ゴエモンのつぶやき

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介護施設などに出張カフェ 主婦3人が松戸で開業

2019年06月10日 13時46分55秒 | 障害者の自立

お年寄りや障害者が施設にいながら本格的な喫茶を楽しめる――。そんな出張カフェが今春、千葉県松戸市でオープンした。主婦3人が手作りキッチンカーで出向き、その場でコーヒー豆をひいて提供し、鉄瓶のお湯で緑茶も入れる。老舗店のオリジナルケーキや和菓子も用意。規則正しい日常生活を送るお年寄りらに、少しの変化と刺激を味わってもらいたいという。

 店の名は出張カフェ「由(ゆう)チッタ」。代表の中村愛子さん(44)とスタッフの吉田由記子さん(43)、杉山奈津樹さん(42)は、趣味の運動や子どもの幼稚園つながりで知り合った15年来の友人同士で、いずれも2児の母だ。

 「由(ゆう)チッタ」は自由の由とYou(あなた)、チッタはサンスクリット語で「心」の意味。介護や障害者施設に行き、「あなたの心と身体を、ほんの少し軽くして自由になる手助けをしたい」のだという。

 介護施設などに出張カフェ 主婦3人が松戸で開業5月下旬、同市旭町のグループホーム・小規模多機能型居宅介護「サンパティオ」で出張カフェが開かれた。70~90代の高齢者46人が入居や通いなどの介護サービスを受けている。

 軽ワゴンのキッチンカーが施設の玄関に着くと、3人はすぐに後部座席を取っ払った台所スペースから、コーヒーカップや皿などの食器類と、ケーキ、プリンなどの菓子を外のテーブルに運び出す。スペースには200リットル入りのタンク2個と流し台二つ、冷蔵庫、木製テーブルがある。ドアの上部には太陽電池で作動する扇風機も。千葉、埼玉両県の保健所から喫茶店営業の許可を受けた車だ。

 中村さんがフィルター越しにお湯を注ぐとコーヒーのいい匂いが辺りに漂う。南部鉄器の瓶から出る湯気は緑茶用のお湯だ。菓子とカップはお年寄りが気に入ったものを選べる。この日の喫茶場所は玄関脇の広場や施設内の食堂。「このマンゴーケーキうまいね」「お店に行くの、面倒だし、ここで開いてくれると最高よ」「お代わりできるのかしら」。お年寄りの会話も弾んだ。

 施設長の阿部慎也さん(38)は「選べるというのは何げないことのようですが、お年寄りにとっては社会とのつながりを感じられ、元気になれる」と話す。この日参加した27人の費用約3万円は施設の経費で賄い、今後も定期的な開催を検討したいという。

 3人が出張カフェを始めたきっかけは、中村さんの父(77)が1年半前に脳梗塞(のうこうそく)で倒れ、大好きだった外食ができなくなったことから。自宅でコーヒーやケーキを出すと喜んでくれたことをヒントに思いついた。3人は以前から、何か事業を起こしたいと考えていて、出張カフェの話はスムーズにまとまった。

 資金調達にはインターネットを通じて出資金を募るクラウドファンディングを利用。昨年11月から1月にかけて約40万円を集め、中古の軽ワゴン車を約30万円で購入した。後部座席を取り外し、タンクやテーブルを設置するなどの改造作業は知人の自動車修理工場の一角を借りて、指導を受けながら3人で手がけた。

 途中、中村さんが病気で手術を受けるアクシデントがあったものの、3月初めにキッチンカーが完成した。タンクは給水用と排水用、流し台は手洗い用と食器洗浄用の各二つ。冷蔵庫、扇風機などどれも厳しい保健所の規定に従った。

 カップや皿は楽しんで選べるようにオシャレなデザインのものを、スプーンも含めて40人分用意した。お湯を沸かすのに南部鉄器の鉄瓶を購入するなど客の目を楽しませる工夫もした。

 カフェのコースは、20人で4万円のスイーツバイキング、20人で2万5千円のワンプレートプラン(いずれも追加人数に合わせて料金を加算)、30人以上で1人600円のライトプランの3種類。コーヒーは自家焙煎(ばいせん)の店で由チッタ用に特別ブレンドした豆を使用。ケーキやプリン、和菓子は市内の老舗店でお年寄りの口に合うように小さい作りにした特製品を用意した。紅茶やフルーツジュースもある。

 客によっては糖分を控えるなど飲食物の配慮が必要な場合もあり、中村さんたちは「施設との事前打ち合わせをしてから、用意するケーキや和菓子などのメニューを決めたい」と話している。問い合わせは中村さん(090・1125・9433)かyou.chitta@gmail.comへ。

写真・図版 

軽ワゴン車を改造した手作りキッチンカーで出張カフェを開く(左から)杉山奈津樹さん、中村愛子さん、吉田由記子さん。おそろいのエプロン、白いシャツ、黒い帽子をつける。

2019年6月9日   朝日新聞社

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「車椅子の自動運転化」が変える社景会の風

2019年06月10日 11時52分07秒 | 障害者の自立

今、ある電動車椅子のベンチャー企業に世界中が注目している。その名はWHILL(ウィル)。同社は 1月にアメリカ・ラスベガスで開催された世界最大級の家電・ITの見本市CESで「Accessibilityカテゴリ」の最優秀賞を受賞したほか、日本政府が主催する「日本ベンチャー大賞」の第5回審査委員会特別賞も受賞。従来型の電動車椅子にはなかった「自動運転システム」の革新的な技術などが評価されたことによるものだ。

WHILLは、従来の利用者である高齢者や障害者といった、体の自由が利かない人たちだけでなく、健常者の隠れた需要を生み出そうとしている。まず、WHILLの製品は従来のものと何が違うのか。29歳という若さで創業した、代表取締役CEOの杉江理(さとし)氏に話を聞いた。

乗り越えにくい「ちょっとした段差」をスムーズに走行

「特長は従来のものに比べて、小回りと走破性を両立している点です。これまでのものは、前にくるくる回るキャスターが付いているものがほとんどです。これだとちょっとした段差を乗り越えるのが難しく、誰かに押してもらわないとなかなか前に進めません」。

ではWHILLの製品は、従来型の限界をどう乗り越えたのか。

「オムニホイールという車輪を前輪に搭載することで、こうした段差はもとより、凸凹道などの悪路も難なく走行できるようになりました。そして、手もとのコントローラーだけでなく、車椅子と連携しているスマートフォンのアプリで操作ができるほか、バッテリー状況、位置情報なども確認できます」

独自開発の車輪は、最大5㎝の段差までクリアできる。車椅子利用者は電車などの公共交通機関で何かと不便な思いをしているが、従来の電動車椅子に比べ幅55㎝とコンパクトなうえ、3つに分解してセダンタイプの車に車載できる。日本での最高時速は6㎞/hと早歩き程度の速さで走行でき、小回りが利くのも特長だ。

WHILLの先進性の2つ目が、もともとデザイナーだった杉江氏がこだわるデザイン面だ。試乗会を実施すると、車椅子とは思えないスタイリッシュなデザインに、「かっこいい」と子どもも大人もこぞって乗りたがるという。

そもそも、杉江氏が起業したのも、「100m先のコンビニに行くのを諦める」という車椅子利用者の声を聞いたのがきっかけだった。それだけに、「気軽に一人で移動できる乗り物に」という思いが強い。

空港以外にも、「ラストワンマイル」と言われる、あと1~2㎞の移動が必要な施設での引き合いもある。広大な敷地に数多くのお店が出店しているアウトレットモールをはじめ、美術館、病院などでの利用が挙げられる。健常者でも長い距離を歩くのは、とても疲れるもの。そこで、こうした移動体を利用すれば何度でも行き来できるので、施設側も来場者数や売り上げの向上が期待できる。 

外出をためらう人の「快適な足」となれるか

現在、WHILL Model AとCの2つのタイプがあり、一般的な公道での利用に適したCは、価格も45万円と性能の割にはそれほど高い印象はない。介護保険が適用されれば、自己負担は1割で済み、レンタルの場合は月3000円ほどで利用可能だ。

最近は高齢運転者による運転事故の増加を受け、免許返納を考える高齢者やその子供世代が自動運転なしのモデルをレンタル/購入するケースも増えたという。

実は、日本の後期高齢者(75歳以上)の過半数にあたる約900万人が、500メートルを超えて歩行するのが困難と感じており(国土交通省調べ)、自主返納をしようと思ったことがある運転継続者の約7割は、返納をためらう理由として「車がないと生活が不便なこと」と回答(警察庁調べ)している。この傾向は都市規模が小さいほど顕著になっている。

加えて、免許返納者の外出率は、免許保有者に比べて最大35%低く(国土交通省調べ)免許返納後にひきこもりがちになっている高齢者の姿も浮かぶ。免許の返納はしたいが代替手段がない高齢者の新しい移動手段としての期待も高まっているようだ。

WHILLが将来的に見据えているのは、電動車椅子の製造販売・レンタルだけでなく、健常者のちょっとした距離の「移動サービス」だという。自動運転機能の付加により、高齢者をはじめ、外出をためらっていた人たちがさらに活動的になるためのトリガーとなれるのか。公道での自動運転が実現する2020年が待ち望まれる。

首相官邸で。WHILLは自動運転システムの運用を2020年に開始予定。健常者の移動が楽になるなど、メリットは計り知れない

東洋経済オンライン       6月10日(月)

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アドボケイト 虐待防止へ期待 子どもの本音を聞く仕組み

2019年06月10日 11時41分38秒 | 障害者の自立

今国会で成立する見通しの児童福祉法改正案は、親の体罰禁止を定めるだけでなく、子どもの側に立って本音を聞く仕組みについて、二〇二二年春をめどに「必要な措置を講じる」ことが付則に盛り込まれている。「アドボケイト(代弁者)制度」や「アドボカシー」と呼ばれ、虐待を防ぐ手だてとして期待が寄せられる。三重県はアドボケイトを試験的に導入した。 (安藤美由紀、小林由比)

 アドボケイト制度は、子どもの権利条約にある「意見表明権」を保障し、その後の対応に反映する目的。昨年三月に東京都目黒区で五歳女児、今年一月に千葉県野田市の小四女児が虐待で亡くなった事件では、児童相談所など周りの大人たちがSOSをくみ取れず、アドボケイト制度導入を求める声が高まった。各地のNPO法人が連携し、全国協議会を立ち上げる動きもある。

 公的な制度がある英国やカナダでは、児相などから独立した第三者がアドボケイトを務める。三重県では一八年度、試験的に児相など県職員を対象に研修を始めた。のべ四十四人が受講。子どもを預かる施設「一時保護所」で、職員の中にアドボケイト役の担当者を決めて、子どもの意見を聞く取り組みを行った。

 その結果、担当者以外の職員も含め、これまで以上に子どもの気持ちを意識して対応するようになったという。

 県児童相談センターの川北博道・児童相談強化支援室長は「必ずしも子どもの意見通りの結果にならないこともあるが、寄り添って説明することが子どもの納得につながるのだと思う」と語る。「児相の職員だけではなく、学校の先生や友達、家族や親戚らもアドボケイトの担い手になり得る。皆さんにもっとアドボケイトを知ってもらいたい」と広がりを期待する。

 一七年にカナダの関係施設を視察した鈴木英敬知事は「日本は(先進国の中で)子どもの人権保護が遅れている。子どもたちのために早期に制度を確立したい」と語る。将来的には「医療機関など、あらゆる現場に配置していきたい」と意欲を示している。

<アドボケイト> 「代弁者」や「擁護者」などと訳される英語。さまざまな理由によって自身の意思を表明するのが難しい高齢者、障害者、子どもらが自身の思いを示せるよう支援し、その権利を代わりに主張する。具体的には、行政機関が法的措置や福祉サービスについて決定しようとする際、代弁者は当事者の立場に立って、その意向を示す役割を担う。子どものアドボケイトに関しては、英国やカナダで公的な制度が既に導入されている。

 
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