ゴエモンのつぶやき

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道徳教材に岡山の偉人や取り組み 小学校教科書用に出版各社が注目

2017年06月17日 02時31分12秒 | 障害者の自立

 2018年度から教科に格上げされる小学校の道徳で、江戸時代に天然痘を予防する種痘を普及させた医師緒方洪庵ら岡山ゆかりの偉人や、岡山から世界に広まった点字ブロックが教科書に取り上げられている。命の尊さや福祉の心を学ぶ教材として、教科書出版各社が注目した。見本の展示会が1日から開催中の岡山県中央教科書センター(吉備中央町吉川)に加え、16日から県内の他の13カ所でも始まる。

 検定に合格した8社のうち、日本文教出版(大阪市)の5年生の教科書は、現在の岡山市北区足守地区に生まれた緒方洪庵を紹介している。「命の種を植えたい」という4ページの読み物を掲載し、江戸時代後期、洪庵が種痘を正しく理解してもらうためにちらしを配って歩いたことなど、実直な人柄を強調した。

 同社編集部は「道徳の教科化はいじめ対策が狙いの一つになっており、命を救うことに心血を注いだ洪庵は教材にふさわしい」と採用の理由を説明する。

 光文書院(東京)の6年生の教科書も江戸時代に教育や学問で活躍した人物の一人として洪庵に触れている。

 学研(東京)の6年生教科書は「児童福祉の父」と呼ばれた石井十次が明治中期、岡山市に最大1200人の子どもを預かる孤児院を開設するきっかけとなった逸話に1ページを割いている。

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 1967年に世界で初めて岡山市内に設置され、視覚障害者の「命の道しるべ」となった点字ブロックは、光村図書(東京)が4年生の教科書に取り上げた。

 「思いやりのかたち」と題した4ページの読み物で、点字ブロックの由来を学んだ女子児童がブロック上に置かれた自転車に気付き、通り掛かった視覚障害者に手を貸して案内する内容だ。点字ブロック考案者の三宅精一氏(82年没)や記念碑の写真も織り込んでいる。

 同社の編集担当者は、物語を通じて「公共の思いやりと個人の思いやりの両方があって初めて、本当の思いやりが生まれることを学んでほしい」と話す。

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 光村図書の6年生の教科書は、学習指導要領にある自然愛護を学ぶ身近な事例として、日生町漁協(備前市)が30年以上かけて取り組んでいるアマモ場再生プロジェクトにスポットを当てた。

 新聞記事を児童向けに平易に書き直し「漁業は、海という畑を耕す営みです」という漁業者の言葉を象徴的に記述している。

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 各社の教科書見本の展示会は県中央教科書センター丸の内分館(岡山市北区丸の内、県立図書館内)、倉敷教科書センター(倉敷市福田町古新田、ライフパーク倉敷内)などで2~3週間開かれ、誰でも閲覧できる。8月末までに、県内8地区ごとに市町村教委関係者らがどの教科書を使うかを採択する。

 

2018年度から教科化される小学校の道徳で、緒方洪庵を紹介した教科書(右上)と、岡山発祥の点字ブロックを題材にした教科書のコラージュ


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