新しいエネルギーを目指すべき

原子力による発電について日本は大きな岐路に立たされています。福島原発の事故により廃止の方向に転換するのが賢明な流れではないでしょうか。クリーンなエネルギー、効率的には優れているかもしれませんが、ひとたび重大な事故を起こした時のリスクがあまりにも大きすぎます。故郷に戻れなくなるようなエネルギー、そこに人が住めなくなってしまうエネルギーなど必要でしょうか。

不透明な原子力発電所の再稼働の動きに対し、きっぱりとノーと首を振る人の中に橋下大阪市長がいます。国の保安、原子力の安全基準の見直しが不明確なまま再開を推し進めようとする政府にもひどく噛み付きました。

橋下市長は、原発を推進する経済産業省や関西電力に対し「真夏のピーク時に限って電力使用量を下げることが大事。電力安定供給のために原発が必要との理屈にだまされてはいけない。電気が足りないから原子力が必要というのは、完全な霊感商法だ」と批判。

私も橋下市長の意見に賛成です。地熱発電や大規模な風力発電、太陽光発電などの新エネルギー開発を推進しつつ、国民にはそれまでの期間、ある程度の節電というスローガンの下で我慢してもらうように呼びかけつつ、これから将来のエネルギー問題は原子力抜きでの議論とか具体的な推進はできないものかと心底思います。この期に及んでも原子力から離れられないということは、逆に、原子力に絡んだ利権がどけだけ幅を利かせているかを物語っているかのようです。

原子力発電のリスクはいまや明白で、放射能汚染の可能性がゼロでない以上、廃止の方向が何よりの得策です。仮に地震で壊れないようにしても、近隣の危ない国が原発に向けてミサイルを打って来ない保証が何処にあるでしょうか？

トイレなきマンションと言われている使用済み核燃料の処分についての問題も山積されていますし、放射能汚染の影響が無くなるのも何万年もかかるなんて馬鹿げています。

一刻も早く代替エネルギーに着手することが不可欠ですし、地熱発電や風力発電・水素エネルギーなど最大の利点は、仮に地震や津波が来て発電所が壊れても放射能は一切出さないところにあります。放射能汚染が取り返しのつかない事態を招く可能性がある以上、我が国の目指す道は限られているのではないでしょうか。