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バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

黄色い落とし物

2019年03月05日 18時00分52秒 | バス運転士
片側一車線の道路で4~5台のマイカーが信号待ちをしているところへ接近… その時、最後尾のマイカーの左後部ドアが開き、「赤信号のうちに!」という感じで一人の女の子が慌ただしく降り、ドアはちゃんと閉めたのだが… その直前に“大きな黄色い布(膝掛け?)”がスルリと路面に落ちてしまった。

しかし、女の子もドライバーも気が付いていないようだったので、私は「誤解されるかなぁ… そしてゴッツイ強面のお父さんが“なんじゃこらぁ~!”と怒鳴りながら降りて来るのかなぁ…」と思いながらも、「ビッビッ!」と軽くクラクションを鳴らし「パカパカパカッ!」とパッシングした。

ところが、女の子は振り向くことなく歩いて行き、マイカーは発進したのだが… まだ赤信号だったので、すぐに止まった。一瞬、私は「分かってもらえなかったということは、このまま放置して…」と思ったのだが、「いや、お気に入りのキャラクターが描かれた大切な膝掛けに違いない。強面でも何でも出てこいや!」と思い直した。

そこで、もう一度「ビッビッ、パカパカパカッ」とやってみたけれど反応なし… 「信号が変わっちゃうよぉ~!」と思いながら、もう一度「ビッビッ、パカパカパカッ」と… 「駄目か…」と諦めかけた時、運転席のドアが開いたので、私は「誤解されてませんように!」と祈りながら、落ちている布を必死こいて指差した。

すると、出てきた強面の… 否、可愛らしいお母さんは、マイカーを降りる前にミラーで布を確認していたのか、照れ笑いを浮かべていた。そして、私にペコペコと頭を下げながら黄色い布を拾い上げて戻って行ったのだった… くぅ~! お母さんかぁ~ もしもお姉さんだったら…(だったら何? 養子縁組でもするのか? ハハハ…)



交差点内で止まるな!

2019年03月04日 19時11分24秒 | バス運転士
一昨日、土曜日の午後1時半過ぎ… 私はA駅ターミナルの待機場所に止めたバスの中でジッとしていた。同じ4番乗り場から“私の4分前”に発車する某住宅地行きのバスが、B駅からやって来るのを待っていたのである。そのバスは2分ほど遅れて到着… 4番乗り場で乗車客扱いをしてから発進… しかし、A駅ターミナルの出入口にある交差点の信号が赤だったので、ちょっと前進しただけで止まっていた。

実は、その時… 私は“右折してA駅ターミナルへ入ろうとしているバスPが交差点内で止まっている”ことに気が付いていたのだが… その交差点の信号が変わり、某住宅地行きのバスが出て行ったにもかかわらず、バスPは交差点内で止まったままだったのである。なぜならば、その交差点では… いつもいつもいつもいつも… バスPから見た“対向直進車”が… 交差点の先が詰まっているのに突っ込んで来て… その時も、バスPが被害に遭ってしまったからである。

某住宅地行きのバスが発車した後、私は4番乗り場に着けて乗車客扱いをしてから信号待ち… 「さっき右折できなかったバスPは、“二度目の青信号”でこちらへ入って来られるだろう」と思いながら見ていたのだが… な、な、なんと! またしても対向直進車に強引な突っ込みをされて… 右折不可能になってしまったのである。交差点の真ん中で、すぐ右横に止まられてしまっては… その後ろの車との間隔が普通車1台分だけ空いていたとしても… バスはどうしようもないのである。

それから間もなく信号が変わり… 私が「あれじゃあ右折できないか… それならば、私が先に出るしかないよなぁ〜」と思った時、バスPの後ろで待っていたと思われる別のバスQが、ブォ〜ンと交差点内で大回り… バスPを追い越して普通車1台分の間を抜けて来たので驚いた。その後、私は「動けないバスを置き去りにして、動けるバスだけでも先に行く… “俺にかまうな! お前だけでも先に行け!”というドラマや漫画でよくある場面みたいでカッコイイなぁ〜」と思いながら発進… バスPの運転士さんに「ゴメンね、お先に…」と手を挙げて交差点内を通過… 市内中心部へ向かったのだった。

ちょっと前に… “善良な市民”から「(☆☆駅の直前で)左折するバスが強引に突っ込んで交差点内で止まっている」という苦情があったようで、「今後、そのような状況を発見したら検挙する」と警察から言われているらしいのだが… 私は「☆☆駅の場合は、信号が変われば“みんな同じ方向へ流れる”ので大きな問題ではない」と… 「それよりも、直進車が強引に突っ込んで来るA駅ターミナル前の方が問題だろう」と思っている。

しかし、警察はA駅前の交差点で指導する気はないようだし… 右折矢印信号を付ける気もないようだし… 結局、警察は“善良な市民”と一緒になってバスを… そんなにイジメたいならば、「某総合駅前も交差点内で止まるな!」と言ってくれればいいのに… そうしたら、私はずーーーーーーーーーーっと某総合駅の方から表通りへ出て来ませんよぉ〜 基本的には、私も“言われたことは守りたい人間”なので! ハハハ…(はぁ? 誰が……… 人間だって!? ハハハ…)


持ち込み可不可の境界?

2019年03月03日 17時51分16秒 | バス運転士
先月某日の点呼で「先日、補助輪が付いている子供用自転車を持って乗車しようとする人がいたという事案がありましたが、バス車内には持ち込めませんので… 自転車を持ち込む場合は、“解体または折り畳んだ上、専用の袋に入れてあること”が条件となります」というような説明を受けた。すると、子供が跨いで乗る玩具もダメか… スケートボードはどうか… まな板とキャスターはいいよなぁ…(なんのこっちゃ!)

だがや市バスのホームページによると、“重量30キログラム以内、容積0.25立方メートル以内(例えば、縦1メートル×横1メートル×幅25センチメートル)、長さ2メートル以内”ならば持ち込み可能であると書かれていた。それを考慮しながら振り返ってみると… 多くのお婆さんが持ち込んでいる買い物カートは“可”だけれど、旅行用キャリーケースの特大サイズは“不可”かもしれない。

また、ケースに入った楽器を持ち込む人もいるのだが… トランペットやバイオリンくらいならば“可”だけれど、チューバやチェロくらいになると“不可”かもしれない。ちょっと前、チューバ級のケースを持った男性が乗って、最初は中扉付近に立っていたのだが… すぐに空いた助手席に座ったので、ケースが乗る人の邪魔になっていた。しかし、私は「どうせ何処にあっても邪魔だし… 万が一の場合を考えると、一番前にあった方がいいだろう」と思った。

大きな荷物は文化系だけではなく体育会系にもある。例えば、何球ものサッカーボールが入っていると思われる大きな袋とか…(もっとも、彼らの場合… そんな袋よりも、シューズに付いた土を床に落として行く方が問題!) 長さが2m以上ありそうな“弓”なんて… 考えてみれば、立派な“武器”である。と言っても“弓”だけで“矢”がなければいいのかな? ま、ゴチャゴチャ言ってみたところで… バスには秤も巻尺もないから測れないんだけどねぇ~ ハハハ…



バスの後ろに… ある? ない!

2019年03月02日 20時00分00秒 | バス運転士
先日、あるバス停に接近… すると、バス停の“前方ピッタリ”に作業用トラックが止まっているのが見えたので、「あっちゃ~ ま、いっか。中扉を合わせる位置に前扉を合わせて止めれば…」と思った。んが! 次の瞬間、中扉を合わせる位置に“車椅子の人”が待っていることに気が付いたので、「あれまぁ~ 車椅子の人を乗せる位置の変更は… ガードレールなどがあって不可能… 仕方がない」と、私はハザードランプを点滅させながら腹をくくった。

そこで、バックすることを前提に… いつもより少しだけ広めにバスと歩道の間隔を空け、いつもと同じ位置… トラックの尻にバスの頭をピッタリつけて止まった。そして、両扉を開けて乗降客扱い… 前扉からの乗車客扱い後、中扉から車椅子の人の乗車客扱いをして… 運転席に戻って「さて…」と右ミラーで後方を見たら、さっきまでバスの前に立っていたガードマンが、バスの斜め後ろに立ってくれていたので「おぉ~ それはありがたい! バスの後ろに危険があれば教えてくれる!」と思った。

さらに、私の1分後のバスが後方で止まっていたので、「もしもガードマンが何か見落としていたとしても、そのバスの運転士さんがクラクションを鳴らして教えてくれるだろう」と思った私は、後方カメラの映像と左右のミラーを見ながらゆっくりとバックを開始… 2mほどバックしたところで停止… 一旦ハザードランプを消し、右ウインカーを出して発進、再びハザードランプを点滅させながら右車線へ出たのだった…

と、そんな話はどうでもよくて… 今日、乗務を終了して営業所に戻り、給油を終えて片付けをして、バスの後ろに貼ってある名札(ケツ札)を外して… と思ったら、な・な・なんと! ケツ札がなくなっていたのである。実は… ずっと使ってきたケツ札がひび割れて“松”と“井”の間でちぎれそうになっていたので、先週、そのケツ札を“郵便受けに投げ込まれている宣伝用マグネット”に貼り付けて補強して使っていたのだが… どうやらマグネット2枚分の重さに耐えられるほどの磁力がなかったようで… “母さん、僕のあのケツ札、どうしたでしょうね。えぇ、市内中心部から某運動場へ行く路線で、 道路へ落としたあのケツ札ですよ…”


ボケ脳の近況

2019年03月01日 21時11分13秒 | バス運転士
回送で始発地の某運動場へ… 発車時刻まで数分ある時は、始発停の一つ手前のバス停辺りで待機することが多いのだが、その時に… 発車時刻を確認、現在時刻を確認、「よし、ここで待機だ」と思いながらハザードランプを点滅、バスを止めると同時に… なぜか前扉を開けてしまう私である。

最近は、新車に乗ったり旧車に乗ったりを繰り返しているので、ボケ脳の中はグチャグチャ… 中型の旧車で中扉を開ける時、必要ないのにギアをニュートラルに入れたり… それでアイドリングストップした後、エンジンをスタートさせるには、左足でペダルを踏まなきゃいけないのにギアをDに入れたりして…

「あれ? なんでエンジンが掛からないんだ?」とプチパニックに陥ること数秒… 「あぁ~ このバスは新車じゃなかったんだ」と気が付くのだが、いろんな操作が頭の中で絡み合ったまま… 結局、最初にバスに乗り込んだ時のように、ギアがニュートラルにあることを確認してから、キーを回してエンジンを掛けている私である。

今日、乗務前半を終えて営業所へ戻った時… 中途採用で入った新しい運転士さんが事務所の中を案内されているところだったのだが、その人が私と同じ“松井”だそうで… その後、食堂で会った上司に「今度の新人さん、松井なんですってね。まさか“この営業所に松井は二人もいらん”って… ことになるんですか!?」と冗談を飛ばす私であった。