「がん名医が末期がんに…それでも「治療しない」と語る理由」と題してある週刊誌に記事が載っていました。
「誰にも言っていませんが、余命は1年もないでしょう」と自らの余命を語るのは、神戸市「新須磨リハビリテーション病院」院長の神代尚芳医師(67)。これまで約200人のがん患者を看取ってきたという神代医師。そんな彼が今、末期の肺がんに侵されているという。
がんが見つかったのは、昨年5月のこと。手術は、親友の医師により7月に行われた。だが現在、神代医師は抗癌剤や放射線治療などの治療を行なっていないという。神代医師によると、今の医療はやるべき治療を行なっていない一方で、やり過ぎだと思うことも多いという。「もちろん何でも放置すればいいというわけではないですよ。でも手遅れなのに手術を重ね、辛い治療を続けることで“最期の時間”を犠牲にしている人も多いんです」
医学が進歩したと言う割には、患者の体に異常に負担をかける事が多い。とにかくがん治療は苦痛を強いられる。がんを征服する前に次から次へと襲いかかる副作用に負けてしまいそうになる。その上に免疫力を上げるどころか逆に下げてしまう薬品の投与までもある。相当の体力と精神力を強いられます。
そんな現場を見てきている医師だからこそ出てくる言葉ではないかと思います。「今の医療はやるべき治療を行っていない一方で、やり過ぎだと思う事も多い」と言う言葉が象徴しているのではないでしょうか。
もっと楽な治療でなければがんに打ち勝つ事は厳しいと思います。痛みも苦痛もない治療を患者は待ち望んでいます。