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日本フィルと落合陽一氏 聴覚障害者も楽しめる演奏会

2019年04月20日 16時18分19秒 | 障害者の自立

新ユニバーサル社会(上)  コラム(テクノロジー)

2018年4月22日に開催した「耳で聴かない音楽会」は、ピクシーダストテクノロジーズCEOでメディアアーティストの落合陽一氏と、日本フィルハーモニー交響楽団が共同で企画したプロジェクトの第1弾。抱きかかえて使用する球体形の「SOUND HUG」(サウンドハグ)や、ヘアピンのように髪に装着する「Ontenna」(オンテナ)、衣服のような「ORCHESTRA JACKET」(オーケストラジャケット)など、音を振動や光で表現する聴覚補助システムを用意し、聴覚障害のある人たちがコンサートを楽しむことができる内容だった。

SOUND HUGは、「耳で聴かない音楽会」のためにピクシーダストテクノロジーズが開発した。楽器が奏でる音をすべて拾い、その周波数によって振動を再現。SOUND HUG内の振動スピーカーで再生することで、音の振動を触って感じられるようにした。高い音と低い音では振動の強さも違うそうだ。振動だけでは伝わりづらい旋律は視覚で感じられるように、音楽に合わせて球体が発光する。SOUND HUGが画期的なのは、聞こえない音を「補う」のではなく、たとえ音が聞こえなくても振動や光で音楽を「楽しめる」ように開発されたデバイスであることだ。日本フィルの山岸淳子氏は「落合さんのアート作品という要素もあり、今までの補助システムとは全く異なる」と話す。

Ontennaは、音源の鳴動パターンをリアルタイムに振動と光に変換することで、音のリズムやパターン、大きさを髪の毛を用いて知覚できる装置だという。

 ■映像をオーケストラの1つのパートに

18年8月27日、落合氏と日本フィルによる共同プロジェクトの第2弾として、五感を使って音楽を体験する「変態する音楽会」が東京オペラシティコンサートホールで開催された。「耳で聴かない音楽会」は、主に聴覚障害のある人が対象だったが、「変態する音楽会」は、クラシック音楽の楽しさをより多くの人に伝えていくことを目指し、聴覚障害のある人も、障害のない人も鑑賞できるようにした。副題は「テクノロジーで生まれ変わるオーケストラと音楽」で、前回同様SOUND HUGやOntennaを貸し出した。

落合氏は演出を担当し、視覚的な表現としてビジュアルデザインスタジオのWOWによる映像を「オーケストラの1つのパート」として取り入れた。音楽のイメージに合わせた映像を流すのではなく、その瞬間ごとの音に反応して映像が作り出されるというもの。「映像を『楽器奏者』として加えた今までにない試みだった。リハーサルで落合さんは『もっと映像を抑えて!』と全体のトーンを合わせるという難題に挑戦していた」(山岸氏)。

 落合氏と日本フィルによるプロジェクトは、今後も継続していく計画だ。19年8月には第3弾の開催も予定している。ただ、このコンサートは通常よりも数百万円以上も経費がかかるという。過去2回の公演も補助金を申請したり、クラウドファンディングで寄付を募ったりした。ビジネスとして考えると採算は合わず、資金をどう捻出するかが大きな課題だという。世界水準のオーケストラでありながら特定のスポンサーを持たず、市民と共に歩んできた歴史がある日本フィルにとって「あらゆる方に音楽を届けることは使命」と山岸氏は言う。8月の公演についても、参画してくれる企業を募集するほか、クラウドファンディングで支援を呼びかけていく。

日経クロストレンド 2019年2月25日の記事を再構成

2019/4/19         日本経済新聞

 

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