて挑んでいるのはすごいことだと思います。
農民争議、労働争議、爆弾事件などを並べて感じるのは、まず不穏だということと、それも何かのはずみでどうにかなってしまうかも知れないということです。御指摘のように、一年前と比べれば事態は確かに進んでいるという実感です。それとは別に、やはり市長、県長レベルが地方政府の真の実力者であり、「諸侯」の主役なんだということを改めて思い知らされました。これはいい勉強になりました。
「十一五」は胡錦涛や温家宝なりに絞り出したアイデアなのでしょうが、救いにも何にもなっていません。内陸部の指導者は反発すると思います。きのう「新華網」で、中国では100以上の都市が「国際的大都市」を目指している、という笑えない記事がありました。その方向で進むと生産財の争奪戦が始まり、他省へ石炭を運ぶ貨物列車が無理やり停められて貨物を奪われたりします。以前に実際あった話です。いわゆる「諸侯経済」化で、胡錦涛が最も恐れている事態ですが、「十一五」はいくら美辞麗句で飾ってみても沿海部を含めた地方の指導者たちを納得させることはできないでしょうし、歴史的な背景を持つ行政区分ごとの「諸侯意識」を変えることはできないと思います。
石油タンカーの件は初耳です。でもありそうな話ですね。1読者さんは素晴らしい消息筋をお持ちのようなのですごくうらやましいです。新聞記事の行間を読んでもまだ見えない、裏に隠されたものはたくさんありますからね。
それにしてもやっぱり「官」が国家を私物化していますね。よくある話ではありますけど、小国ならともかく、中国のスケールでそれをやられると本当に周囲が迷惑します。「いまの中国は最悪の資本主義をやっている」という趙紫陽が遺した言葉が改めて思い出されます。
戦乱と騒乱が似合った国
(
近江源氏
)
2005-10-09 14:45:57
かれこれ40年前の大学入試で世界史を選択。中国史は4割位占めていました。そのとき感じたのは平和・平穏の似合わない国だなあということでした。文化大革命以後ほんのちょっとだけ続いた中共の平和もそろそろ終幕のようですね。見物人には戦乱・騒乱大歓迎です。どうせなら、中国史に残るような激しいやつをお願いしたいものです。
Unknown
(
ねね
)
2005-10-09 15:39:44
内紛が起こるのは中国の常ですが、そこで感じるのは人の命の軽さです。
共産党が倒れるのはそう遠くない未来だと確信しておりますがそれでどれほどの人民が犠牲になるのか、想像すると胸が痛みます。隣国である以上日本も人事ではないでしょう。民主や社民や加藤紘一が何を言い出すやら。
ですが日本人として日本政府には邦人の利益と生命を第一に行動して欲しいと強く願います。
臨界点
(
まかぼろ
)
2005-10-09 21:01:30
どの角度から考えても崩壊は必然なので、最近は臨界点まであとどのぐらいの距離があるのか、というところに関心が移っています(中国在住のためもありますが)。
「百足之虫死而不僵」と言うように、国家が巨大なだけに倒れそうでなかなか倒れないような気もしています。
みなさんコメントありがとうございます。
(
御家人
)
2005-10-10 01:01:52
>>近江源氏さん
ネットの普及に代表されるように情報伝達が迅速になっていますから、歴史が動くスピードも速まるでしょうね。もっとも崩壊といっても外資がこれだけ入っていますから、自国民保護を理由に多国籍軍が進駐することになるような気がします。本当は分裂した方が混乱が限定されるでしょうけど、まだそこへ向かう気配はみえていません。経済がヒートアップすればいろいろ始まって面白くなると思いますけど。
>>ねねさん
御指摘のように、いざとなったときに日本政府が迅速な対応を示してくれればいいのですが、できることといってもどうせ在留者の点呼及び状況把握と臨時便運行の連絡ぐらいですから頼りにはなりません。少なくとも1989年の天安門事件のときはそうでした。騒乱が各地に広がればまず警察が逃げるのがお約束なので(笑)、それも難しくなるでしょう。4月に上海で行われた反日デモが警官隊のいない状況で、総領事館だけでなく日系スーパーや日本人居住区に向かうという最悪のシナリオも絵空事ではなくなるでしょう。自衛隊1~2個小隊が警備のために常駐していて、いざとなれば公館に逃げ込める、というふうになればいいのですが。
>>まかぼろさん
中国在住の方はお気を付け下さい。昔の話ですが、1989年6月4日に天安門事件が北京で発生したとき私は別の都市に留学していたのですが、まず最初にやったのがクッキーなど非常食になりそうなものを買い集めることでした。学生食堂も学校もアテになりませんし、日本総領事館はもっと頼りにならないので。あとは他校の日本人留学生や中国人学生と連絡して情報収集のネットワークのようなものを個人的に組み上げました。おかげで中国人学生が訪ねてくるたびに茶菓を出すのでクッキーはあっという間になくなりましたけど(笑)。郊外の学生が「戦車を見た」と青くなって訪ねてくることもありました。当時市長だった朱鎔基が政治生命を賭けて止めてくれていなければ私のいた街も戒厳令下に置かれる予定だったそうです。
密貿易は中国四千年の(以下略
(
きんぎんすなご
)
2005-10-10 01:51:07
こんな話もありましたからねェ
ディープチャイナ:第111回 広東省のガソリン騒動
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/asia/column/deepchina/news/20050826org00m030033000c.html
多分、横流しするなら原油ではなく製品にしてからかと…その方が儲けが大きいはずですから
特に、80年代頃から精製施設への設備投資を怠ってきた上に、昨今の自然災害で石油精製に支障をきたしてますますガソリン供給不足な米国向けとか…
まあ中央政府は9月から輸出規制をかたみたいですがどうなんでしょ
案外、国内の対抗勢力への資金源封じが目的だったりして
Re:密貿易は中国四千年の(以下略
(
御家人
)
2005-10-10 04:29:59
>>きんぎんすなごさん
いつも時機を得た情報を有難うございます。
>案外、国内の対抗勢力への資金源封じが目的だったりして
これはあるかも知れませんね。以前山西省だったかが「東西格差」にキレて産出した石炭を沿海部に輸送することを拒んだ(あるいは遅らせた)とかいう事件がありましたし。
なお話は違いますが浙江省のコレラ流行疑惑が確認されました。
ttp://news.xinhuanet.com/health/2005-10/09/content_3599067.htm
上海市の隣ですよ。在中の皆さんお気を付け下さい。
詳細は香港紙の情報を集めてからupするつもりです(寝ちゃったらごめんなさいです)。
ガソリンか
(
1読者
)
2005-10-10 10:56:46
今日は。
なるほど、ガソリンとすれば確かに捌くのが容易。
まだガソリン不足が続いているのかと思うと、流通からはじまり石油製品の値上がりの状況がどうなっているかがポイントですね。
石炭の不足は慢性的な上、今回の炭鉱閉鎖により例年以上の不足状況から、冬の暖房費用が払えず悲惨な状況に陥る人がたくさん出そう。今都市部の暖房は何が主流なのか良く知らないのですが、相変わらず豆炭を使っているのだろうか。あれのせいで北京が真っ白なガスに包まれ、町中臭かったのを思い出します。
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ここ連日の五中全会分析、とても勉強になります。中央が会議室で何をしているかはさておき、下々の動きが相変わらずなのを拝見すると、統制は既に取れていないし、逆に地方政府の暴力による弾圧が暴力の連鎖を呼び込むという事態が指数関数的に増加していると感じます。
思えばご指摘の重慶市万州区の件が発生した昨年に比べ、現在は一般の人々(村民)の横のつながりが一層強化され、あちこちで連動して動き出しているように思います。
中央の動きとは別に地方政府が下からの突き上げの激しさに耐えられず、中央に対応を求めざるを得ない事態も考えられるのでしょうか。もっとも頼ったら最後、中央の司法への介入による既得権益の損失を招くとは思いますが。
大連のストのときも感じたのですが、どうも誰かが裏で糸を引いているとしか思えないと強く感じる今日この頃です。
知人から中国向け石油タンカーが航海の途中で原油を売っているという話しを聞きましたが、御家人さんのほうでは聞いたことありますでしょうか。
何でも原油高ということで途中で売りさばいて一儲け、ばっくれているようです。
本当だろうとは思うけど、横領もここまでくるともう統制どころじゃないと正直思います。
こんにちは。五中全会の行方も気になりますが、いまは重慶で死者が出たことに衝撃を受けているところです。「博訊網」のレポートによると警官隊は老若男女の別なく、容赦なく警棒を振るったそうです。それがあながち誇張でないことは、実際に年配の女性二人が死亡していることでも明らかです。数千vs数千ですから、ちょっとした合戦というか市街戦ですねこれは。
こういう状況でも、もはや大学生には全く期待していないのですが、知識人の動きの鈍さには「やっぱりお前ら書斎派かい普段は農民の無知を笑っている癖に」という感想が浮かびます。そういう中でごく一部の知識人が人権活動家や法律顧問などの役割を担って農民を支援し、また横のつながりを築き上げようとしている。損得で人生を勘定すればすごくリスキーなことなのに、それに敢えて挑んでいるのはすごいことだと思います。
農民争議、労働争議、爆弾事件などを並べて感じるのは、まず不穏だということと、それも何かのはずみでどうにかなってしまうかも知れないということです。御指摘のように、一年前と比べれば事態は確かに進んでいるという実感です。それとは別に、やはり市長、県長レベルが地方政府の真の実力者であり、「諸侯」の主役なんだということを改めて思い知らされました。これはいい勉強になりました。
「十一五」は胡錦涛や温家宝なりに絞り出したアイデアなのでしょうが、救いにも何にもなっていません。内陸部の指導者は反発すると思います。きのう「新華網」で、中国では100以上の都市が「国際的大都市」を目指している、という笑えない記事がありました。その方向で進むと生産財の争奪戦が始まり、他省へ石炭を運ぶ貨物列車が無理やり停められて貨物を奪われたりします。以前に実際あった話です。いわゆる「諸侯経済」化で、胡錦涛が最も恐れている事態ですが、「十一五」はいくら美辞麗句で飾ってみても沿海部を含めた地方の指導者たちを納得させることはできないでしょうし、歴史的な背景を持つ行政区分ごとの「諸侯意識」を変えることはできないと思います。
石油タンカーの件は初耳です。でもありそうな話ですね。1読者さんは素晴らしい消息筋をお持ちのようなのですごくうらやましいです。新聞記事の行間を読んでもまだ見えない、裏に隠されたものはたくさんありますからね。
それにしてもやっぱり「官」が国家を私物化していますね。よくある話ではありますけど、小国ならともかく、中国のスケールでそれをやられると本当に周囲が迷惑します。「いまの中国は最悪の資本主義をやっている」という趙紫陽が遺した言葉が改めて思い出されます。
共産党が倒れるのはそう遠くない未来だと確信しておりますがそれでどれほどの人民が犠牲になるのか、想像すると胸が痛みます。隣国である以上日本も人事ではないでしょう。民主や社民や加藤紘一が何を言い出すやら。
ですが日本人として日本政府には邦人の利益と生命を第一に行動して欲しいと強く願います。
「百足之虫死而不僵」と言うように、国家が巨大なだけに倒れそうでなかなか倒れないような気もしています。
ネットの普及に代表されるように情報伝達が迅速になっていますから、歴史が動くスピードも速まるでしょうね。もっとも崩壊といっても外資がこれだけ入っていますから、自国民保護を理由に多国籍軍が進駐することになるような気がします。本当は分裂した方が混乱が限定されるでしょうけど、まだそこへ向かう気配はみえていません。経済がヒートアップすればいろいろ始まって面白くなると思いますけど。
>>ねねさん
御指摘のように、いざとなったときに日本政府が迅速な対応を示してくれればいいのですが、できることといってもどうせ在留者の点呼及び状況把握と臨時便運行の連絡ぐらいですから頼りにはなりません。少なくとも1989年の天安門事件のときはそうでした。騒乱が各地に広がればまず警察が逃げるのがお約束なので(笑)、それも難しくなるでしょう。4月に上海で行われた反日デモが警官隊のいない状況で、総領事館だけでなく日系スーパーや日本人居住区に向かうという最悪のシナリオも絵空事ではなくなるでしょう。自衛隊1~2個小隊が警備のために常駐していて、いざとなれば公館に逃げ込める、というふうになればいいのですが。
>>まかぼろさん
中国在住の方はお気を付け下さい。昔の話ですが、1989年6月4日に天安門事件が北京で発生したとき私は別の都市に留学していたのですが、まず最初にやったのがクッキーなど非常食になりそうなものを買い集めることでした。学生食堂も学校もアテになりませんし、日本総領事館はもっと頼りにならないので。あとは他校の日本人留学生や中国人学生と連絡して情報収集のネットワークのようなものを個人的に組み上げました。おかげで中国人学生が訪ねてくるたびに茶菓を出すのでクッキーはあっという間になくなりましたけど(笑)。郊外の学生が「戦車を見た」と青くなって訪ねてくることもありました。当時市長だった朱鎔基が政治生命を賭けて止めてくれていなければ私のいた街も戒厳令下に置かれる予定だったそうです。
ディープチャイナ:第111回 広東省のガソリン騒動
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/asia/column/deepchina/news/20050826org00m030033000c.html
多分、横流しするなら原油ではなく製品にしてからかと…その方が儲けが大きいはずですから
特に、80年代頃から精製施設への設備投資を怠ってきた上に、昨今の自然災害で石油精製に支障をきたしてますますガソリン供給不足な米国向けとか…
まあ中央政府は9月から輸出規制をかたみたいですがどうなんでしょ
案外、国内の対抗勢力への資金源封じが目的だったりして
いつも時機を得た情報を有難うございます。
>案外、国内の対抗勢力への資金源封じが目的だったりして
これはあるかも知れませんね。以前山西省だったかが「東西格差」にキレて産出した石炭を沿海部に輸送することを拒んだ(あるいは遅らせた)とかいう事件がありましたし。
なお話は違いますが浙江省のコレラ流行疑惑が確認されました。
ttp://news.xinhuanet.com/health/2005-10/09/content_3599067.htm
上海市の隣ですよ。在中の皆さんお気を付け下さい。
詳細は香港紙の情報を集めてからupするつもりです(寝ちゃったらごめんなさいです)。
なるほど、ガソリンとすれば確かに捌くのが容易。
まだガソリン不足が続いているのかと思うと、流通からはじまり石油製品の値上がりの状況がどうなっているかがポイントですね。
石炭の不足は慢性的な上、今回の炭鉱閉鎖により例年以上の不足状況から、冬の暖房費用が払えず悲惨な状況に陥る人がたくさん出そう。今都市部の暖房は何が主流なのか良く知らないのですが、相変わらず豆炭を使っているのだろうか。あれのせいで北京が真っ白なガスに包まれ、町中臭かったのを思い出します。
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